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長見晃の海外トピックス

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AI牽引市況の中、米国の対外摩擦および半導体製造強化の現下の動き

AI牽引市況の中、米国の対外摩擦および半導体製造強化の現下の動き

各社業績発表にて、TSMCそしてNvidiaの他を圧する様相が見られるAI(人工知能)牽引市況が続く中、米国の中国をはじめとする対外摩擦、そして米国のCHIPS and Science Actによる半導体製造強化支援の動きが続いて、以下取り出している。中東のU.A.E.への先端AI半導体販売規制、中国・Huaweiサプライヤの米国製半導体製造装置の購入抑制、そして中国当局系団体によるインテル製品が安全保障上の脅威とする発表、と基本米中摩擦の応酬が引き続いている。米国国内の半導体製造強化に向けた補助は大方支給配分が埋められているが、このほどWolfspeedのSiC製造およびInfineraのInPベースのフォトニックIC製造に向けられている。 [→続きを読む]

AIインパクトの週:ノーベル賞、TSMCとSamsung業績対比、新AI半導体

AIインパクトの週:ノーベル賞、TSMCとSamsung業績対比、新AI半導体

平和賞が我が国に、と週後半の発表、そして前半には人工知能(AI)関連で物理学賞および化学賞と、ノーベル賞の話題もちきりの感じ方である。AI分野が大きく目立って引っ張る現下の半導体市場ということで、AIインパクトに注目させられる1週間でもある。業績発表関連で、Samsungが示した直近四半期のガイダンスは増収増益ではあるものの、AI向けメモリ半導体が遅れ気味の状況で、経営陣が謝罪をあらわしている。対して、TSMCは9月もその月最高の販売高を記録、AI関連需要が引っ張って本年1月からずっとその月最高を更新している。Nvidia対抗を狙って、新しいAI半導体が、AMDはじめ打ち上げられている。当面、AIを軸にした各社製品発表&競合に注目である。 [→続きを読む]

8月販売高が過去最高を記録、一方警戒感も;新興半導体圏の胎動関連

8月販売高が過去最高を記録、一方警戒感も;新興半導体圏の胎動関連

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この8月について$53.12 billion、前年同月比20.6%増、前月比3.5%増と増勢を維持、少なくとも2022年以降では単月最高であり、過去最高の8月販売高を記録、とあらわされている。このまま増加の勢いが保たれれば、年間販売高最高更新も期待されるが、どうなるか。一方では、本格回復待ちのシナリオに警戒感を呈するデータ&状況がいくつか見られて、今後の推移に注視を要する受け止めである。インド、そして東南アジア諸国など新興半導体圏の動きが活発に続いているが、今後に向けた打ち上げの一方で、難局の様相も見られて、出だしの推移に注目させられている。 [→続きを読む]

続くインテル・インパクト:Qualcommの買収への反応、部門売却の沙汰

続くインテル・インパクト:Qualcommの買収への反応、部門売却の沙汰

苦境のインテルのインパクトに、引き続き注目せざるを得ないところである。先週後半からQualcommによるインテル買収の動きが報じられたが、半世紀あまりにわたるほとんどをNo.1サプライヤとしてリードしてきているインテルであり、買収が実現する可能性は非常に低いといった見方があらわされている。インテル傘下の部門あるいは会社の売却も取り沙汰されているが、打診したものの断られた動きなど見えている現時点である。インテルは、米国政府から年内にChips Actで$8.5 billionと最も多額の助成を受け取る予定であるが、これは部門含め同社の売却を行わない前提条件とのこと。計画通りの新製品&新技術で引っ張るインテルに、今また期待である。 [→続きを読む]

苦境のインテル、製造分離など再構築、米国官民の支援、世界の注目

苦境のインテル、製造分離など再構築、米国官民の支援、世界の注目

このところ事業運営の難局が相次いで伝えられているインテルが、月曜16日に戦略的再建計画に向けた今後の方針を示している。チップ製造事業の独立子会社分離、ドイツ工場建設2年間停止、および米国におけるプロジェクト継続が骨子となっている。長年不動の半導体サプライヤNo.1の地位がここ数年揺らいでいる経過ということで、国内半導体製造強化を図っている米国の官民のインテル支援の動きが、アマゾンのAI(人工知能)カスタム半導体契約はじめあらわれてきている。現下の四半期半導体ランキングでは、Nvidiaが突出の一方、インテルが韓国勢およびTSMCに抜かれるデータ結果となっており、今後の地位回復に向けた足取り&結果に集まる世界の注目である。 [→続きを読む]

iPhone 16はじめAppleの発表関連;「SEMICON India 2024」初開催

iPhone 16はじめAppleの発表関連;「SEMICON India 2024」初開催

この時期恒例、Appleの新製品発表が行われ、iPhone 16のProモデルおよび非Proモデル向けに、2つの新しいアプリケーションプロセッサ、A18 Proアプリケーション・プロセッサ(AP)およびA18 APが発表されている。現下の本格回復待ちのスマホ市場について、大きな起爆剤の期待である。この発表タイミングに合わせて、中国のHuaweiは、広げると10.2インチになる三つ折り大画面のスマホを披露、今後の競合展開に注目である。新興半導体圏の構築を目指しているインドにおいて、『SEMICON India 2024』が初めて開催されている。米国政府がインドへの支援を表明する一方、インドは台湾企業の進出を求めるなど、新たな展開の渦があらわれ始めている。 [→続きを読む]

7月半導体販売高、AmericasがChina上回る;SEMICON Taiwanでの注目

7月半導体販売高、AmericasがChina上回る;SEMICON Taiwanでの注目

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からの月次世界半導体販売高の発表、この7月について$51.3 billionと$50B台に乗せて、前年同月比18.7%増、前月比2.7%増と増勢を維持している。2022年の年間最高販売高の大幅更新の期待には、AI(人工知能)に加えての他分野の本格的な伸びが依然待たれる見え方と思われる。地域別販売高で今回気がつくこととして、Americas(米州)地域がChinaを上回っている。5年ぶりとあらわされている。米中の間のこの数字の中身&実態について、今後の推移に注目である。現下のAI需要への生産の主要部分を支える台湾であるが、この4日から6日までSEMICON Taiwanが開催され、関連含め動き&概要を追っている。 [→続きを読む]

Nvidiaの5-7月業績発表を巡る動き関連;Hot Chips 2024での注目

Nvidiaの5-7月業績発表を巡る動き関連;Hot Chips 2024での注目

AI需要が独り引っ張って、パソコン、スマホはじめ従来の半導体分野の本格回復待ちという率直な現状のあらわし方が多々見られる半導体市場のなかで、これもAI分野を大きく引っ張るNvidiaの5-7月四半期の業績が発表されている。売上高はが前四半期比15%増、前年同期比122%増の$30 billion、利益が前年同期比174%増の$18.64 billionと、非常に素晴らしい結果であるが、あまりに期待が過剰でこれでも不足ということか、これを受けた同社の株価は一時8%安と荒い値動きという反応である。AIのいろいろ先行きへの懸念など、発表を巡る動き&見方を追っている。そして、これもAIが1つの焦点、高性能プロセッサの祭典、Hot Chips 2024発表関連に注目している。 [→続きを読む]

AI需要を巡る半導体市場の見方および各社の活発な戦略的動きの現時点

AI需要を巡る半導体市場の見方および各社の活発な戦略的動きの現時点

パソコン、スマートフォンはじめ従来の半導体市場の本格回復が待たれる中、米国および中国の経済情勢の先行き懸念の見方もあって、勢い独り目立って半導体市場を引っ張っているAI需要に目が向く現下の市況に見えている。AI半導体にうまく乗っかかって好業績をあげている各社が、限られて目立っている。したがって、AI関連の波に効果的に乗るべく、各社の活発な戦略的動きが至るところ相次いでいる。当面引き続く動き&取り組みと思われ、ここらあたりでの更新ということで、AI需要を巡る半導体市場の見方および各社の動きの現時点に以下注目している。欧州はじめAI法規制の動向に目を向けながら、今後の展開に随時の注目を要するところがある。 [→続きを読む]

米国のCHIPS and Science Act施行から2年、現状および各国への波及

米国のCHIPS and Science Act施行から2年、現状および各国への波及

米国国内の半導体産業強化支援法案であるCHIPS and Science ActにBiden大統領がホワイトハウスの南芝生で署名を行ったのが、2022年8月9日の朝のこと。「一世一代」の投資と強調されていたが、はや2年が経過している。半導体製造強化に向けた連邦資金$52 billionの助成が、国内外の主要半導体各社に順次支給されてきて、この週末にTexas Instrumentsに対する発表が行われている。半導体工場の立地選定から、最先端プロセスでの製造立ち上げ、顧客の確保となると、何年要するか。各社の進捗記事に様々な問題意識とともにあらわされているが、米国CHIPS Actの2年経過の現時点での状況、そして各国・地域への波及の関連を以下追っている。 [→続きを読む]

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