半導体購入企業にクラウド業者が大量にやってきた
世界半導体市場では、半導体を購入する企業が大きく変わりそうだ。市場調査会社のGartnerによると、半導体購入企業の上位10社の中にAlphabet(Googleのホールディング会社)が3位につけ、ファブレス半導体のNvidia(4位)、Meta(5位)、Microsoft(7位)、Amazon(9位)などがランキングに入った。いわゆるCSP(クラウドサービスプロバイダ)が半導体を購入するようになった。
図1 2024年・25年半導体購入企業の上位10社 出典:Gartner
最も多く半導体を購入する企業は2024年も25年もAppleと変わらないが、3位に食い込んだAlphabet(実質的にGoogle)が24年の11位から2.48倍の386.8億ドルと3位に上昇した。次に伸びの大きい企業はAmazonで前年比95.7%増の204.1億ドル、3番目に伸びた企業は同83.8%増で253.1億ドルを売り上げたMetaで、前年の10位から5位に躍進した。大きく伸びた企業は全てCSPである。
トップのAppleは、iPhoneやiPad、Mac、Apple Watch、AirPods、AirTagなどの電子機器も生産・販売しているため、購入額が極めて大きい。そのようなAppleは、実質的にモノづくり企業であり、クラウドサービスを提供する企業ではない。このため、CSPほどの伸びはないが、同8%増の771.3億ドルも半導体を購入している。機器のキモとなるSoCプロセッサは自社でも設計しているファブレス半導体でもある。
2位のSamsungもApple同様、スマートフォンやタブレット、パソコンも生産しているため、半導体の購入額は同7%増の432.2億ドルと大きい。さらにメモリやストレージ半導体も生産していることは言うまでもない。
Nvidiaは、自らファブレス半導体企業としてGPUを設計・販売してきたが、最近ではGPUと共に使うHBMをSK Hynixなどの企業から購入し、GPUと共に実装したコンピュータボードを提供しており、またそれらのボードをさらにコンピュータボックスに実装し販売している。このためNvidiaの売上額にこれらのコンピュータも含まれており、純粋のファブレス半導体をどの程度売り上げているのかわかりにくい。Nvidiaはファブレス半導体の売上額を公表していないが、Gartnerが発表しているランキングには推定値である1222億ドルが含まれている。
また、半導体を内製化せず、純粋に外部から購入しているLenovoやBBK Electronics(OppoやVivoのブランド)はパソコンとスマホを製造しているため、伸び率は低いが、それでもそれぞれ13.2%増、14.2%増と2桁成長を実現している。華為科技(Huawei)はスマホや基地局向け通信機器を製造販売するため、半導体購入額が同32.2%増の213.4億ドルと大きい。
MicrosoftもAzureとしてクラウド分野に力を入れているが、ゲーム機やタブレット、PCも設計・販売しているため、AIクラウド売り上げが打ち消され、同36.5%増に留まっている。
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