2020年4月27日
|長見晃の海外トピックス
感染の増加率は低下してきた欧米諸国、経済再開に向けた手探りの方策の検討が見られる一方、比較的早めに増加ペースが鈍った韓国でも一気に緩和の兆しはなくsocial distancingキープが言われており、テレビで観る上海の街もマスク姿の人出となっている。我が国では、東京都の新規感染者が10日以上連続100人超はじめ落ち方が鈍く、Stay Home厳守が一層声高になっている現時点である。そんな中、半導体業界では、医療用半導体はじめ技術的支援による貢献の動きが続く一方、第一四半期の業績発表が行われている。
Intelは、データセンター半導体が伸びて売上高・利益ともに1-3月期として過去最高を更新しているが、4-6月期は下方に転じる予測となっている。
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2020年4月20日
|長見晃の海外トピックス
勢いが収まらない「COVID-19」インパクトであるが、感染のピークが越える兆しがあるとして米国および欧州で経済再開に向けた動きが見られる一方、封鎖を解除したばかりの中国では1〜3月の国内総生産(GDP)が6.8%減と、記録がある1992年以降で初めてのマイナスを記録、打撃の大きさがあらわれている。我が国も、緊急事態宣言が全国に拡大されて、医療体制の崩壊回避に向けた瀬戸際の状況である。半導体業界においては、技術的な手立てを駆使して危機の打開を図る具体的な動きが見られるとともに、寄付や支援の活動が引き続き行われている。個々には、在宅勤務によるパソコン需要の増加、急務の人工呼吸器供給への支援、などに注目している。
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2020年4月13日
|長見晃の海外トピックス
米国および欧州ではピークを越えたというデータもあらわれる一方、依然と厳しい事態が日々見られる「COVID-19」インパクトである。我が国ではついに7都府県を対象にした緊急事態宣言が発令され、全国的なさらなる自粛、引き締めが求められる現時点である。新型コロナウイルスの感染拡大が世界で初めて確認された中国湖北省武漢市の封鎖措置が、2ヶ月半ぶりに解除され、NANDフラッシュのYMTC(長江存儲科技)はフル稼働とされている。このような状況下の半導体業界については、在宅勤務需要から関連半導体の伸びが期待される一方、スマートフォンは売れ行きの落ち込みが懸念され、半導体市場全体予測も大幅な下方修正があらわれ始めている。
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2020年4月 7日
|泉谷渉の視点
世界の半導体生産は2018年に50兆円となり、過去最大規模に拡大した。しかし2019年はメモリ不況の影響で12%程度マイナス成長となり、44兆円程度に落ち込んだと思われる。2020年については、メモリの需給バランスが良くなってきたことで価格も上昇しており、5G高速スマホおよび5G対応のデータセンターの投資が成長要因となり、少なくとも10%成長の48兆円超まで回復してくると見られていた。
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2020年4月 6日
|長見晃の海外トピックス
特に米国および欧州での「COVID-19」インパクトにより大きく高まる危機感の中、同じ轍を踏まないよう一層の外出自粛が迫られている我が国、という現時点である。そのような週を締めるタイミングで、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より定例の月次世界半導体販売高が発表され、この2月について$34.5 billion、前月比2.4%減、前年同月比5.0%増というデータ内容である。「COVID-19」インパクトは出始めで本格的にあらわれるのは3月以降とされる一方、昨年の2月は一昨年の活況から大きく落ち込んだ販売高ゆえの前年同月比の見え方となっている。なにより新型コロナウイルスのできるだけ早い終息に向かう事態の推移への期待である。
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2020年3月31日
|服部毅のエンジニア論点
桜満開の4月を迎えるが、新型コロナウイルスは一向に収束に向かう気配はないどころか、感染者は急増している。米国は、日本以上に蔓延しており、すでに多くの州が非常事態宣言を出して個人の外出禁止や企業の操業休止を命令している。そんな厳しい状況下で、シリコンバレーの半導体および関連産業はどのように対処しているのだろうか。
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2020年3月30日
|長見晃の海外トピックス
「COVID-19」感染が世界全体で59万人超、米国が最多で10万人突破、全世界の17%相当と、一層深刻さを増すインパクトという金曜27日時点の状況である。我が国でも週末28日、29日は、首都圏に外出自粛要請が行われて、世界全体に感染撲滅に向けた規制あるいは封鎖の措置が敷かれている。半導体業界では、各社の拠点がある現地への支援活動が見られるとともに、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)をはじめ各国政府に該ウィルスと戦う上で半導体operationsを優先させる訴えが行われている。打撃を被る中で半導体製造を維持する努力が見られる一方、SamsungのEUV DRAMなど先端の取り組みが続けられ、様々な挽回に向けた各社の動きに注目している。
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2020年3月23日
|長見晃の海外トピックス
新型コロナウイルスの感染者について中国以外が半分を超え、イタリアはじめ欧米での急拡大が続いている。米国株式市場も不安定な動きが続き、ダウ工業株30種平均の週間下落率が17%超と、リーマン・ショック直後以来の大きさの下げを記録している。2月の市場指標があらわされて、特に中国の主要統計が軒並み大きなマイナスを示している。封鎖下でも半導体の取り組みは続けられたという中国であるが、事態が漸次落ち着きを取り戻しているということか、各方面再開の動きが見られてきている。一方、欧米では外出禁止、在宅勤務の指令が各国、各州で度を増して拡がっているここ数日である。半導体業界関連の日々の動きでもこの対照的な様相が反映されている。
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2020年3月16日
|長見晃の海外トピックス
米国株式市場が初めてのこと、5日連続で1000ドルを超えるという、株価が乱高下した激動の1週間である。やっとのことでという批判も見られているが、新型コロナウイルスについて「パンデミック(世界的な大流行)とみなせる」と世界保健機関(WHO)が水曜11日に表明、世界各国・地域の対策の取り組みに一層の拍車がかかる中、日進月歩の半導体業界ではsupply chainの寸断&停滞はじめさまざまな制約が覆う中での精一杯の活動が見られている。
徐々にあらわれ来る2月の実績データなどを追って、激震の渦中の半導体業界関連の実態をできるだけ把握、光明の材料、兆しを求めていくことになる。鎮静化がみられるという中国の戻し加減が、当面の注目になっていく。
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2020年3月10日
|泉谷渉の視点
「2020年の世界半導体市場は5G端末、エッジでのミニデータセンター、通信業者の投資が引っ張るだろう。これまでのテレビ、パソコン、スマホというシンプルな市場構造から、いわゆるニューウェーブが登場してきたわけで、このインパクトは大きい。しかし最大の不安要因は、何と言っても中国・武漢発の新型コロナウィルスの世界的な蔓延である。残念ながら、すべての市場予測は下振れするしかない」。
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