2008年11月17日
|津田建二の取材手帳
ドイツのホテルではインターネット料金が24時間で22ユーロ(3000円弱)と高くて驚いた。無線でも有線でも同じだ。無料のワイヤレスLANなんて存在しないようだ。ミュンヘンの見本市会場ではワイヤレスLANはあることはあるが、プリペードカードを購入して使う仕組みだ。カードにはIDとパスワードが書かれており、パスワードは銀ペーストのような薄い膜で隠されており、コインで削って出てくる。なぜインターネットが高いのか。ドイツ人に聞いてみた。
[→続きを読む]
2008年11月 7日
|津田建二の取材手帳
Rubber stamping industry(ゴム印で押すだけでできる産業製品)という言葉がある。ゴム印を作りさえすればそれを何回も押すだけで製品が出来てしまうような産業を指す言葉だ。メモリーやフラットパネルディスプレイ(FPD)がこれに当てはまる。これらは一見、ハイテクに見えるが、設計はさほど難しくない。一つのセルや画素を作ればあとはそれをたくさん並べるだけである。これまで日本の得意製品はまさにラバースタンピングインダストリーだったかもしれない。
[→続きを読む]
2008年10月20日
|津田建二の取材手帳
福岡県がシステムLSI設計試作センターを開設、その記念講演でお話しする機会をいただいたので現地へ行くと同時に、記者でもあるので実際にその中身を取材した。iPodを凌ぐようなカッコいいモバイル機器のアイデアをひねり出した、自分で起業して売り込みたい、と考える若者にとってこれは朗報だ。安い料金で自分のLSIを作れるからだ。今や半導体なしの機器はありえない。どんなに素晴らしいアイデアでさえ、それを具現化できなければ絵に書いた餅に終わる。
[→続きを読む]
2008年10月15日
|津田建二の取材手帳
先週は、先進7カ国の蔵相会議であるG7が開かれ、ここのところの株安が象徴する世界経済の低落傾向に歯止めをかけようとする議論が交わされた。リーマンブラザーズ証券が倒産し、モルガンスタンレー証券に三菱UFJフィナンシャルグループが出資するという、稀に見る金融危機を迎えた。G7での発表を受け、ようやく週明けの株式相場は落ち着きを戻し、株価は上昇に転じるようになった。
[→続きを読む]
2008年10月 9日
|津田建二の取材手帳
今年は、日本人ノーベル賞が物理学3名、化学1名というかつてないほどの大勢の方が科学の分野で受賞された。本当におめでとうございます。同時に、同じ日本人として誇りに思う。日本人が優秀な民族であることを示してくれた。2002年に小柴昌俊氏、田中耕一氏が受賞して以来の快挙である。
[→続きを読む]
2008年10月 2日
|津田建二の取材手帳
CEATEC Japan2008に異変が起きている。半導体大手のルネサステクノロジ、NECエレクトロニクス、富士通マイクロエレクトロニクスが出展していない。もともと、CEATECの前身のエレクトロニクスショーは、デバイスと家電民生品の展示会だった。すべての電子機器のエンジンともいうべき中核デバイスの半導体を設計製造販売するメーカーの中でも大手の代表ともいうべき企業が出てこなくなったのである。
[→続きを読む]
2008年10月 1日
|津田建二の取材手帳
ウェーハレベルパッケージングという最先端の実装技術を使い、低価格の製品を作り、市場の大きな中国やインドの安い携帯電話用に売り込む。9月25日に東京港区の竹芝にあるインターコンチネンタル東京ベイホテルで開催されたテセラ社(Tessera Technologies)のセミナーに出て、付加価値の高い最先端技術を使って低価格の製品を作るテセラの戦略を目の当たりにして深く考えさせられた。
[→続きを読む]
2008年9月25日
|津田建二の取材手帳
9月23日、24日と連続してSSDM(国際固体素子材料コンファレンス)に出席した。感心したことは、最近の若いエンジニアたちの熱心さだった。若い半導体エンジニア、研究者の方たちは礼儀正しいし、何よりも半導体技術を自分のものにしようという意欲が強い。日本の半導体産業も捨てたものじゃない、と感じた。
[→続きを読む]
2008年9月 8日
|津田建二の取材手帳
9月23日から26日の4日間、つくば市の国際会議場で開催される国際固体素子コンファレンスは40年目を迎える。この会議は、半導体のデバイス、プロセス、材料に関する最先端の情報交換の場となっている。第1回が1969年だから、MOSがようやく日の目を見ようとしているころだ。今回、20年ぶりに参加、取材しようと思う。
[→続きを読む]
2008年9月 2日
|津田建二の取材手帳
福田康夫首相が昨夜突然、辞任を表明した。首相になってまだ1年足らずである。昨夜のテレビ会見を何度も見たが、辞任の理由はオブラートのように不透明に包まれて全く理解できない。今からほぼ1年前に前任の安倍首相も同様に1年程度の在任で辞任した。安倍首相は病気が原因であったが、共にわずか1年で辞任とは偶然だろうか。何かのチカラが働いていると考えることは自然ではないか。そのチカラとは何か。
[→続きを読む]