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津田建二の取材手帳

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半導体は株価の先行指標

半導体は株価の先行指標

最近、半導体分野とはほど遠い人たちから、半導体産業はもうだめなビジネスなんですか、と聞かれた。それも一人や二人ではない。新聞を見ていて、半導体の産業再編ニュースや半導体製造装置産業の赤字決算などの記事を見ていると、そのように感じるらしい。新聞では決して将来性のある産業だとは書いていない。電機業界すなわちエレクトロニクス産業はもう未来がないらしい。なぜこのように暗く見られるのだろうか。 [→続きを読む]

液晶ディスプレイの進歩のおかげでアモーファスSi太陽電池が次の大本命に

液晶ディスプレイの進歩のおかげでアモーファスSi太陽電池が次の大本命に

Selete Symposium 2009に出席した。今回は基調講演として、元日立製作所副会長や元総合科学技術会議議員を務め現在日立製作所顧問の桑原洋氏の「日本の技術開発のあり方を変える」と、科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェローの田中一宜氏の「国際対応の研究開発戦略〜産学官独のアクションプラン〜」という二つの講演があった。いずれもキーワードは、グローバル化であり、日本の官が関与するシンポジウムでの発言として興味をひいた。 [→続きを読む]

政府発表の無意味な年率換算より実体経済を信じなければ未来に成長できない

政府発表の無意味な年率換算より実体経済を信じなければ未来に成長できない

内閣府が5月20日に発表した1〜3月期の国際総生産(GDP)が対前期比で-4.0%になった。2008年の10〜12月期は-3.8%だったから、この6カ月間は大きく凹んだことになる。しかし、問題は政府発表の年率換算で-15.2%という数字だ。このまま凹むのが続くと仮定すると2009年は-15.2%にもなると単純に算出された数字である。小学生にもできる計算だ。しかし、この数字に何の意味があるのか。 [→続きを読む]

規模を追求するという20年前の成功体験に今も酔っている国内IDM半導体メーカー

規模を追求するという20年前の成功体験に今も酔っている国内IDM半導体メーカー

NECエレクトロニクスが決算発表を行い、同時に社長交替の人事も発表した。6月25日付けで新社長には、山口純史取締役執行役員常務が就任する。今回の人事では、取締役の人数も従来の8名から4名に減らしている。これは来年度の損益を何とかトントンに持っていくためのさまざまな内部再編の一つであるといえよう。 [→続きを読む]

海外でも否定的なNECエレとルネサスとのショットガン結婚

海外でも否定的なNECエレとルネサスとのショットガン結婚

まだ顔を見たこともない英国の半導体アナリストと先日、電話でディスカッションしていたところ、NECエレとルネサスとの合弁は、(サッチャー改革が始まっていない)30年前の英国だね、まるでショットガン結婚だ、というコメントをいただいた。ショットガン結婚って何?と聞き返すと、子供ができちゃってしかたなく一緒になるような結婚だそうだ。それも、親会社同士が無理やりくっつけた子会社同士の結婚だという。いわば前向きではない結婚のこと。 [→続きを読む]

生き残るものは強者ではない、賢者でもない、ダーウィンの示唆が生きる現代

生き残るものは強者ではない、賢者でもない、ダーウィンの示唆が生きる現代

進化論を著したチャールズ・ダーウィンの言葉を、全く違う企業2人のアメリカ人から聞いた。メンターグラフィックスのCEOであるWalden Rhines氏とザイリンクスのシニアバイスプレジデントのVincent Ratfort氏の二人の別々の日に行われた講演だ。4月初めにサンフランシスコで行われたGlobalpress Connections主催のeSummit2009において、引用したダーウィンの言葉は、「生き残る種は強者ではない。極めて賢い者でもない。変化に最も柔軟に対応できる者だ」である。 [→続きを読む]

「ソリッドステート技術」が20〜30年ぶりにやってきた

「ソリッドステート技術」が20〜30年ぶりにやってきた

20年ぶりだろうか、30年ぶりだろうか、Solid Stateという言葉を聞いたのは。昔は真空管から半導体トランジスタに置き換わるようになったため、チューブに対してソリッドステートという言葉が半導体を指すようになった。かつて、増幅器は真空管が主力だったが、半導体トランジスタでも増幅器ができるようになり、固体の方が真空管よりも信頼性が高くなるだろうと予想された。 [→続きを読む]

産業再生法による新投資ファンドの設立、大学に眠っている技術を探すとは何?

産業再生法による新投資ファンドの設立、大学に眠っている技術を探すとは何?

先の4月22日にようやく「改正産業活力再生法」(通称、産業再生法)が国会で成立した。ここで初めて、エルピーダやパイオニア、日立製作所などへの公的資金を資本注入できるようになる。実際には日本政策銀行を通じての出資となる。ただ、この再生法の改正点には官民の投資ファンドの設立も含まれている。その投資ファンド企業について日本経済新聞が4月23日付けで述べている。 [→続きを読む]

日本で得られる米国情報と現地で得られる情報との大きな温度差

日本で得られる米国情報と現地で得られる情報との大きな温度差

3月末〜4月はじめにかけて米国サンフランシスコに滞在していた。日本から「『GMが破綻するかも!?』。世紀の瞬間に立ち会えそうですね!貴重な体験。報道すごそうですね。」というメールをいただいた。しかし、米国ではテレビをみても新聞を見てもGMが破たんするかも、というニュースは見られない。あれ?見逃したかな?と思い、テレビは欠かさず見るようにしていた。PCで仕事している時でもテレビは消さなかった。USA TodayもNY Timesも集めた。しかし、ない。 [→続きを読む]

日本発の環境会議、EcoDesign2009が論文募集、環境を製品レベルから社会へ

日本発の環境会議、EcoDesign2009が論文募集、環境を製品レベルから社会へ

エコデザイン国際シンポジウム、EcoDesign2009が10年目、第6回目を迎える。1999年に東京大学の須賀唯知教授を中心に第1回を開催した後、隔年で開催してきた。今回はちょうど10年を経過し、11年目に入る。この間、欧州からWEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment)やRoHS(Restriction of Hazardous Substances)、さらにREACH(Registration, Evaluation, Authorization and restriction of Chemicals)など、さまざまな環境対応の規制ができた。 [→続きを読む]

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