2020年2月10日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、2019年12月そして2019年をまとめた販売高が表わされている。注目の年間は、史上最高を記録した2018年から12.1%減の$412.1 billionと、米中摩擦の渦中でのメモリ半導体価格低下はじめインパクトを受けた結果となっている。後半には販売高の持ち直しが見られ、10-12月四半期は7-9月を僅かながら上回って今後に期待感をもたせている。
そのような基調に突如襲った新型コロナウイルス肺炎発生のインパクトで、半導体市場関連にも近々に控えるイベントの延期、中止の一方、生産を続ける動きが見られている。早い鎮静化をひたすら願う中の注目、注視である。
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2020年2月 6日
|泉谷渉の視点
世界で半導体を最も多く生産する地域はどこであろう。それは韓国ではない。米国でもない。実は、世界の地域別半導体生産能力は台湾がトップであり、全体のおよそ4分の1を占める。
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2020年2月 4日
|服部毅のエンジニア論点
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が欧州1月30日(日本時間31日)、中国を中心に感染が拡大している新型コロナウイルスについて、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのを受けて、半導体装置材料の国際業界団体であるSEMIの韓国支部SEMI KOREAは、2月5~7日に韓国 ソウルの国際展示場COEXで開催予定だった半導体製造装置・材料国際展示会「SEMICON KOREA」を中止すると1月31日に急遽決定した(図1)。併催の技術シンポジウムを含むすべての関連行事も中止するとしている。
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2020年2月 3日
|長見晃の海外トピックス
一時休戦状態の米中貿易摩擦に英国のEU離脱(Brexit)を迎える中、半導体市場の盛り返しの兆し&期待が膨らんできているところに、中国湖北省武漢市発の新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の強烈なインパクトがやってきた。中国国内に留まらず、我が国そして全世界への動き&波紋から、たまらず世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を発するに立ち至っている。
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2020年1月27日
|長見晃の海外トピックス
5G、データ処理など力強い半導体需要から、Intel、TSMCはじめ直近四半期の好調な業績発表が行われるとともに、半導体製造装置のbillingsデータも2019年末にきて大きく好転している。市場の盛り返しの中で、IT巨人のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)を軸に、AI規制のあり方、顔認識技術の可否が論議されるとともに、三菱電機へのサイバー攻撃、Amazonのトップ、ベゾス氏のハッキング被害などと、プライバシー保護のルール整備そして危機管理の対応が相次いで喫緊に求められる現状である。折も折、世界経済フォーラム(WEF)の年次会合(2020年1月21-24日:スイス東部Davos)においてもIT巨人による寡占化の流れなど取り上げが見られている。
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2020年1月20日
|長見晃の海外トピックス
半導体業界を見る目に米国発の大きな注目2点である。まずは、2018年7月に勃発の関税合戦で初めての文書とりまとめとなる米中貿易交渉「第1段階合意」への署名である。まだまだ第2段階への協議など世界を揺るがす分断への歯止めを要しながら当面は休戦ということで、米株式市場も期待の最高続伸である。一方、中国の2019年の国内総生産(GDP)は6.1%成長と29年ぶり低水準となり、生産年齢人口の減少はじめ忍び寄る影が挙げられている。もう1つ、Gartner社による速報データ、2019年の世界半導体売上げランキング・トップ10である。メモリ価格の急落からサムスン電子がインテルに首位を明け渡しているが、本週報レポートによりこの30年の推移を振り返っている。
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2020年1月14日
|長見晃の海外トピックス
恒例の年初早々のConsumer Electronics Show(CES) 2020(1月7日〜10日:Las Vegas)が開催され、米中貿易摩擦に加えて米国とイランの一触即発の緊張が覆う中、昨年、2019年の5G元年という打ち上げから、今回はartificial intelligence(AI)そして5Gなど多彩な応用分野への一層の浸透、深化を感じるところである。Alibaba, Tencent, およびJD.comなど中国のハイテク大手が参加していない一方、Appleが約30年ぶりの正式参加、と米中の軋轢が色濃く影を落とす中ではあるが、半導体関連ではIntel、Texas Instruments(TI)、AMD、Qualcommなど伝統的な常連の顔ぶれのAI、5G、自動運転はじめ活発な打ち上げが見られてホッとする感じ方がある。
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2020年1月 9日
|服部毅のエンジニア論点
日本経済新聞(電子版)は、1月2日夜に、「韓国の化学メーカーがフッ化水素を高純度で大量生産が可能な製造技術を確立したと韓国政府が発表した」というニュースを「日本の製造会社への打撃が長期化する可能性がある」とのコメントとともに伝えた。NHKも3日に「韓国 フッ化水素の国内での大量生産と供給の安定性確保を発表」と題するニュースを流し、「韓国側の出方に影響を及ぼす可能性がありそうです」と結んでいた。
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2020年1月 7日
|泉谷渉の視点
2020年の半導体産業の成長予測については、様々な分析および憶測が流れている。一般的によく引用される予測で言えば、WSTS(世界半導体市場統計)は、2020年の世界半導体市場が前年比5.9%増の4330億ドルとなり、回復を見せるとしている。5Gの立ち上がりやデータセンサー関連の投資が牽引するというのだ。
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2020年1月 6日
|長見晃の海外トピックス
年末大晦日に米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、2019年11月について$36.65 billion、前月10月の$36.75 billionから0.3%減、前年同月、2018年11月からは10.8%減というデータ内容である。10月データは12月始めの発表では$36.59 billionであったが、その後のアップデートで積み増した形である。前年同月比はこれで11ヶ月連続のマイナスとなり、史上最高の2018年に対する2019年の落ち込みぶりをあらわしている。5G、AIはじめ新分野が最先端微細化需要を引っ張って下支えし、2019年後半から着実に戻し基調にある半導体販売高が2020年に入って引き続きそのテンポを早めていくよう率直な期待である。
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