2010年8月23日
|長見晃の海外トピックス
第二四半期の我が国のGDPが発表され、プラス成長は維持したものの大幅に縮小するとともに名目GDPが中国を下回っている現時点である。消費者心理を大きく反映する対比であろうが、我が国内では価格の安さ、非常に魅力的な利便性のある商品のみが売れるのに対して、中国から我が国を訪れる観光客の凄まじい消費パワーが発揮されているとのことである。半導体とて、個人消費者の販売高に対する比率、影響力が圧倒的になっており、応用商品の魅力をユーザとともに最大限に高めていく努力が一層必須に感じている。
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2010年8月18日
|禿節史のデザインフィロソフィ
塩野七生氏(注1)といえば、古代ローマを描く『ローマ人の物語』15巻(新潮社)を15年間かけて書き上げた人物として知られている。彼女の「文藝春秋」巻頭随筆が二冊の新書(注2)になって最近出版された。古代ローマ人を15年間も見続け、ローマでの生活が40年間にもなる彼女の目から見た日本人に向けた随筆である。
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2010年8月17日
|大和田敦之の日米の開発現場から
設備投資額が巨大なインテル、サムスン電子そしてTSMCをメガメジャーという呼び方をして論じるケースが最近出てきた。確かに報道によると上記3社は48〜50億ドルの投資を2010年に敢行するとしている。ただし、筆者が若いころ半導体技術を楽しく学んだ東芝も健全な発展を遂げていると言うべきだろう。
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2010年8月16日
|長見晃の海外トピックス
前回の本欄で、3ヶ月連続過去最高となった米SIAから発表の世界半導体販売高を取り上げ、先行き懸念の念押しがあって予断は許されないと表したばかりであるが、早速のこと、世界景気の減速、引いては半導体市場の鈍化につながる経済指標、貿易統計が発表され、為替市場が連鎖的に反応して、一気に慎重な市場気分が高まっている。エレクトロニクス製品分野別でも、ここにきての鈍化の報が相次いでいる感がある。
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2010年8月10日
|泉谷渉の視点
「130年ぶりの新照明革命の主役はやはり白色LEDだろう。かつては、日本がぶっちぎり圧勝のマーケットを築いていたが、米欧勢に追い上げられている。今は下位にいる韓国・台湾のメーカーも大型投資を構えている。LED王国ニッポンの地位がゆらいでいる。」こうため息をつくのは、ニッポン半導体の後退をその決断力のなさにあると分析するアナリスト南川明氏(アイサプライ・ジャパン副社長)である。
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2010年8月 9日
|長見晃の海外トピックス
この4月、5月、6月と、米SIAからの月次世界半導体販売高が、過去最高を更新して、グローバル経済危機で大きく遠のいていた$300台突破が一層現実的になり、調査会社、アナリストの見方もその方向で足並みが揃ってきている。しかしながら、米国はじめ、そして中国でも経済全体の先行き懸念が出始めており、今回の米SIAからの発表でもその念押しが行われている。
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2010年8月 2日
|長見晃の海外トピックス
猛暑そして極寒の天候が世界各地から伝えられている現時点であるが、なかなか読めない一寸先の様相をグローバルに感じるなか、半導体・デバイス業界の今年上半期および直近の4-6月四半期について各社業績、ベンダーランキングなどデータが出揃ってきているということで、今年前半をざっと振り返ってみる。全体では新興経済圏が引っ張る予想以上の活況ではあるが、いつまでもつのかという不透明な気分が流れて、最先端の明るいムードメーカーの登場に心待ちという市場の様相を特に感じている。
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2010年7月26日
|長見晃の海外トピックス
我が国で梅雨明けの猛暑日が続く中、世界各地でやはり記録的な猛暑が伝えられているが、煽り合いの相乗効果があるのか、半導体市場も非常に熱い活況を呈しており、"史上最高"の表現があちこち舞い踊っている感がある。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が「異例に不確か」と発言しているように、新興経済圏の爆発的な需要が引っ張る現状は、"真夏の夜の夢"で通り過ぎないよう冷静な見方、対応が求められる情勢に映る。
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2010年7月20日
|長見晃の海外トピックス
半導体市場の活況が、一般紙経済面を賑わせている。新興国の需要およびスマートフォン(多機能携帯電話)が大きく引っ張っている、としているが、その凄まじさを反映しているということか、市場関係者の予想がなかなか当たらない現状のようである。インテル社の直近四半期の業績発表、日産自動車の生産ラインが停止する事態が、それを特に感じさせている。
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2010年7月12日
|長見晃の海外トピックス
米SIAから発表の5月世界半導体販売高は、このところの勢いを維持して単月の最高を更新し、今年年間で$300 billionの大台に近づいていくペースとなっている様相である。昨年後半より経済不況からだんだんと盛り返してきており、前年比の数値で見るとこれから先の伸びで回復の真骨頂が問われていく、ということと思う。今回のいつもの≪市場実態PickUp≫のコーナーは、前Intel chief、Andy Grove氏の記事に絞って注目している。
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