2026年5月12日
|服部毅のエンジニア論点
半導体業界は、人工知能(AI)と高性能コンピューティング(HPC)の需要急伸で新たな局面を迎えている。米国半導体工業会(SIA)は、2026年3月の月間世界半導体売上高(3カ月移動平均)が2025年3月の555億ドルと比較して79.2%増加したと5月4日に発表した(参考資料1)。2026年第1四半期の売上高は1年前の2025年第1四半期と比べると78.0%増加しており、このところ、データセンター向けAI需要の継続的な増伸により世界半導体売上高は、垂直に近い急峻な増加を続けている(図1)。まずは、最新のデータで世界半導体売上高の驚異的な急伸の現状を確認したうえで話を進めよう。
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2026年4月24日
|服部毅のエンジニア論点
台湾TSMCは、去る4月16日に2026年第1四半期決算説明会を開催した。そこで、売上高、利益ともに過去最高を4四半期にわたり更新し続け、絶好調であることが明らかになった。決算結果の業績については、津田編集長が週間ニュース分析(参考資料1)で取り上げているので、ここでは、世界中の著名な銀行や証券会社などの機関投資家とTSMC会長兼CEOのC.C. Wei(魏哲家)との生々しい質疑応答の模様を実況しよう。この質疑応答を通して、HPC/AIの需要急伸で同社の供給が間に合わない状況であり、グローバル規模で生産能力増強に取り組んでいる姿が浮き彫りとなった。
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2026年4月 7日
|服部毅のエンジニア論点
伝統的に強いといわれてきた日本のパワー半導体産業が今後凋落しかねないことを、本稿著者は繰り返し本欄で指摘してきた。「パワー半導体は日本の強み!だけど漂う日の丸半導体凋落の既視感」(2022年、参考資料1)、「中国勢の攻勢で日の丸パワー半導体が失速、外国勢の勝ち組と組むしかない?!」(2025年、参考資料2)といった具合である。
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2026年3月24日
|服部毅のエンジニア論点
ハイエンドの汎用画像処理半導体(GPU)を手がける米Nvidiaは、生成AIというメガトレンドに乗って急成長を続けており、あっという間に世界半導体企業売上高ランキング・トップの座を射止めただけではなく、2位以下を大きく引き離して独走している。
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2026年3月13日
|服部毅のエンジニア論点
世界半導体月間売上高はYoYで46%増と絶好調だが
米国半導体工業会(SIA)が発表した2026年1月の世界半導体月間売上高(3カ月移動平均値)は、前年同月比(YoY)46.1%増、前月比3.7%増の825億ドルに達した。1月は季節的閑散期にあたるにもかかわらず、売上が繁忙期の12月から増加し、幸先の良い出だしとなった。半導体産業は、AI需要の継続的な伸びにより本年も昨年以上の成長が期待されている。多くの半導体関係者は、以前、世界半導体年間売上高が2030年頃に1兆ドルに達すると見ていたが、今年にも実現しそうな勢いである。
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2026年3月 6日
|服部毅のエンジニア論点
去る2月24〜26日に米国カリフォルニア州サンノゼで開催された2026 SPIE Advanced Lithography + Patterning学会で、蘭ASMLの米国法人(元は露光装置光源メーカーのCymer, 2013年にASMLが買収)が、極端紫外線(EUV)の光源出力を従来の500W(販売中の最新モデルに搭載されている光源の出力)〜600W(開発中のモデル)からいっきに1000Wに上昇させる技術開発に成功したと発表した(図1、参考資料1参照)。
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2026年2月19日
|服部毅のエンジニア論点
俗に半導体のオリンピックといわれる世界最高峰の半導体回路国際会議 IEEE International Solid-State Circuits Conference (ISSCC 2026)が、2月15〜19日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている(図1)。本年のメインテーマは「Advancing AI with IC & SoC Innovations(ICとSoCの革新でAIを進化させる)」であり、GPUやHBMはじめAIがらみの発表が相次いでいる。技術的内容は、無料提供されているプログラム冊子(参考資料1)や別の拙稿(参考資料2)を見ていただくとして、ここでは、国別および組織(大学や企業)別採択件数統計から見えてくるグローバルな半導体研究開発の勢力分布を紹介し、日本のおかれた厳しい状況を読者諸兄姉とシェアすることにしよう。
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2026年2月10日
|服部毅のエンジニア論点
ハイテク市場調査会社Counterpoint Researchの調査によると、2026年第1四半期のDRAM価格が2月初旬時点で前四半期比90〜100%上昇しており、前例のない過去最高水準の急騰となっている。さらに、2025年第4四半期は比較的落ち着いていたNANDも、2026年第1四半期に入って90〜100%上昇が並行して進んでいる。
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2026年1月28日
|服部毅のエンジニア論点
世界最大のファウンドリである台湾TSMCの会長兼経営最高責任者(CEO)、C.C.ウェイ(魏哲家)氏は、2025年第4四半期決算説明会で、「AI需要の先行きに不安を持つ向きもあるが、当社AI関連顧客やそのまた顧客にインタビューした結果、AI需要は今後も確実に増加継続すると確信を得た」とし、同社の2026年売上高は前年比30%と強気の予測を発表した。決算結果については、すでに津田編集長が報告しているので(参考資料1)、ここでは決算発表会でのウェイ会長の発言の中から特に注目される発言をいくつか取り上げて、著者の補足コメントと共に紹介しよう。
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2026年1月23日
|服部毅のエンジニア論点
中国商務部(日本の経済産業省に相当)は2026年1月6日、「商務部公告2026年第1号:日本向けデュアルユース品目の輸出管理強化に関する告示」を発表した(参考資料1)。軍事用途にも使えるあらゆるデュアルユース品目を日本の軍事ユーザー、軍事目的、および日本の軍事力を強化する可能性のある最終ユーザーへ輸出することを禁止するとし、発表と同時に発効するとした。更には、翌7日に「商務部公告2026年第2号:日本産の輸入ジクロロシランに対する反ダンピング調査を開始」を発表した(参考資料2)。即日調査開始し、1年かけて徹底的に調査するという。
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