2017年6月26日
|長見晃の海外トピックス
東芝の半導体メモリ子会社、「東芝メモリ」の売却について、官民ファンドの産業革新機構や投資ファンドの米ベインキャピタルなどが結成する日米韓連合と優先的に交渉するという決定が、東芝の取締役会にて行われて発表されている。融資提供でこの連合に加わっている韓国・SKハイニックスの一方、アップルなどを呼び込んでいる台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は優先先から漏れてそれぞれの反応を引き起こしている。撤退の模様と報じられている米国ブロードコムと合わせて、各社、業界の動きを追っている。
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2017年6月19日
|長見晃の海外トピックス
米国Globalfoundriesが、7-nm Leading-Performance(LP) FinFETプロセスによる最初の生産を2018年上半期に立ち上げること、ならびに2018年下半期に同プロセスの量産対応を開始することを発表、一気に7-nmに向かってTSMC, Samsung, GlobalfoundriesそしてIntelの主要プレーヤー4社のファウンドリー対応市場での競い凌ぎ合う熱気を焚きつける様相を呈している。性能および消費電力の改善がコストに合わないという見方から、10-nmを飛ばして14-nmから7-nmに向かう動きが有力になってきている流れが見られている。
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2017年6月12日
|長見晃の海外トピックス
米国Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高の発表が行われ、この4月について$31.3 billionで、前月比1.3%増、前年同月比20.9%増と高水準が続いている。これで$30 billion越えが昨年10月から7ヶ月連続となる。今回同時に発表されたWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationの春季予測は、2017年が11.5%増の$377.8 billion、2018年が2.7%増の$388.0 billion、2019年が0.2%減の$387.2 billionと、本年が前回の6.5%増から大幅に上方修正となっている。
非常に活況の現下の世界半導体市場の勢いに当面目が離せない状況である。
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2017年6月 5日
|長見晃の海外トピックス
PC、モバイル機器はじめコンピューター関連の総合見本市としていまやグローバルな規模では貴重な場となっている感じ方があるComputex Taipei(2017年5月30日〜6月3日:台北)が開催され、ここでもIoT、AIはじめ新分野、新市場に向けた活発な打ち上げが主役となる新たな時代を画する動きが目立っている。1つとして、AIを積極的に推進するNvidiaからは、AI cloud computingに向けた需要にもっと急速に適合するよう、Foxconnなど世界の大手ODMsに連携を問いかけるIsaac Initiativeが披露されている。
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2017年5月29日
|長見晃の海外トピックス
日米半導体摩擦についてのバンクーバー協定をもとに始まった世界半導体会議(WSC:World Semiconductor Counsil)の第1回が1997年の開催で、丸20年が経過するが、当初から謳われた"グローバルな協調と競争"というフレーズが業界の動きを追いながら折に触れ頭に浮かんでくる。半導体販売高では世界の約3分の1を占める中国が、国家政策に掲げてものづくりの半導体業界構築に積極的に取り組んでいるのは周知の通りであるが、随時注目していくなかにFD-SOI、DRAMなどのキーワードから中国市場におけるこのフレーズの意味合いをまたぞろ考えさせられている現時点である。
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2017年5月22日
|長見晃の海外トピックス
人工知能(AI)はじめ高性能computingの広範囲のアプリを積極的に展開している米国Nvidiaに続いて、GoogleおよびMicrosoftの開発者向けイベントが開催され、AI一色と言えるほどのintelligentアプリ開発に向けた製品、サービスが打ち上げられる熱気の高まりを感じさせている。中でもGoogle IO(2017年5月17-19日:Mountain View, CA)では、"mobile-first"から"AI-first"戦略に移行して、すべての製品を見直しているとのこと。自動運転から楽曲作りと、本当にどこまで我々のやること、考えること、はたまたそれ以上をAIが賄っていくのか、変わりゆく世界の流れがあらわれている。
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2017年5月15日
|長見晃の海外トピックス
ここ6ヶ月$30 billion/月超え、そして4ヶ月連続前年同月比二桁%増の販売高と非常に活況を呈している半導体業界であるが、AI、IoT、自動運転車、データセンター、AR/VRなどのキーワードがずらっと相次ぐ新分野、そして半導体カテゴリー別ではメモリ製品が大きく引っ張っている。AI関連で絶好調の米国Nvidiaの業績発表およびイベントでのプレゼン打ち上げ、およびIC Insightsによる2017年第一四半期半導体サプライヤ・ランキングにおけるメモリベンダーの急伸ぶりから、現時点の活況の市場模様に触れてみる。
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2017年5月 8日
|長見晃の海外トピックス
米国Semiconductor Industry Association(SIA)から月次の世界半導体販売高が発表され、この3月について$30.9 billionで、前月比1.6%増、前年同月比18.1%増と高水準が加勢されている。これで単月$30 billion超えが半年連続、前年同月比二桁%増が4ヶ月連続となり、各市場地域揃って前年比二桁増、特に中国は26.7%増と大きな伸びを示している。昨年後半からの大きく戻す基調がこのペースでいつまで続くか、スマートフォンの堅調な伸び、新分野の高まる活況に引き続き期待するところである。
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2017年5月 1日
|長見晃の海外トピックス
半導体メーカー各社の2017年1-3月四半期の業績発表に注目、現下のメモリが引っ張る市況を反映して、Samsung、SK Hynixの非常に好調な数値が見られるとともに、インテル、Texas Instruments(TI)もPC価格の上昇、車載および産業用市場の力強い需要で前年同期を大きく上回る内容となっている。
北米半導体装置メーカーの2017年3月世界billingsも、2001年3月以来の高水準を示しており、今なお記憶に残るあのITバブルを彷彿させるところがある。モバイル機器に加え、IoT、AI、AR/VR、自動運転など豊富なキーワードが躍動する新分野、新市場の地に着いた拡大に期待するものである。
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2017年4月24日
|長見晃の海外トピックス
世界の政治・経済が日々激動に見舞われるなか、エレクトロニクス・半導体市場も大きくはスマートフォンからIoT、AR/VR、AI、自動運転など新分野・新市場の開拓そして展開を迫られる情勢が色濃くなってきている。伝統的な業界の国際半導体技術ロードマップ(ITRS)に続いて、インテル社が同様に20年の積み重ねがあるイベント、Intel Developer Forum(IDF)開催の中止にこのほど踏み切っている。半導体市場の構造そして個々の取り巻く環境の激変に戦略的に対応していく半導体各社の動きが相次いでいる。
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