2009年4月 6日
|技術分析
マイクロプロセッサが汎用的ではなくなるかもしれない。プロセッサの得意なアプリケーションに応じて、最適なプロセサが活躍する。これまでのマイクロプロセッサは、パソコン用がメインで、それもインテル、AMDだけが市場を占めるという自由主義経済とは思えない状況が支配してきた。パソコンからポストPCの時代へと叫ばれて久しいが、ポストPC、すなわち組み込みシステムの時代に入っているため、各組み込みシステムに応じた最適なマイクロプロセッサが求められるようになってきた。ここに成長のチャンスがある。
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2009年4月 1日
|技術分析
次のMEMSデバイスで重要な技術は何か。米国の広報会社Globalpress Connectionが主催したeSummit2009において、このテーマをパネルディスカッションで議論を交わした。Analog Devices、Maxim Integrated Products、Microvision、VTI Technologies、Kionixが壇上でMEMSの次の技術を議論した。このメンバーだけを見ると違和感を覚えるが、議論が始まると最適な人材が集まったといえるまともな議論が展開された。
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2009年3月27日
|技術分析
テラヘルツ領域への応用が見えてきた。テラヘルツは1GHzの1000倍高速の周波数である。波長に直すと、0.3THzすなわち300GHzは1mmの波長に相当する。電波の波長がミリメートル単位であるミリ波は、高級車の衝突防止レーダーに使われている。その周波数は60GHzや77GHz帯であり、その波長は5~6mm程度である。こうなると半導体回路やプリント回路基板でマイクロストリップラインを作り、ミリ波デバイスをモノリシックに設計できる。テラヘルツ領域での応用にはいくつかあり、それを意識した上での研究開発をグラスゴー大学が進めている。MMIC Solutions社は早くも製品を続々出している。
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2009年3月13日
|技術分析
BGAでは対応できないような多ピンのLSI を実現できるμPILR(マイクロピラーと発音)技術の信頼性が高いことがわかってきた。数1000〜1万ピンもの多ピン(多バンプ)のLSI を作り出すための新しいパッケージがこのμPILRである。開発した米Tessera Technologies社はこのほど、このパッケージング技術を台湾のKinsus Interconnect Technology社にライセンス供与すると発表した。
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2009年2月16日
|技術分析
米ザイリンクス社は、これまでのような個別の製品ごとの開発環境ではなく、設計者がもっとなじみのある一般的な開発手法や開発ツールなどを扱えるような「ターゲットデザインプラットフォーム」を構築中である。そのプラットフォームの基本として働くFPGAデバイスである、ハイエンドタイプのVirtex-6とローコストタイプのSpartan-6ファミリーを発表した。IPを再利用するための標準となるSpiritを使えるようにして、いろいろなIPを集積しやすい開発環境を目指す。
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2009年2月13日
|技術分析
ドイツのインフィニオンテクノロジーズ社は、セイコーエプソンと共同で、入力感度が-165dBmと極めて微弱な電波を受信、位置を特定できるシングルチップのGPSレシーバーを開発した。インフィニオンの得意なローノイズRF技術と、エプソンの得意な4つのGPS衛星からの位置計算アルゴリズムを組み合わせた、理想的なWin-Winの共同開発といえる。
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2009年2月10日
|技術分析
三菱電機情報技術総合研究所は、産業用機器のグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)に使う小型高速のグラフィックスIPコア2種類を開発した。一つはアウトラインフォントに替わる新しい文字フォントをサポートするIP、製品名Saffronで、もう一つはGUIでアイコンやグラフィックスパーツを選択すると即座に変換されるというIPである。これは製品名Sesamicroと呼んでいる。
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2009年2月 6日
|技術分析
米国EDAベンチャーのReal Intent社は、先月末にパシフィコ横浜で行われたEDS Fairにおいて、論理設計の検証作業を楽にするツールAscentと、複数のクロックが引き起こすCDC(clock domain crossing)問題を解決するツールMeridianをデモした。一般に、論理LSI設計では、HDLというLSI設計用言語で論理を記述したRTLコードを書き終えると、そのコードに間違いがないかを検証する。検証を終えたら論理合成ツールにより回路を生成する。それを配置配線に落とし、シミュレーションで確認する。
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2009年2月 3日
|技術分析
ルネサス北日本セミコンダクタは、放熱板を付けた形のQFNに似た形のICパッケージを半導体パッケージ技術展で提案した。Pro.Quadと呼ぶこのパッケージは、リードフレームのメタルの板をパッケージ裏面の中央に配置しているだけではなく、パッケージ外形よりもリードをわずか外へはみ出させた形に設計することにより、リードとパッケージが基板にしっかりと密着した格好になる。このため熱を逃がしやすくなる。Pro.Quadと名付けたのはこの出っ張り(protrude)から来ているという。
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2009年1月28日
|技術分析
LSI論理設計のRTLコーディングしながら、すなわち論理設計が終わらないうちに検証を始められるEDAツールを米国の設計ベンチャーJasper Design Automationが開発、このほど売り出した。従来のLSI設計ではすべての論理回路設計が終わってから検証を始め、論理の正しさが検証された後で、配置配線の物理設計を行い、フォトマスクを作り、シリコンに焼き付けるという手順を踏んできた。この新しいEDAツール「Active Design」を使えばLSIの規模にもよるが、ザクっと言って1/3に設計・検証期間が短縮できるという。
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