2014年7月14日
|長見晃の海外トピックス
米Semiconductor Industry Association(SIA)からこの5月の世界半導体販売高のデータが発表され、全地域にわたって前年同月比、前月比ともに増加して、1-5月累計も昨年を上回っている。Gartner社からは2014年のグローバル半導体市場が、2013年から6.7%増$336 billionと予測の上方修正が見られている。同じタイミングでの各社の6月そして第二四半期の業績発表では、まずSamsungの変調という表わし方もある売上げ落ち込みが目立つ一方、台湾勢は過去最高を更新する発表が相次いで、波乱、激動を感じさせている。
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2014年7月 7日
|長見晃の海外トピックス
IBMが半導体fabs売却を検討という報道が続き、時代の一区切りという見方も出てくる一方、同社の研究所ではシリコンに代わりnanotubeトランジスタがいよいよ出番にという先行きが発信されている。今年は、IBMの例が特に軸と感じるが、Moore則、そしてシリコンscalingの限界、あるいは打開を巡る議論が、SEMICON West(7月8-10日:Moscone Center in San Francisco)を迎えるこのタイミングにまたぞろ噴出している。技術のみならずビジネスとしてのブレイクスルーを図る業界挙げての猛突進に、本当に期待である。
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2014年6月30日
|長見晃の海外トピックス
最先端プロセスを駆使する高性能化の流れについて、Moore則の限界など象徴的に繰り返しその鈍化が云々されている。年に2回のスーパーコンピュータの計算速度を競う世界ランキング発表が行われるInternational Supercomputer Conference(ISC-14)(6月22-26日:Leipzig, Germany)および半導体および装置サプライヤ業界のThe ConFab 2014(6月22-25日:Las Vegas, NV)での議論、観測でも、この流れの停滞感および問題意識が表わされており、業界一丸となった打破が求められる状況を感じている。
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2014年6月23日
|長見晃の海外トピックス
ここ数年、$300 billion規模で推移して一層の飛躍を目指す半導体市場となっているが、パソコンからモバイル機器へ大きく移るとともに、連動してコンピュータ系を通信系が上回るデータが現れてきている。メモリ、ロジック、ディスクリートはじめ市場分野の分け方も、応用システムでの括りが個々のデバイス分類よりも一層前面に出てきている昨今を感じている。今となっては昔のことであるが、従来の認識の市場分野の変わりよう、そして台頭してきている新市場分野、それぞれの現時点の色合い模様に注目している。
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2014年6月16日
|長見晃の海外トピックス
半導体業界の最近の、あるいは気になる話題項目3点について、現下に見られる動きに注目している。何といっても次世代の市場牽引役として出てくるInternet of Things(IoT)およびwearable electronics、半導体製造事業部門の売却の噂が続いているIBM、そして次世代の450-mmウェーハを巡る半導体、装置および材料各社の取り組みである。いずれも半導体市場の今後を大きく左右する内容に入るものであるが、引き続く動きの流れの中から、定期的に注目する動きのアップデートを行い、今回はこれら3点である。
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2014年6月 9日
|長見晃の海外トピックス
米Semiconductor Industry Association(SIA)から恒例の月次世界半導体販売高が発表され、今回はこの4月分である。史上最高を記録した1-3月、第一四半期に続いて、4月も前月比0.7%増、前年同月比11.5%増の販売高と、昨年の業界史上最高販売高を上回るペースが続いている。一方で、世界を4つに分けた地域別では、我が国の最下位が続く形である。この発表の中でのWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS:世界半導体市場統計)春季予測も、2014年6.5%増、2015年3.3%増、2016年4.3%増と伸びの基調である。
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2014年6月 2日
|長見晃の海外トピックス
Intelが、中国のRockchipとモバイル半導体プラットフォームの開発でコラボ、モバイル市場への積極的な追及を図る戦略的な連携の動きが見られたのをはじめ、米シーゲイト・テクノロジーが米アバゴ・テクノロジーからフラッシュメモリ関連事業、これは米LSIの傘下にあって買収が済んだばかりのものであるが、それをまたすぐさま買収してストレージ製品拡大に充てるという慌ただしい取引が行われている。今に限ったことではないが、市場シェア拡大、新路線確立に向けた矢継ぎ早の動きが方々で相次いでいる。
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2014年5月26日
|長見晃の海外トピックス
モバイル機器関係の次を目指す取り組みと並行して、半導体市場の一層の拡大につながる新分野に向けた製品展開、新たなアプローチが進んでいる。今回は、いくつか挙げられる市場開拓の切り札の中から、現下の動きが特に目についたクルマ、車載関係、そしてInternet of Things(IoT)に注目している。成熟感が見えてきていると言われるスマートフォン、タブレット市場であり、次の伸びる種の育成が欠かせず、他にも医療、ロボットなど新たな分野の様々な芽生え、開花具合に絶えず目が離せないところである。
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2014年5月19日
|長見晃の海外トピックス
最先端の微細化を巡る動きの打ち上げが引き続き目についている。3次元(3D)技術を駆使した3D NANDフラッシュメモリに向けたサムスン電子および東芝の新工場の稼働および建設計画がそれぞれ発表されている。次に、STマイクロが主導するFD-SOI(fully depleted silicon on insulator)プロセス技術をサムスン電子にライセンス供与してファウンドリーサービスを展開するとし、特に欧州半導体業界での期待感が見られている。ほか、20-nm台から10-nm台を窺う各社の取り組み、攻防の現時点アップデートである。
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2014年5月12日
|長見晃の海外トピックス
米Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高のデータが発表され、今回は3月、および1-3月、第一四半期である。今年に入って、1月としては史上最高から始まり、前年同月比で見ると1月が8.8%増、2月が11.4%増、そしてこの3月もまた11.4%増と大きく伸び、第一四半期がまた史上最高の販売高を記録している。地域別では、その大きさからAsia Pacific、そして世界を主導するAmericasが引っ張っており、我が国は欧州に続く位置づけという状況が続いている。早期奮起に引き続き期待である。
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