2012年4月23日
|長見晃の海外トピックス
スマートフォンおよびタブレット用のプロセッサ最大手、Qualcommが生産委託しているTSMCからの28-nmノード生産が需要に追い着かないということで、ここにきて連日の慌ただしい動きとなっている。かつてのCPUの動作周波数にメモリの速度が追い着かないという事態を思い起こしている。モバイル機器の凄まじいまでの人気需要が、デバイス・プロセス開発のテンポ、そしてロードマップまでも前倒しの書き換えを迫る勢いであり、改めて市場アプリが引っ張るモチベーションというものを受け止めている。
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2012年4月16日
|長見晃の海外トピックス
我が国の半導体・エレクトロニクス業界の非常に厳しい状況が続いており、各方面でその改善、打開に向けた議論が行われ、喫緊求められる行動、対策が講じられている。先端科学技術立国に向けて如何に再生するか、世界を引っ張る新事業分野を如何に開拓するか、とはいえ、当面の売上げを高めて、あるいは集中・選択をさらに施して、事業運営が回転していかないと動き出す話ではない。心広く多様な価値観を受け入れていく基本で、グローバルな市場・顧客密着を図ることの重みを改めて考えている。
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2012年4月 9日
|長見晃の海外トピックス
米SIAから2月の世界半導体販売高が発表され、前月比1.3%減、前年同月比7.3%減となっている。プラスの伸びを示しているのは、前月比の米国地域だけであり、回復基調の米国経済に期待をかけて本年も伸びを見込んでいる米SIAのコメントである。IC Insightsから昨年、2011年の半導体ベンダーランキング・トップ25(ファウンドリーを入れた形)がリリースされているが、ここでも前年比伸長率の数字の上では、大きな変動の明暗が分かれる形になっており、ますますグローバル市場密着が必要な情勢を受け止めている。
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2012年4月 2日
|長見晃の海外トピックス
ものづくり、製造の回帰が米国で議論を呼んでいるが、実際に取り組んでこそ知的財産(IP)、ノウハウの蓄積・拡充に磨きがかかるものということと思う。市場が新興圏にシフトしている結果として、特にアジア勢の活発なIP領域での躍進が目立ってきている。また先進経済圏の老舗大手メーカーが、これまで蓄積した豊富なIP資産を武器に、昨今の市場シェアを席巻している顔ぶれを相手取って侵害を訴える、とこれまた繰り返す動きが高まっている。研究開発からビジネス化を即図る重みをまたぞろ感じている。
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2012年3月26日
|長見晃の海外トピックス
大震災から1年経って、復旧そして復興に日夜全力を尽くしている我が国について、半導体業界のグローバル売上げに対する比率が低落し続けている現況を指摘する記事に注目している。この比率が半分以上を超えて日本勢が世界をリードする状況となった1980年代にそのまま時計の針を戻すにはあまりにも時代が変わり過ぎているが、最先端をリードする国を挙げた取り組みによるNo.1の自信と熱気が、幅広い分野の経験・ノウハウを積み重ねてこそ成就する半導体の世界ではどうしても欠かせないという考え方に辿り着く。
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2012年3月19日
|長見晃の海外トピックス
新「iPad」販売開始、世界の国々で待ち構える人々の列が目に入ってきて、個人消費者、そして新興経済圏に向けた商品企画の重みがまたぞろ頭の中を巡っている。何もかも見えてしまうようなフルハイビジョンを上回る解像度のディスプレイが評判を呼んでいるが、半導体そしてデバイス技術の粋を組み合わせて熱気、感動を生み出しているという理解である。新「iPad」とともに銀座店の光景が出てきたユニクロも然り、消費者の経済学に適合する魅力的なソリューション、アプリに向けた先端技術の追求が求められている。
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2012年3月12日
|長見晃の海外トピックス
近所の市民向け放送で東京大空襲67年を知らされた10日土曜、そして東日本大震災から1年となる11日日曜である。第二次大戦後の復興、経済急成長を成し遂げた我が国、半導体業界も萌芽期から1980年代には世界をリードするに至った我が国である。大震災に見舞われて復興に向かう今、半導体業界も今までの蓄積を財産、プラットフォームに我が国ならではの新たな優位性を是が非でも確保、発揮していかなければ、という思いである。米国は勿論、近隣のアジア各国とのお互いの関係のあり方が改めて問われていると思う。
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2012年3月 5日
|長見晃の海外トピックス
エルピーダメモリが会社更生法の適用を申請という大々的な報道が目に入ってきて、1970年代から1980年代にかけてその前身のDRAM事業に携わった一員として、頭の中を駆け巡る上記タイトルの様々な切り口である。当時から現在に至るまで、メインフレーム、電子交換、信頼性の世界から、Consumer Electronics、量産・コスト対応の領域に怒涛の如く市場が移ってグローバルに急拡大、取り巻く急激な変化に否応なく順応せざるを得なかったという、特に変化の先兵、指標となるDRAMならではの強く感じる思いである。
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2012年2月27日
|長見晃の海外トピックス
今年の半導体もこの時節、恒例のInternational Solid State Circuits Conference(ISSCC) 2012≫(2月19-23日:San Francisco, CA)が開催されている。業界一般、そして出席者からいただくネット情報&メールから感じることであるが、微細化・小型化技術の進展に絶え間はなく、かつて出席した1980年代のそのままの息吹の一方で、応用市場のますますの拡大を様々な半導体システムソリューション記事から受け止めている。アジア勢の進出、グローバルなファウンドリービジネス競争にも注目させられている。
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2012年2月20日
|長見晃の海外トピックス
半導体最先端技術の進展、進捗が披露されるタイミングであり、微細化製造技術を引っ張る最先端リソ技術の最新状況が発表されている。extreme ultraviolet(EUV)が最有力ではあるが、ほかの代替技術もいくつか伸びてい
る状況をここ何年か受け止めてきている。適用して拡大する市場が具体的に望めて初めて回っていく経済学というものをこのところ年々繰り返し感じるなか、足元の半導体市場および製造拠点の世代の移り変わりがまた新たに見られてきている。
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