2024年10月21日
|長見晃の海外トピックス
各社業績発表にて、TSMCそしてNvidiaの他を圧する様相が見られるAI(人工知能)牽引市況が続く中、米国の中国をはじめとする対外摩擦、そして米国のCHIPS and Science Actによる半導体製造強化支援の動きが続いて、以下取り出している。中東のU.A.E.への先端AI半導体販売規制、中国・Huaweiサプライヤの米国製半導体製造装置の購入抑制、そして中国当局系団体によるインテル製品が安全保障上の脅威とする発表、と基本米中摩擦の応酬が引き続いている。米国国内の半導体製造強化に向けた補助は大方支給配分が埋められているが、このほどWolfspeedのSiC製造およびInfineraのInPベースのフォトニックIC製造に向けられている。
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2024年10月15日
|長見晃の海外トピックス
平和賞が我が国に、と週後半の発表、そして前半には人工知能(AI)関連で物理学賞および化学賞と、ノーベル賞の話題もちきりの感じ方である。AI分野が大きく目立って引っ張る現下の半導体市場ということで、AIインパクトに注目させられる1週間でもある。業績発表関連で、Samsungが示した直近四半期のガイダンスは増収増益ではあるものの、AI向けメモリ半導体が遅れ気味の状況で、経営陣が謝罪をあらわしている。対して、TSMCは9月もその月最高の販売高を記録、AI関連需要が引っ張って本年1月からずっとその月最高を更新している。Nvidia対抗を狙って、新しいAI半導体が、AMDはじめ打ち上げられている。当面、AIを軸にした各社製品発表&競合に注目である。
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2024年10月 8日
|服部毅のエンジニア論点
米Intelは、9月中旬に取締役会で3日間にわたり、業績立て直しのための今後の戦略について討議し、それを踏まえて、Pat Gelsinger CEOは、9月16日に従業員にあてに今後取り組む方針や戦略を詳細に説明するメールを送った(参考資料1)。同氏の方針に異を唱える取締役やEVPやSVPが8月までに依願辞任しており、Gelsinger氏の思い通りの計画が取締役会で承認されたようである。
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2024年10月 7日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この8月について$53.12 billion、前年同月比20.6%増、前月比3.5%増と増勢を維持、少なくとも2022年以降では単月最高であり、過去最高の8月販売高を記録、とあらわされている。このまま増加の勢いが保たれれば、年間販売高最高更新も期待されるが、どうなるか。一方では、本格回復待ちのシナリオに警戒感を呈するデータ&状況がいくつか見られて、今後の推移に注視を要する受け止めである。インド、そして東南アジア諸国など新興半導体圏の動きが活発に続いているが、今後に向けた打ち上げの一方で、難局の様相も見られて、出だしの推移に注目させられている。
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2024年10月 4日
|鴨志田元孝の技術つれづれ
前編(参考資料1)でプラント設計、特に工場建屋設計時の注意事項の一例をまとめて記述した。具体的には、「想定外」だった化学薬品自動配送タンクの配管が外れた事故事例を題材にして、生成AIや仮想空間技術を駆使して、その事故を「想定内」にし、対策を床構造設計時に織り込む環境・安全教育用教材を提案した。
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2024年10月 2日
|鴨志田元孝の技術つれづれ
前報(参考資料1)で半導体製造人材育成に関して教育カリキュラム立案作成の重要性を説き、その一例を示した。その他にも重要な教育分野の一つに環境・安全教育がある。環境保全と作業者安全とは別のカテゴリーとも考えられるが、相互に関連する事項も多いので、本稿ではまとめて記述する。本稿の目的は半導体製造技術関係者に環境・安全教育のテーマあるいは題材例をお示しし、受講生が自分の事として捉えてもらえるような実践的なテキストやスライド、ビデオなどの教材を作成して頂くための素材を教育者に提供して、環境・安全教育の一助として頂くことにある。
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2024年9月30日
|長見晃の海外トピックス
苦境のインテルのインパクトに、引き続き注目せざるを得ないところである。先週後半からQualcommによるインテル買収の動きが報じられたが、半世紀あまりにわたるほとんどをNo.1サプライヤとしてリードしてきているインテルであり、買収が実現する可能性は非常に低いといった見方があらわされている。インテル傘下の部門あるいは会社の売却も取り沙汰されているが、打診したものの断られた動きなど見えている現時点である。インテルは、米国政府から年内にChips Actで$8.5 billionと最も多額の助成を受け取る予定であるが、これは部門含め同社の売却を行わない前提条件とのこと。計画通りの新製品&新技術で引っ張るインテルに、今また期待である。
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2024年9月24日
|長見晃の海外トピックス
このところ事業運営の難局が相次いで伝えられているインテルが、月曜16日に戦略的再建計画に向けた今後の方針を示している。チップ製造事業の独立子会社分離、ドイツ工場建設2年間停止、および米国におけるプロジェクト継続が骨子となっている。長年不動の半導体サプライヤNo.1の地位がここ数年揺らいでいる経過ということで、国内半導体製造強化を図っている米国の官民のインテル支援の動きが、アマゾンのAI(人工知能)カスタム半導体契約はじめあらわれてきている。現下の四半期半導体ランキングでは、Nvidiaが突出の一方、インテルが韓国勢およびTSMCに抜かれるデータ結果となっており、今後の地位回復に向けた足取り&結果に集まる世界の注目である。
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2024年9月18日
|泉谷渉の視点
「半導体の後工程に対する関心がいやがうえにも高まっている。材料関連においても、この動きは急速であり、住友化学、三菱ケミカル、旭化成などの動きに注目する必要がある。もちろん、後工程材料にめっぽう強いレゾナックについてはきっちりとウォッチした方が良いのだ。」
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2024年9月17日
|長見晃の海外トピックス
この時期恒例、Appleの新製品発表が行われ、iPhone 16のProモデルおよび非Proモデル向けに、2つの新しいアプリケーションプロセッサ、A18 Proアプリケーション・プロセッサ(AP)およびA18 APが発表されている。現下の本格回復待ちのスマホ市場について、大きな起爆剤の期待である。この発表タイミングに合わせて、中国のHuaweiは、広げると10.2インチになる三つ折り大画面のスマホを披露、今後の競合展開に注目である。新興半導体圏の構築を目指しているインドにおいて、『SEMICON India 2024』が初めて開催されている。米国政府がインドへの支援を表明する一方、インドは台湾企業の進出を求めるなど、新たな展開の渦があらわれ始めている。
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