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服部毅のエンジニア論点

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ムーアの法則を終焉させず1nm以下めざす本気のimec、撤退した日本勢

ムーアの法則を終焉させず1nm以下めざす本気のimec、撤退した日本勢

ベルギーの半導体・ナノテク研究機関imec CEO兼プレジデントのLuc Van den hove氏は、同社と蘭ASMLが密接に協業して次世代高解像度リソグラフィ技術である高NA EUV(極端紫外線)リソグラフィ技術を実用化することで、ムーアの法則を終焉させることなく、微細化を1nm以降も継続させると宣言した(図1)。 これは、11月18日にバーチャルオンラインで開催されたimec主催の 年次研究紹介イベントimec Technology Forum (ITF) Japan2020の冒頭、同氏が研究の全体像を紹介する基調講演の中で述べたもの。 [→続きを読む]

キオクシア上場やソニー売上にも影響が及んできた米国の対中半導体輸出規制

キオクシア上場やソニー売上にも影響が及んできた米国の対中半導体輸出規制

キオクシアは、10月6日に予定していた東京証券取引所への上場手続きを延期する、と9月28日発表した。米国商務省の8月17日付け通達によりキオクシアが主要顧客の一つであるHuaweiへのNANDフラッシュメモリの輸出を全面的に取りやめざるを得なくなったため、業績の先行きが不透明になり、同社の株式価値が大幅に下落してしまい、キオクシアが想定していた公募株価が内外の投資家の支持を得られそうにはないのが上場延期の主因だと業界関係者は見ている。 [→続きを読む]

コロナ蔓延長期化と米中関係悪化で半導体産業の今後はますます不透明に

コロナ蔓延長期化と米中関係悪化で半導体産業の今後はますます不透明に

2020年8月28日に開催されたバーチャルな「SPI マーケットセミナー:世界 半導体市場、 2020 年 後半の予測を議論」では、OMDIAシニアコンサルティングディレクタの南川明氏とSPI編集長の津田建二氏が講演された。そこでは、1)新型コロナウイルス蔓延長期化と、2)米中関係悪化が2020年後半の半導体産業にどんな影響を及ぼすか?が2大テーマだったように思われる。僭越ながら私もこの2テーマについてオンラインでコメントさせていただいた。限られた時間では充分意を尽くせなかったので、ここでもう少し整理した形で私見をのべさせていただく。 [→続きを読む]

5nm EUVプロセス:米韓勢は苦戦、日本勢は蚊帳の外、台湾勢は一人勝ちか

5nm EUVプロセス:米韓勢は苦戦、日本勢は蚊帳の外、台湾勢は一人勝ちか

Samsung ElectronicsのEUVリソグラフィ(EUVL)専用ラインが5nm EUVプロセスの歩留まり向上に苦労している模様で、顧客の5GモバイルSoCの発売に影響を与えるかもしれないとの消息筋情報を、複数の海外メディアが先月報じた(参考資料1)。2019年にも、Samsungの7nm EUVプロセスの立ち上げがトラブルで遅れているという噂が業界内に広まったことがあった。 [→続きを読む]

韓国企業の国産化を促し日本企業の空洞化をもたらした対韓輸出管理強化

韓国企業の国産化を促し日本企業の空洞化をもたらした対韓輸出管理強化

安倍首相が議長として「自由で公正な貿易の重要性」を訴えた20カ国地域首脳会議(大阪 G20サミット)の閉幕を待っていたかのように、経済産業省は、2019年7月1日に「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」という通達を突然発表し、「フッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミド」の韓国への輸出管理強化を決めた。 [→続きを読む]

米中貿易戦争などお構いなし、中国市場に期待かける米国半導体企業

米中貿易戦争などお構いなし、中国市場に期待かける米国半導体企業

新型コロナウイルス感染蔓延で世界中のディズニーランドが閉鎖を強いられている中、中国上海のディズニーランドだけは5月11日に再オープンし、心待ちにしていた中国人親子が殺到して入場制限が続いている。米ユニバーサルスタジオは、上海ディズニーランドに対抗して北京への進出を計画中だ。 [→続きを読む]

ポストコロナへ向け海外企業活動が活発化しているデジタル先進の韓国

ポストコロナへ向け海外企業活動が活発化しているデジタル先進の韓国

安倍政権は、厚生労働省クラスタ対策班の西浦博北海道大学教授の「接触を8割削減しないと感染者数が指数関数的に増える」というシミュレーション結果、それを鵜呑みにする専門家委員会の判断に頼って諸政策を発表してきた。しかし、最近は、日本の検査数は少なすぎてその不十分なデータを前提とし、その前提条件さえも公開せず第三者が検証できない試算は信憑性にかける、と多くの識者から指摘されるようになった。西浦氏は巷では「8割おじさん」と呼ばれているが、「8割削減」の意味も未だにはっきりしないままである。 [→続きを読む]

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