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今年後半の半導体市場を占うエグゼクティブサマリーレポートを発行

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今年も「エグゼクティブサマリーレポート2010年下期」号を8月14日に発行する。今回は2010年後半の景気を占った。いろいろなアナリストの資料を集め、取材し、見方を紹介した。今年の前半はさほど悪くなかった。通常の年だと、前年の第3四半期、第4四半期が好調で翌第1四半期は落ち込むのが常だった。しかし今年の落ち込みは少なかった。では後半はどうか。

エグゼクティブサマリーレポート2010年下期号

図 エグゼクティブサマリーレポート2010年下期号


半導体産業は大きく成長した。年間2500億ドル〜3000億ドルのビジネスになった。WSTS統計によると、世界の半導体産業は、日本の半導体が絶頂期に会った1986年に263.6億ドルだった。今、その10倍になった。このころはシリコンサイクルという言葉が使われ、半導体の景気を表した。この根拠は、シリコンサイクルのピークが米国大統領選挙とオリンピックが重なった年に来ており、半導体産業における米国の存在が大きかったことに基づいている。しかし、最近は半導体産業においてはアジア太平洋地域の存在が大きくなり、大統領選挙の影響を受けにくくなったため、4年に一度のシリコンサイクルは消え、代わって景気のサイクルという言葉が言われだしている。

景気の先行きについて、マクロ経済の影響を受けるようになったと考える人が増えている。国際貿易投資研究所のデータによると、1985年における世界のGDPは11兆5460億ドルだったが2008年には5倍の58兆9780億ドルに成長した。半導体産業はこの間10倍成長したため、GDPに占める半導体産業の割合は大きくなり、マクロ経済の影響を受けるようになったといえそうだ。

ただし、全てが全てマクロ経済に引っ張られるという訳ではなさそうだ。というのは大きなお金が動いた金融危機による半導体産業の影響はITバブルの時ほど大きくなかったからである。今回の金融危機では、半導体産業は2009年1〜2月を底としわずか1年で元に戻った。一方、2000年のITバブルでは半導体が回復するまでに3年かかった。しかし、この時、金融分野はほとんど無傷だった。2008年のサブプライムローン問題に端を発した今回の金融危機は、グリーンスパンFRB議長が驚きのあまり、100年に一度の大不況と評したように金融分野としては1986年のブラックマンデー以来の危機だった。すなわちマクロ経済の影響を受けるようにはなったが、それが全てではないことを考慮しておこう。

ただ、日本では相変わらず景気の先行きを心配する声が強いようだ。それも『風が吹けば桶屋がもうかる』式であり、決して直接の影響ではない。特に今は、ギリシャの経済危機を口にするが、取材したアナリストたちはギリシャ危機の影響はあまり受けないと考えている。むしろ海外のアナリストは日本の巨額の借金を心配し始めている。個人的には、不安を煽る発言にはいつも疑問を感じる。

はっきりした根拠が乏しいからである。テレビに登場する経済評論家、経済アナリストの中には、2番底をいつまでたっても言い続けている人たちもいる。積極的な投資が必要になってくる時期に無責任な慎重論はビジネスチャンスを生かせず負け組になり下がるのである。この認識が彼らには欠けている。

とはいえ、将来のことは誰にもわからない。誰にも予測できない。市場調査のアナリストにはまるで将来を見通せるようなことを言う人もいるが、決して予言できるわけではない。ある仮定のもとで、あるストーリーを描くとすると、こうなりそうだ、と結論付けているだけにすぎない。

だから、政府からでも市場調査会社からでも、ある仮定のもとで出てきた数字が独り歩きすることには気を付けなければならない。数字はあくまでもある確率の精度を持ったシミュレーション結果にすぎない。数学的にはxx%の確からしさで得られた数字yy、という表現しかできない。このような当たり前なことが忘れ去られてしまっていることを再認識する必要があろう。

6月の世界半導体市場は過去最高を記録した。では、この先の半導体環境をどう見るべきだろうか。今年後半を占う特集『2010年後半の半導体市場展望』を掲載した「セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート」ではいくつかの見方を紹介している。一人の人間が今後を占えるわけでは決してない。近い将来でさえ、さまざまな技術、さまざまな製品戦略、さまざまなビジネス戦略が登場することで、予測すべき半導体の未来は変わってくる。

そこで、市場調査アナリストたちとディスカションしながら、市場をどう見ているかを中心にその特徴を浮き彫りにしていこう、と考えた。これが8月14日発行の「エグゼクティブサマリーレポート2010年下期」の特集である。記事はウェブでは掲載しない。紙媒体でのみ入手可能となる。
問い合わせは、sales@semiconportal.com、あるいは電話(03) 3560-3565まで。
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(2010/08/11)

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