大和田敦之の日米の開発現場から
半導体は未だに夢多き成長産業だ。常に貪欲に新しい応用を開発し市場を広げて行く傾向は衰えない。半導体を中心に展開されるICTは農業にも応用が広がる。我が国の農業は課題が少なくない。担い手不足、耕作放棄地の増加、世界からの輸入に大きく頼る食料事情などだ。
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この10月14日に、東京地裁はベネッセコーポレーションの顧客情報漏洩犯罪に関わる初公判を開いた。それによると、顧客データベースの保守管理をベネッセが委託した外部業者の派遣社員であった被告Mは、ベネッセの顧客情報を盗み出して名簿屋に売却して約400万円のなどの金額を不正に受け取り、総額3,000万円を超す大金を詐欺した、と言う嫌疑がかけられている。ベネッセの机上のPCでは、ワーカーは情報データをUSBメモリにコピーできない設定だったが、被告Mはその裏をかいて眼の前のPCにスマホを接続しデータを転送して持ち出す犯罪をおかした模様である。
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米国でこの7月に「The Intel Trinity」(著者Michael S. Malone) という題名の本が、米国Harper Business社から刊行された。筆者が題名を訳すならば「インテル社の三位一体(さんみいったい)」である。副題には、「ノイス、ムーアそしてグローブがトリオとして世界で最も大事な会社をいかにして作りあげたのか?」とある。この本はもちろん原書で、訳本はまだ存在していない。
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半導体の市場が広がりその需要が更に拡大することを期待している。乗用車が中国など新興国で普及しその絶対数が拡大すること、そしてその上で個別の車が搭載する半導体の数量が増大する。そんなシナリオが進んでいる。
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野村證券が発行する国際金融為替ウィークリー誌、3月10日版は携帯電話(含スマートフォン)の貿易収支を紹介している。それによると大幅な入超であり2007年の輸入超過額が1,500億円だったのが、2012年には1兆円規模になった。製造業で競争力の強い製品がある場合、貿易収支は当然ながら黒字になる。したがって、わが国の携帯電話やスマホは国際競争力に問題がある。
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東北大学の佐藤ら(敬称略)は電子スピンに情報を記憶させる新しいメモリ技術を開発し、米国ワシントンD.Cで2013年12月開催された国際学会IEDM(International Electron Devices Meeting)において発表したと、12月10日の日本経済新聞は報じた。スピンは直観的に電子の回転になぞらえることができるので、上向きのスピンに例えば”1”を割り付け、下向きのスピンに”0”を割り付けることが可能になる。
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次世代のロジック系LSIにおいて活躍する能動素子はやはり電界効果型トランジスタを用いたCMOS回路になるだろう。脳に匹敵する300億トランジスタからなる1チップLSI(参考資料1)は動作速度が十分に速く、かつリーク電流が小さく消費電力が抑えられて初めて可能だ。筆者が考えるにこの利点を有するデバイスに注目するとMOSFETの先端を走るのがFINFETだ、と考えている。
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