25年第1四半期ファブレスランキング、Nvidiaがシェア55%に拡大
2025年第1四半期における世界ファブレス半導体企業のトップテンランキングが発表された。1位のNvidiaは前四半期のシェアを52%から55%に拡大した。ランクインした10社は全て前年同期比(YoY)でプラス、それも8社が2桁成長していた。ファブレス半導体上位10社合計の年成長率は44%で、四半期の合計販売金額は774億ドルとなった。このランキングに日本企業は1社もいない。
図1 世界ファブレス半導体ランキング 出典:TrendForce
地域別では、1〜4位が米国企業、5位台湾、6位米国、7〜8位台湾、9位中国、10位米国となっている。このうち米国が6社、台湾が3社、中国1社である。残念ながら日本は1社もない。
1位のNvidiaは言うまでもなくファブレス半導体としてトップであるが、単なるパッケージに入ったチップを販売するだけではなく、ボードに組み込んだ基板も売る。さらに基板を搭載したコンピュータそのものも売る。もはやチップだけを取り出すことが難しくなっている。というのは、ユーザーからの要求がチップだけではなく、チップを多数使うシステムまで作ってくれるよう求めるからだ。
同社のAIチップともなるGPUは並列で使うことが多いため、多数のGPUを並列動作させることは意外と難しく、ネットワークインターフェイスを整えプロトコルを統一する仕組みを作らなければ、適切に動作しない。Nvidiaは、GPU同士を接続するためにNVLinkと呼ぶインターフェイスを作り、70〜80個までなら動作できるといったプロトコルを用意している。YoYでの売上額は72%増、前四半期比(QoQ)でも12%増のプラス成長で、423億ドルである。
NvidiaのライバルAMDは4位だが、YoYでは36%成長だが、前四半期比(QoQ)では3%減の74.4億ドルとなっている。同社は今年の後半に、MI350プラットフォーム製品の量産を立ち上げる予定となっている(参考資料1)。さらに2026年には次の新製品MI400も用意しており、NvidiaのBlackwellの次にRubinを用意している状況とそっくりである。そしてGPU製品を並列に動かすためにソフトウエアROCm7も開発した。
3位のBroadcomもAIデータセンター向けの高速インターコネクトチップを開発し続けて来ており、YoYで15%増、QoQでも2%増の83.4億ドルとなった。AIデータセンター向けに光電変換を行う102.4Tbpsと超高速の光電パッケージに封止したスイッチICを開発している。また、GoogleやMeta、AppleなどのCSP(Cloud Service Provider)向けにAIチップの設計を請け負っており、このAI設計技術で定評があるせいなのか、時価総額が高く、TSMCを抜いて世界企業の時価総額100社ランキングで8位にランクインしており、6月16日時点で1.17兆ドルとなっている。
6位のMarvellもAIチップの設計を請け負うデザインハウス業務も行っていて、やはり最近注目されている。チップとしては光配線ソリューションがAIデータセンター向けに大きな役割を担っている。同社の売上額はYoYで50%増、QoQで9%増の18.7億ドルとなっている。
参考資料
1. 「Nvidiaに対抗するAMDの新AIチップ、Huang CEOは欧州でソブリンAI拡大」、セミコンポータル、(2025/06/16)
2. 「最新の世界ファブレス半導体ランキング、AI関連企業が急伸」、セミコンポータル、(2025/03/21)




