SK hynixが日本にメモリ工場〜韓国2カ所にも新工場建設へ、設備投資一気に加速〜
韓国の大手メモリ半導体導体メーカーであるSK hynixの設備投資が急上昇してきた。DRAMの進化系であるHBMについてはSamsung、Micronを抑えて世界トップの存在であり、この勢いは止まらない。Nvidiaは次世代AI半導体にはSK hynixのHBM4を優先的に搭載すると述べているほどなのだ。
この一方で、SK hynixはIntelのNANDフラッシュメモリとSSD(半導体ディスク)事業の買収を完了した。そして、苦手と思われるCMOSイメージセンサ事業から撤退する。SKグループは親日的であることはよく知られている。それだけに、日韓経済協力という点で今後も良好な関係が続くだろう。
こうした状況下で、SK hynixは日本国内にメモリ半導体工場を建設することを本格的に検討しはじめた。今のところは、宮城県の第二仙台北部中核工業団地への進出が第一候補と見られている。そしてまた、千葉県下にあるJDI茂原工場の中に建設するという線も出てきている。SK hynixのチェ会長は日本進出の可能性についてこう述べているのだ。
「日本は最も重要な半導体生産国となっている。電力のエコシステムはすべて揃っている。また、半導体材料については世界シェアの50%以上を持ち、サプライチェーンも素晴らしい。韓国以外で考えた場合に、日本の新工場は素晴らしい候補であるといってよいだろう。」
本拠地においても巨大投資を断行している。韓国の龍仁市と清州市に新たな工場を建設するのだ。龍仁市のDRAM工場「Y2」の整備に35.2兆ウォン、清州市のNAND工場「M17」の整備に19.1兆ウォンを投じる。
龍仁の新工場は延べ床面積約113万m2を予定、清州の新工場は延べ床面積約68万m2という巨大スケールである。これだけの大型設備投資を断行する以上、SKの野望はさらに拡大しているといってよいだろう。
技術力という点でもSK hynixは大きな進展を見せている。AI向けHBM半導体市場におけるトップシェアを堅持することに加えて、NANDフラッシュメモリ市場に対する最高積層技術をアピールしているのだ。実に、321層のNANDフラッシュメモリを業界で初めて量産したことで、同社はNANDにおける技術の優位性を示したことになる。HBMとNANDの両面作戦で、SK hynixの大型設備投資はさらに続いていくことになるだろう。


