2010年9月21日
|津田建二の取材手帳
アメリカのメディアは簡単には死なないようだ。われわれのような半導体やエレクトロニクスの業界情報を提供するB2Bメディアとして、米国ではSemiconductor International, Solid-State Technology, Small Times、EDN, EE Times, Electronic Designなどがあるが、Semiconductor Internationalは今年の春、閉じた。しかし、別な形で復活するという噂もある。
[→続きを読む]
2010年9月17日
|津田建二の取材手帳
大学が主体となってきた国際固体素子コンファレンス。10年前の2000年には学術機関からの発表論文の採択数が173件に対して企業からのそれは107件だった。9月22日〜24日に開かれる今年の固体素子コンは、学術機関の701件に対して企業からは80件とその差は開く一方だ。これを象徴するかのように今年は東京大学の本郷キャンパスで開催するが、大学で固体素子コンを開催するのは長い歴史の中で初めてだという。
[→続きを読む]
2010年9月16日
|津田建二の取材手帳
先週、来日していたアメリカのPR会社の人と話をしていて、円ドルレートの話になると、円が強くていいわね、と言った。このあわただしかった総裁選の間、円が急騰し1ドル=82円台にまで達した。日本のマスコミは円高=悪者という報道しかない。この呪縛からいつまでたっても逃れられそうもない。なぜ円高を追い風にしないのだろうか。
[→続きを読む]
2010年8月24日
|津田建二の取材手帳
季節としては残暑なのに、猛暑が続いている。テレビ報道によると、この猛暑でビールをはじめとしてエアコン、扇風機などが売れたそうだ。さらに三菱電機のパワー半導体が通常の2倍の売れ行きを見せていることがテレビで伝えられた。パワー半導体の話題がテレビに上るとは思いもよらなかった。パワー半導体は今やパワーエレクトロニクスのキモとなっている。
[→続きを読む]
2010年8月13日
|津田建二の取材手帳
日本の弱点である、低コスト技術について、ようやく本気で取り組むところが出てきた。エルピーダメモリが台湾レックスチップ社工場での低コストプロセスをそのまま広島工場に持ってきたら、コスト差は5%しかなくなった、と坂本幸雄社長は語った。これまで日本は低コスト技術をバカにしてきた。これが突破口になればよいが。
[→続きを読む]
2010年8月11日
|津田建二の取材手帳
今年も「エグゼクティブサマリーレポート2010年下期」号を8月14日に発行する。今回は2010年後半の景気を占った。いろいろなアナリストの資料を集め、取材し、見方を紹介した。今年の前半はさほど悪くなかった。通常の年だと、前年の第3四半期、第4四半期が好調で翌第1四半期は落ち込むのが常だった。しかし今年の落ち込みは少なかった。では後半はどうか。
[→続きを読む]
2010年8月10日
|津田建二の取材手帳
東洋経済8月7日号の特集見出し、「格安航空が来襲」を見て、違和感を感じた。海外から格安航空ビジネスが日本に来るようになったことを、嫌々受け入れるようなニュアンスの見出しである。かつて日本が鎖国していた時代に黒船来襲といった言葉とよく似ている。この違和感は、なぜ日本は能動的に海外に打って出ないのだろうか、という疑問だ。
[→続きを読む]
2010年7月29日
|津田建二の取材手帳
先々週ワイヤレスジャパン2010が東京ビッグサイトで開催された。基調講演でNTTドコモの山田隆持社長、KDDIの小野寺正社長、ソフトバンクの松本徹三副社長がそれぞれ講演された内容は、データ通信のトラフィック増大にいかに対処するかという差し迫ったソリューションの提示だった。
[→続きを読む]
2010年7月28日
|津田建二の取材手帳
台湾のファブレスであるメディアテックがNTTドコモと提携、LTEの通信プラットフォーム「LTE-PF」のライセンス契約を締結した。本当は、このニュースを来週の「ニュース解説」で採り上げようと思っていたが、世界中からこのニュースを巡るブログが届いたりしたので、急きょ自分のブログで採り上げることにした。しかし、記者会見には別件があり出席できなかった。
[→続きを読む]
2010年7月14日
|津田建二の取材手帳
アンドリュー・グローブ氏。言わずと知れた、インテルのCEOを務め、産業界に何か前向きの提案をしてきたスマートガイ(賢人)である。古くは、私が半導体エンジニアになりたての頃、勉強させていただいた教科書「Physics and Technology of Semiconductor Devices」の著者でもあり、そのおよそ20年後「偏執狂だけが生き残る」というビジネス書をインテル時代に書いた産業人である。
[→続きを読む]