2016年8月 1日
|長見晃の海外トピックス
事業の規模拡大、中身拡充を図るM&Aの波がまたぞろ押し寄せている。アナログ半導体業界で共に米国のAnalog DevicesがLinear Technologyを買収、新たにメモリ半導体の構築を図っている中国にてTsinghua UnigroupがWuhan Xinxin Semiconductor Manufacturing Corp.(XMC)を傘下に入れてメモリ拠点を合併、そして欧州ではSTMicroelectronicsがAMS AGからNFC, RFID reader事業を買収している。そしてもう1つ、internet of things(IoT)事業推進に向けたコンソーシアム、協業体制の設立が、エレクトロニクス・半導体業界で活発化する現下の広い意味合いでの統合の動きを構成している。
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2016年7月25日
|長見晃の海外トピックス
「IoT(internet of things)」そして「ポケモンGO」が、このところのニュースのキーワードとして登場、一般社会そしてエレクトロニクス・半導体業界に我が国が発信側となる大きなインパクトを与えている。方々から様々な反応が見られているが、半導体業界としてはスマホに続く新分野、新技術を必死に模索している渦中で最も有力な1つであるIoTに強力な焦点が当てられて、いくつかの陣営が競い合う標準化はじめ拍車がかかっていく期待がある。今後の新たな業界ロードマップの展開にも注目するところである。
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2016年7月19日
|長見晃の海外トピックス
半導体最先端の微細化が7nm、5nmと、一桁ナノメートルへのアプローチが行われている一方、Moore則の限界、はたまた終わりが取り沙汰されて半導体ロードマップもデバイス一辺倒からデバイスとシステムを合わせ分野ごとに描いていく新たな取り組みが始まろうとしている。この飛躍、転換の局面のもと、恒例のSEMICON West(2016年7月12日〜14日:San Francisco)が開催され、装置・材料など半導体製造分野の最先端が披露されるのに合わせるかのように、一桁ナノメートルプロセス技術を巡る連携、展望がグローバルに方々打ち上げられている。
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2016年7月12日
|泉谷渉の視点
世界の半導体市場はスマートフォンの伸び悩みが明らかとなり、2016年についてはほぼ横ばいの40兆円が予想されている。スマホおよびタブレットの出荷状況によっては、若干のマイナス成長もあり得る展開。
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2016年7月11日
|長見晃の海外トピックス
米国Semiconductor Industry Association(SIA)より月次の世界半導体販売高が発表され、この5月について$26.0 billionで、前月比0.4%増、前年同月比7.7%減と、停滞基調が続いている。前月比ではわずかにプラスになったが、地域別に見ると中国だけがプラスで引っ張っているという状況である。
オリンピック開催の今年であり、後半の盛り返し如何に当面注目である。この発表に続いてSIAからは、International Technology Roadmap for Semiconductors(ITRS:国際半導体技術ロードマップ)の2015年版がリリースされ、これが最終版となり今後は新しいやり方になると発表されている。絶えず進化していく半導体業界も、1つの節目を迎える感じ方がある。
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2016年7月 4日
|長見晃の海外トピックス
ここ数年、特に昨年来急増しているM&A(企業の買収&合併)、そして今年に入ってから顕著な世界経済の減速と、半導体業界を取り巻く環境が厳しさを増すなか、意識改革の打ち上げ、新技術・新市場への事業再構築の動きがまたも世界的に激しさを高めてきている。ここまでくると破壊的革新が避けられないというトーンのもと、各社の新基軸そして再構築の対応が続々とここにきて目立つとともに、伸びる確実な需要についての対応も当然ながら相半ばするところがある現下の市場基調を感じている。
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2016年6月27日
|長見晃の海外トピックス
年に2回発表されているスーパーコンピュータ性能ランキング「TOP500」が、「第47回ISC(International Supercomputing Conference)2016」(6月19日から:Frankfurt)にて恒例の通り表わされている。半導体の微細化と一脈通じるところも覚えて、絶え間のない熾烈な性能競争とその向上ぶりに注目させられている。今回は「TOP500」リストでシステムの数および性能の両方で初めて中国が米国を上回ったとのこと。やはり半導体とは大きく異なる最前線の凌ぎあいの様相、局面を改めて受け止めるところである。
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2016年6月20日
|長見晃の海外トピックス
前回示した米SIA発表による4月の世界半導体販売高でも、ChinaおよびAsia Pacific/All Other地域が世界全体の約61%を占める結果となっている。半導体市場プレーヤーの国別顔ぶれでは米国勢が圧倒している状況が続いていると思われるが、優勢な市場地域を背景に、国家計画に目標として掲げて半導体業界の自立化に向けて強力なM&A(企業の買収&合併)を推進している中国、そしてメモリおよびファウンドリーをそれぞれ引っ張る韓国および台湾のトッププレーヤーの間の最先端プロセスを巡る応酬と、東アジアの半導体業界の激しい動きの今時点に注目している。
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2016年6月14日
|鴨志田元孝の技術つれづれ
以前より、半導体微細加工技術はナノテクノロジー(以下ナノテクと記す)分野の発展に貢献できるので、衰退する日本の半導体産業界の研究者や技術者の力を生かすためにも、その力が散逸する前に日本のナノテク産業の振興を急ぐように提唱してきた(参考資料1)。またその際、単に微細加工技術や製造設備技術のみでなく、計測や製造モニター技術も利用できることを指摘した(参考資料2)。半導体分野の広い裾野も活用できるはずだからである。
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2016年6月13日
|長見晃の海外トピックス
米国Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高の発表が行われ、今回はこの4月についてで前月比1.0%減、前年同月比6.2%減となっている。前年同月比でみると、昨年7月から、すなわち昨年後半以降減少が続く形となっている。合わせて発表された中期予測でも、本年、2016年は販売高が2.4%減と昨年に続くマイナスの見方となり、2017年2.0%増、2018年2.2%増と控え目な伸びが表わされている。世界経済の減速が取り上げられるなか、半導体業界でも反転に向けた取り組みが行われている。
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