2013年1月 7日
|長見晃の海外トピックス
新年、2013年早々の米SIAからの定例の月次世界半導体販売高の発表、今回は昨年11月分である。前月比、前年同月比ともに2.0%増となっているが、米国地域のここ数ヶ月の販売高の伸びが著しく大きな原動力という全体の構図である。8月の$4.19 billionから11月は$5.03 billionに月毎伸びて、9-11月合計が6-8月のそれを20.2%上回るという伸びっぷりで、2013年の出だしに弾みをつけている。しかしながら、米国も新年明けて早々"財政の崖"をなんとか回避した状況があり、低迷から脱出を図る欧州および我が国、新たな政治体制で臨む中国、韓国はじめAsia Pacificと、政治および経済両睨みの注視が2月10日の旧正月に向かうなかますます必要な情勢と感じている。
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2012年12月31日
|長見晃の海外トピックス
暮れようとしている2012年、半導体業界は販売高がまたまた$300 Billionの壁に阻まれて、前年比2〜3%台の減少が見込まれているが、その中身は波乱万丈の要因を孕んでいる。世界経済停滞のなか、スマートフォン、タブレットはじめモバイル機器の新製品が次々と発表されて熱い活況を呈し、パソコンの低迷を大きく補う様相となっている。対応してNANDフラッシュがDRAMを初めて上回る見込みも出されて、モバイル機器の活況が引っ張る最先端プロセス、設計そして製造の新たな業界の移行モードが強まっている。
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2012年12月25日
|長見晃の海外トピックス
欧州の金融危機はじめ世界経済の難局にさらされたこの1年、2012年も終わりを迎えようとしているが、半導体・エレクトロニクス業界にもモバイル機器の世界的な熱い活況のなか大きく影を落とす情勢となっている。米国の半導体業界ではここにきて雇用拡大、公正な貿易を訴える動きが改めて見られるし、欧州では今後の業界のあり方を巡って変革を求めるアピールが行われている。非常に厳しい状況に見舞われている我が国の本年であるが、これら欧米の動きと照らして考えるところがある。
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2012年12月17日
|長見晃の海外トピックス
我が国はじめ各国の政治の世界では経済が依然とトップ争点の1つとなっているが、半導体業界もそれを強く照らして低迷基調の打開、再生を図るよう、各国・地域の業界、各社で様々な取り組み、真剣な議論が続いているこの1年であり、しばらく続いていく現時点の情勢であると思う。今回は、米SIAからまたまた発表された雇用データ、そしてInternational Electron Devices Meeting(IEDM)(San Francisco)からの最先端微細化に向けた選択肢および市場サバイバルを目指す事業戦略の熱いやりとりに注目している。
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2012年12月10日
|長見晃の海外トピックス
本年の半導体販売高は前年比2〜3%台の減少という見方が有力になっており、何処もマイナス、低迷基調となると、どこかプラスの伸びはないか、好材料を探したくなってくる。米SIAから恒例月次の世界半導体販売高の発表が行われたが、その中に見い出したスカッとくる下りが上記タイトルの通りである。実際米国地域の販売高は、8月 $4.19B、9月 $4.43B、10月 $4.79Bという推移となっている。パソコン需要低迷、モバイル機器活況という本年から来年はどうなるか、引き続き好材料探しと分析である。
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2012年12月 3日
|長見晃の海外トピックス
本年も締める月に入って、グローバル半導体市場の本年販売高予測について、World Semiconductor Trade Statistics(WSTS)の恒例の会合のデータが発表されている。パソコン、テレビという大きな区分けの電子機器から、スマートフォン、タブレットなど情報機器への流れが鮮明化してきた本年という表わし方ができそうである、自動車の中でも情報機器化が進んでおり、通信、クラウドなどのキーワードが向こう数年引っ張っていく展開に、長く立ち塞がる$300 Billionの壁突破がかかっているという受け止めである。
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2012年11月26日
|長見晃の海外トピックス
新興経済圏の台頭、パソコンと携帯電話の2大分野と、半導体の市場の世界を追っていきながらこの10年余りで経てきている時代のうねりであるが、ここにきてパソコン停滞、モバイル機器活況という新たなうねりを強く感じるところがある。身近にはパソコンで十分事足りるという感じ方であるが、若い世代を中心に目的地に辿り着くなどリアルタイム情報にスマホが急速に浸透している。直接、間接どの程度結びつくかはあるが、新しい時代の波に合わせた大手プレーヤーの動きというものを受け止めている。
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2012年11月19日
|長見晃の海外トピックス
半導体が様々なシステムの中に入っていって、システム機能ごとにますます位置づけを考えざるを得ない、と足を運んでみたEmbedded Technology 2012展示会(11月14日〜16日:パシフィコ横浜)での率直な感じ方である。新たな機能が生まれるとともに、機能ごとにさらに細かく分化、高度化していく流れが見られて、全体の把握から入るのに大変さを感じるところがある。それぞれに今まで集積した成果の賜物であり、市場の理解を得て価値を精一杯プレゼンするマーケティングの凌ぎ合いの局面を受け止めている。
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2012年11月12日
|長見晃の海外トピックス
米国大統領選挙は、オバマ(Barack Hussein Obama, Jr.)大統領が再選されたが、その直前に前回の本欄で述べた米国の半導体雇用の伸びの実態が発表されたのに続いて、選挙日の前日に恒例の月次世界半導体販売高がSIA(米国半導体工業会)からリリースされている。9月の販売高について、米国が2年以上ぶりの前月比伸び率を示していて、雇用の伸びとともに半導体業界ここにありと、精一杯のアピール、働きかけが伝わってくる。選挙翌々日には、情報技術合意(ITA)の拡張促進を求める発表が冷めやらず行われている。
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2012年11月 5日
|長見晃の海外トピックス
事業再構築の厳しい逆風のさなかにある我が国の半導体・エレクトロニクス業界であるが、米国半導体業界の声を政府に働きかけることが重要な使命の1つであるSIA(Semiconductor Industry Association)から、米国労働省労働統計局(BLS)の2011年データをもとに、米国の半導体雇用が他分野の伸びを上回って約250,000に達しているという発表が行われている。11月6日に迫った大統領選挙に照準を合わせたものと思われるが、先端技術を確保していくアピールとして身近に必要性、緊急性を感じている。
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