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円高は日本の地位を向上させるための絶好のチャンスとして生かせ

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先週、来日していたアメリカのPR会社の人と話をしていて、円ドルレートの話になると、円が強くていいわね、と言った。このあわただしかった総裁選の間、円が急騰し1ドル=82円台にまで達した。日本のマスコミは円高=悪者という報道しかない。この呪縛からいつまでたっても逃れられそうもない。なぜ円高を追い風にしないのだろうか。

円高は海外の人たちから見ると円が通貨として強くてうらやましく思っているのに、日本国内では困った、困った、という声しか放送電波や週刊誌では出てこない。この温度差は一体何か。日本はこれまで何十年も輸出だけに頼ってきただろうか。いや、内需拡大してきたのになぜ困るのか。

金融の素人ながら、円高を追い風にする方法を考えてみたい。そもそもこの円高は政府の介入があろうとなかろうと本当は大きく関係しない。米国、欧州の金融が悪すぎるからだ。ドルを売り、円を買う人が多ければ円が高くなり、その逆だと安くなる。政府の介入とは円を売りドルを買うことである。しかし、そのような小手先の介入は2〜3円の効果はあっても大きな流れを左右することにはならない。NHKニュースによると、今回の介入で使ったお金は2兆円規模らしい。

テレビに出てくる「経済評論家」は円の通過量を増やせ、ドルもユーロもやっているのだから日本円も国が紙幣をたくさん刷ってインフレを起こせ、という人もいる。しかし、小手先の介入も札束を印刷するのも本来経済の基本となる通貨の価値をいたずらに変動させるため、邪道であり、基準というルールを曲げるべきではない。

そのような古い概念を突破してみてはどうか。

例えば、円を基軸通貨に持っていく。基軸通貨となると全ての取引が円建てとなるから、為替レートに左右されない。円高も円安も関係なくなる。そのためには日本の提案を受け入れるように政治家と官僚が世界を飛び歩き根回ししておき、G20くらいの財務大臣の会合を開いて実現に持っていく。これこそ、政治主導で外国との裏交渉も含め交渉力がモノをいうことになるが、政治家としても官僚としても実力が試される。とてもチャレンジングなテーマであるが、やってみる価値は高い。これまでの自民党ではできなかった基軸通貨への組み入れを今こそ、ユーロもドルも安くて買いたたかれている今こそ、実現すべき時期に来ている。政治家のみなさん、官僚のみなさん、志を持ってやってみる気はないだろうか。

もう一つは、日本にとって必要なものをすべて買い占めてしまうという手もある。石油を買い占め備蓄してもよい。ウランやレアアースなどの資源を買い占めてもよい。あるいは政府系ファンドの力で有力企業を買ってもよい。もちろん、石油メジャーや資源メジャーそのものを買うという手もある。実は石油を買うというのは私の息子のアイデアだ。石油に限らず日本が今欲しいものを買えばよい。

欧米などの世界は今、金融はダメだが、産業は日本よりも良い。日本は金融が良いが産業は悪い。今の経済不況というのはあくまでも産業が良くないことを意味している。だからこそ、金融の力を生かし、産業を買ってしまうのである。

こういったこれまでにないアイデアを一つだけではなく、考えられうるすべてを掘り起こし、実行すると効果が出てくる。基軸通貨のネゴを始め、買いあさりも始める。こうなると焦り出すのはアメリカだ。欧州も焦る。特に英国、フランス、ドイツは焦る。焦れば焦るほど円ドルレートはもっと正常に戻っていく。1ドル=1ユーロ=100円というのが欧米へ行った時の実感だ。ユーロはむしろまだ高すぎるくらいだ。もっとみんなで、これまでにないアイデアを考え出し、実行していくと日本の地位は間違いなく向上する。円高の今がチャンスだ。

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