2012年3月 5日
|長見晃の海外トピックス
エルピーダメモリが会社更生法の適用を申請という大々的な報道が目に入ってきて、1970年代から1980年代にかけてその前身のDRAM事業に携わった一員として、頭の中を駆け巡る上記タイトルの様々な切り口である。当時から現在に至るまで、メインフレーム、電子交換、信頼性の世界から、Consumer Electronics、量産・コスト対応の領域に怒涛の如く市場が移ってグローバルに急拡大、取り巻く急激な変化に否応なく順応せざるを得なかったという、特に変化の先兵、指標となるDRAMならではの強く感じる思いである。
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2012年2月28日
|鴨志田元孝の技術つれづれ
今年も国際ナノテクノロジー総合展nano tech 2012(参考資料1)が開催され、多数の来場者で賑わった。この展示会も当初はパネルと、小瓶に入った素材の展示が主だったが、回を重ねるごとに形あるものが展示されるようになっている。説明員も一流の専門家が多く、中には大学教授や実際に研究に携わっている博士号取得者もおり、丁寧に説明していただけるのは大変うれしい。そして来年の募集予告を見ると展示場面積も拡張するようである。しかし残念ながらその素材を応用した実機の展示は、まだ少ないのが現状である。大規模産業化への道筋がまだ見えていない。
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2012年2月28日
|津田建二の取材手帳
ビッグニュースが飛び込んできた。エルピーダメモリが会社更生法の適用を東京地裁に申請し、受理された。負債総額は2011年3月末時点で4480億円。28日の日本経済新聞において同社代表取締役社長の坂本幸雄氏は27日夕方都内で開かれた記者会見の席上、自力再建を断念した理由について「(提携交渉先から)今日までに様々な提案が来ることになっていたが、具体的な案が来なかった」と説明している。
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2012年2月27日
|長見晃の海外トピックス
今年の半導体もこの時節、恒例のInternational Solid State Circuits Conference(ISSCC) 2012≫(2月19-23日:San Francisco, CA)が開催されている。業界一般、そして出席者からいただくネット情報&メールから感じることであるが、微細化・小型化技術の進展に絶え間はなく、かつて出席した1980年代のそのままの息吹の一方で、応用市場のますますの拡大を様々な半導体システムソリューション記事から受け止めている。アジア勢の進出、グローバルなファウンドリービジネス競争にも注目させられている。
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2012年2月24日
|津田建二の取材手帳
最近、海外の半導体メーカーの経営層に会うたびにしている質問がある。それは、なぜ微細化するのか、である。昔は高集積(=ムーアの法則)が常に求められていたから、経済的に見合うようにするため、微細化・大口径化が低コストに不可欠だった。いわば微細化は当たり前だった。質問自体がばかばかしかった。今はどうだろうか。
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2012年2月20日
|長見晃の海外トピックス
半導体最先端技術の進展、進捗が披露されるタイミングであり、微細化製造技術を引っ張る最先端リソ技術の最新状況が発表されている。extreme ultraviolet(EUV)が最有力ではあるが、ほかの代替技術もいくつか伸びてい
る状況をここ何年か受け止めてきている。適用して拡大する市場が具体的に望めて初めて回っていく経済学というものをこのところ年々繰り返し感じるなか、足元の半導体市場および製造拠点の世代の移り変わりがまた新たに見られてきている。
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2012年2月17日
|津田建二の取材手帳
今年の半導体産業はどうなるか。毎年2月と8月に発行する「セミコンポータル エグゼクティブサマリーレポート」の巻頭特集において、今年の半導体産業を予測してみた。この本は、読者会員サービスの一環として半年に1回発行する、会員対象の珍しい本といえる。ただし非会員も入手は可能だ。
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2012年2月14日
|大和田敦之の日米の開発現場から
屠蘇の酔い気分がいまだ醒めやらぬ1月19日、コダックが米連邦破産法11条による破産宣告を発表した。日本の富士フイルム社などとの競争に負けたというのが筆者の感想だ。旧世代の技術である銀塩フィルムの王者がデジタル時代を迎えて十分に早く、そして必要だった事業変革を達成できなかったという悔みが残った。
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2012年2月13日
|長見晃の海外トピックス
米国SIAからの月次世界半導体販売高発表、今回は昨年12月および2011年の締めとなるが、$298.3 billionとまたまた$300 billionには僅かながら届かず、しかしながら史上最高の前年、2010年から0.4%増となんとか面目を保った形である。SIAからはこれも恒例の国際半導体技術ロードマップ(ITRS)の2011年版がリリースされ、経済、時代の荒波に揉まれながらも絶えず微細化技術、市場拡大の流れを維持していく半導体には、結集力そして国際交流に向かうエネルギーのますますの必要性を感じさせられている。
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2012年2月 8日
|津田建二の取材手帳
「ルネサス・富士通・パナソニック、半導体事業統合交渉」と題した記事が2月8日付け日本経済新聞の1面トップに掲載された。3社が統合し、設計会社と製造会社に分けるという再編のシナリオだ。半導体産業の人たちは、このシナリオで半導体産業の再生が可能だと思うだろうか。
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