2013年9月24日
|長見晃の海外トピックス
先進経済圏から新興経済圏へ、そして現下にはパソコンからモバイル機器へ、変化のうねりは繰り返して容赦なく訪れてくる。半導体・エレクトロニクス業界に身を置いて、1980年代にはオリンピックの4年周期という言われ方があったが、時間軸とともになにやらイベントが起こる間隔が短くなっていって、その規模も桁違いに大きくなってきている、とそんな感じ方がある。それでも付いていって時代の波に乗り遅れてはならない、と今回、なにやら変化のキーワードが目につく内容がやたら続いて、以下に入っている。
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2013年9月17日
|長見晃の海外トピックス
予定通り、同じタイミング、同じ米国西海岸で、アップルとインテルから新製品および新技術が発表されている。アップルからは最新版「iPhone 5S」および低価格版「iPhone 5C」、インテルからはwearable機器用SoC、Quarkはじめすべてのcomputing分野でリードしていくスタンスが新体制から打ち上げられている。スマホ中毒の社会問題化も表われてきているグローバル市場からは、今後への期待はさながら、特に新興市場のドライな期待からくる失望とが交錯する反応が両社の発表と同時に飛び交っている。
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2013年9月 9日
|長見晃の海外トピックス
米SIAから7月の世界半導体販売高が発表され、本年では月次最高となる$25.53 billionで、前月比2.6%増、前年同月比5.1%増、特にAmericas地域の伸びが目立つ内容となっている。9月前半は注目の新製品発表がアップル、インテルなど控えており、モバイル機器が主に引っ張る活況が本年後半にどう引き続くか、に注目である。早速にサムスンの腕時計型端末はじめ新製品の打ち上げが始まる一方、携帯事業関係での大型買収の動きが業界を驚かせて、半導体販売高への今後のインパクトに目が離せないところである。
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2013年9月 2日
|長見晃の海外トピックス
物思う秋に向かって、これから新製品発表、展示会、業界・学会など一連の恒例イベントが続いていく。早速のところでは、アップルのiPhone 5Sがやはり最大の注目であり、インテル、マイクロソフトはじめ一刻を争う情報戦の様相が年々熱を帯びてきている感じ方である。一方、MPUトップ設計者の年次会合、Hot Chips conferenceが開催され、こちらでは今後の方向、10年先を見据えた議論が早々に展開されている。Moore則そしてSSDsに今回注目しているが、半導体業界秋の演目の本格幕開けを迎える現時点である。
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2013年8月26日
|長見晃の海外トピックス
モバイル機器の活況で昨年のペースをほんの少し上回っているという本年の世界半導体販売高の現時点であるが、猛暑のなか秋の気配が見え始めているところ、9月前半のアップルの新型iPhone発表、インテルの開発者向け会議、そしてサムスン、ソニーなど出展するコンシューマ・エレクトロニクスショー「IFA 2013」と、目白押しの新製品打ち上げが行われ、いよいよ競い合い秋の陣の到来である。マイクロソフトのバルマーCEOの退任も伝えられ、スマートフォンを中心とするモバイル革命の荒波が続く最中である。
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2013年8月19日
|長見晃の海外トピックス
日本列島が猛暑に見舞われるなか、世界の半導体市場もモバイル機器関連の引き続く熱気が引っ張って、分野別の温度差は見られるものの今後に向けて注目せざるを得ないダイナミックな動きが噴出している。PC用MPUの低調を補って余りあるタブレットおよび携帯電話用プロセッサ、SoCがメモリを大きく上回っていくテスト装置市場、と変わる市場の様相がデータに表われている。さらに、ついにというかスマートフォン販売数量がこの第二四半期にfeature phonesを初めて上回るなど、以下波乱含みの現時点の市場である。
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2013年8月12日
|長見晃の海外トピックス
米SIAより月次の世界半導体販売高が発表され、今回はこの6月分、今年の前半を折り返すデータ内容である。年初からの販売高累計が$145.1 billion、前年同期比1.5%増であり、このところ半導体業界に立ち塞がっている$300 billionの壁に対して今年はどうなっていくか、後半にかかってくる。
今回のデータでは、Americas地域が引き続き伸びを引っ張り、販売高の60%近くを占めるAsia Pacific地域が堅実に支える全体構図である。モバイル機器の売れ行き、メモリ価格に敏感になる現時点の市場となっている。
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2013年8月 5日
|長見晃の海外トピックス
予定通りの運びではあるが、米国Micron Technology社によるエルピーダメモリの完全子会社化が完了して、DRAM世界トップのSamsung Electronicsにウェーハvolumeでは肉薄する規模のDRAMメーカーがスタートすることになった。圧倒的に少ないマスク枚数、小さなチップサイズでDRAM業界を驚かせたかつてのMicronを思い起こして、いよいよこれから一層絞られたプレーヤー間の新たな業界競合模様の展開である。相次いだ我が国の半導体メーカー・拠点を巡る激動を、そのような目でそれぞれに受け止めている。
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2013年7月29日
|長見晃の海外トピックス
high-endスマートフォンの売れ行き低迷など不安要因が出ているなか、アップル、QualcommそしてSamsungの第二四半期売上高は過去最高を示し、モバイル機器に当面の伸びを託さざるを得ない状況である。このようななか、売上げアップを図るあの手この手ということで目についたのが、インテルの先端プロセス品はもちろんとしてカスタム半導体へのアプローチ、そしてアナログ半導体を引っ張るテキサス・インスツルメンツ(TI)の設計データ提供のアピールであり、ともに顧客密着の原点を感じている。
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2013年7月22日
|長見晃の海外トピックス
パソコンからモバイル機器への急激な流れのなか、代表する大手の設計および製造の今後の方向性を巡る取り沙汰が喧しくなっている。Appleは、自前のfabを手に入れて自分ならではの半導体を作るか、ファウンドリー委託先をさらに増やすかの分かれ道が見られる。一方、インテルはパソコンの低迷が色濃く表れる業況を発表、モバイル巻き返しにかけてパソコンとのツートッププロセッサ戦略という軸足転換を打ち上げている。肝心の市場では、ハイエンドのスマートフォンの売れ行きが思わしくなく、新興経済圏のGDPの伸び率低下が進むという難しい追い打ち局面を呈している。
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