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11月半導体販売高、またまた月次最高更新;CES 2025での半導体関連

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、昨年、2024年11月について$57.8 billionで、前年同月比20.7%増、前月比1.6%増と増勢が続いて、2024年8月から4ヶ月連続して月次最高を更新している。スマホはじめ従来の市場分野の本格回復がいまだの状況の中、AI(人工知能)関連需要が大きく引っ張る中での見え方に映っている。年始め恒例開催のCES(Consumer Electronics Show)(1月7−10日:Las Vegas)でも、従来の家電から電気自動車(EV)そしてAIに軸足が移っている状況が伝えられている。NvidiaはじめCESで見られたAI半導体をめぐる各社の取り組みを取り出している。

≪AIが牽引する当面の市況≫

米国・SIAからの今回の世界半導体販売高の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○11月のグローバル半導体販売高が、前年同月比20.7%増―11月販売高は史上最高の月次総計;11月世界半導体販売高、前月比1.6%増 …1月7日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2024年11月のグローバル半導体販売高が$57.8 billionで、前年同月、2023年11月の$47.9 billionに対して20.7%増、前月、2024年10月の$56.9 billionを1.6%上回った、と発表した。月次販売高は、WSTS(World Semiconductor Trade Statistics)機関がまとめたもので、3ヶ月移動平均を表している。SIAは、売上高で米国半導体業界の99%を代表し、米国以外のチップ企業のほぼ3分の2を代表している。

「11月のグローバル半導体市場は大幅な伸びを続け、前月比販売高が8ヶ月連続で増加、過去最高の月次販売高総計を記録した。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏。「前年同月比販売高は4ヶ月連続で20%以上増加し、これは米州(the Americas)への販売高が前年同月比54.9%増加したことによる。」

地域別では、11月の販売高前年同月比で、the Americas (54.9%), China (12.1%), Asia Pacific/All Other (10.0%), およびJapan (7.4%)では増加したが、Europe (-5.7%)では減少した。11月の販売高前月比では、the Americas (4.4%)およびAsia Pacific/All Other (1.5%)では増加したが, China (-0.1%), Europe (-0.7%), およびJapan (-0.8%)では減少した。

                        【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Nov 2023
Oct 2024
Nov 2024
前年同月比
前月比
========
Americas
12.59
18.67
19.50
54.9
4.4
Europe
4.72
4.48
4.45
-5.7
-0.7
Japan
3.90
4.22
4.19
7.4
-0.8
China
14.44
16.20
16.18
12.1
-0.1
Asia Pacific/All Other
12.28
13.30
13.50
10.0
1.5
$47.92 B
$56.88 B
$57.82 B
20.7 %
1.6 %

--------------------------------------
市場地域
6- 8月平均
9-11月平均
change
Americas
16.56
19.50
17.7
Europe
4.26
4.45
4.6
Japan
4.00
4.19
4.7
China
15.49
16.18
4.5
Asia Pacific/All Other
12.83
13.50
5.2
$53.13 B
$57.82 B
8.8 %

-------------------------------------

※11月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2025/01/November-2024-GSR-Table-and-Graph.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けた取り上げが、次の通りである。

◇November semi sales up 20.7% y-o-y says SIA―SIA: Global semiconductor sales reached record in Nov. (1月8日付け Electronics Weekly (UK))
→1)2024年11月の半導体販売高、$57.8 billionが、2023年11月の$47.9 billionから20.7%増、2024年10月の合計$56.9 billionから1.6%増、とSIAが報告している。
 2)米国・Semiconductor Industry Association(SIA)によると、2024年11月の世界半導体販売高が過去最高の$57.8 billionに達し、前年同月比20.7%増、前月10月比1.6%増。米州の販売高は前年比54.9%増、中国は12.1%増であった。しかし、欧州の売上高は同期間に5.7%減少した。

2021年、2022年と相次いで年間半導体販売高の最高を更新して、昨年、2023年は減少に転じた経緯であるが、2024年はどうなるかということで、2022年以降の推移で照らし合わせながら見ている。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
2024年の出だし、1月は$47 Billion台の販売高であるが、2022年の前半のように$50 Billion台が続けられるかどうか、以後の推移に注目していくことになる。2月は$46 Billion台に下げたが、反転盛り返しへの期待である。3月も僅かながら下げて、反転待ちである。そして、4月に本年初めての前月比増加、5月には増勢をさらに高めて、2022年半ば以来の販売高、および前年同月比伸び率となっている。そして、6月はほぼ$50 Billionであるが、この大台を本年後半に突破し続けられるかどうか、2022年と見比べての注目となる。7月は$51.32 Billionと2022年の月次最高に次ぐ水準である。2022年から大きく踏み上がれるかどうか、全体的な市場拡大の到来如何にかかってくる。
8月は$53.12 Billionと、以下で見ると、月間最高値を示している。本年後半の増加踏み上げとなるか、引き続き注目である。そして9月、$55.32 Billionと、文句なしの史上最高となり、この勢いが続けば、2022年の年間販売高更新も視界に入ってくる可能性がある。
10月は、$56.88 Billionとさらに最高更新、2022年の年間販売高更新が確実となっている。AIが圧倒的に引っ張る現下の情勢の半導体市場特性の見極めを要するところである。
そして、11月は$57.82 Billionで、8月から連続しての月次最高を更新となり、いつまでこの増勢が続くかに今後の注目である。従来の年間最高の2022年には、以下の見方でもあと$24.3 Billionであり、最高更新は確実と言えそうである。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %
2022年 4月 
$50.92 B
21.1 %
0.7 %
2022年 5月 
$51.82 B
18.0 %
1.8 %
2022年 6月 
$50.82 B
13.3 %
-1.9 %
2022年 7月 
$49.01 B
7.3 %
-2.3 %
2022年 8月 
$47.36 B
0.1 %
-3.4 %
2022年 9月 
$47.00 B
-3.0 %
-0.5 %
2022年10月 
$46.86 B
-4.6 %
-0.3 %
2022年11月 
$45.48 B
-9.2 %
-2.9 %
2022年12月 
$43.40 B
-14.7 %
-4.4 %
$584.03 B
 
→史上最高更新
 
2023年 1月 
$41.33 B
-18.5 %
-5.2 %
2023年 2月 
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %
2023年 3月 
$39.83 B
-21.3 %
0.3 %
2023年 4月 
$39.95 B
-21.6 %
0.3 %
2023年 5月 
$40.74 B
-21.1 %
1.7 %
2023年 6月 
$41.51 B
-17.3 %
1.9 %
2023年 7月 
$43.22 B
-11.8 %
2.3 %
2023年 8月 
$44.04 B
-6.8 %
1.9 %
2023年 9月 
$44.89 B
-4.5 %
1.9 %
2023年10月 
$46.62 B
-0.7 %
3.9 %
2023年11月 
$47.98 B
5.3 %
2.9 %
2023年12月 
$48.66 B
11.6 %
1.4 %
$518.45 B
 
2024年 1月 
$47.63 B
15.2 %
-2.1 %
2024年 2月 
$46.17 B
16.3 %
-3.1 %
2024年 3月 
$45.91 B
15.2 %
-0.6 %
2024年 4月 
$46.43 B
15.8 %
1.1 %
2024年 5月 
$49.15 B
19.3 %
4.1 %
2024年 6月 
$49.98 B
18.3 %
1.7 %
2024年 7月 
$51.32 B
18.7 %
2.7 %
2024年 8月 
$53.12 B
20.6 %
3.5 %
2024年 9月 
$55.32 B
23.2 %
4.1 %
2024年10月 
$56.88 B
22.1 %
2.8 %
2024年11月 
$57.82 B
20.7 %
1.6 %
$559.73 B
 
(1−11月総計)


世界の半導体市場について、当面AI需要に頼らざるを得ない現状が次のようにあらわされている。

◇世界の半導体、EV・スマホ停滞で二極化 25年もAI頼み (1月10日付け 日経 電子版 05:00)
→世界の半導体市場は2025年もAI頼みが続く。生成AI用のデータセンター向けの成長が続く一方で、電気自動車(EV)やスマートフォン向けは停滞が続く。AI以外の半導体市場が本格的な回復局面に向かうのは10月以降になるとの見方も出ている。世界経済はAI頼みの様相が強まり、AI投資の動向に左右されやすくなる。

次に、CES 2025での半導体関連の各社の取り組み&プレゼンなど、記事内容から各社別に以下の通り取り出している。
Nvidia、AMDなどのAI半導体、SamsungおよびSK HynixのHBM半導体、そしてインテル対抗の取り組み、など現下の競合模様があらわれている。

[インテル]

◇Intel’s Core Ultra CPUs finally hit high-performance gaming laptops―Intel debuts Core Ultra for gaming laptops at CES―Intel also rolls out new U-series chips for laptops that combine Lunar Lake and Meteor Lake. (1月6日付け PCWorld)
→インテルはCES 2025にて、ゲーミングノートPCs向けのArrow Lakeプロセッサを発表し、この分野でCore Ultraブランドのデビューを飾った。このプロセッサーは3つのファミリーに分かれている: 薄型ノートPC向けのCore U、高性能向けのCore Hおよびゲーム向けのCore HXである。

[AMD]

◇AMD announces new AI PC, gaming chips at CES 2025―CES: AMD introduces AI, gaming chips (1月6日付け Yahoo)
→アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はCES 2025で、AI PCs向けの中央演算処理装置(CPUs)「Ryzen AI Max」、「Ryzen AI 300」および「Ryzen AI 200」、並びにゲーム向けの「Ryzen 9950X3D」、「Ryzen 9000HX」および「Ryzen Z2シリーズ」など、最新のAIおよびゲーム向けチップを発表した。Ryzen AI Maxは、最大128GBのメモリと毎秒50テラ演算(TOPS)のhigh-poweredノートパソコンをターゲットとし、Ryzen AI 300と200は、それほど要求の高くないアプリケーションに対応する。

◇AMD's Latest Ryzen CPU Brings the Fight to the Apple M4 Pro (1月6日付け CNET)
→*新しいRadeon RX 9000シリーズのデスクトップ・グラフィックス・カードといくつかの注目すべき新チップにより、2025年はノートPCsとデスクトップPCsにとって興味深い年になりそうだ。
 *インテルの新CPU設計がAIへの最適化とそれ以外への最適化の間でやや分裂しすぎているのに対し、AMDがCES 2025で発表したチップは一貫性を示している: ニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)を搭載している場合は、ミックスではなく現行世代だ。つまり、名前に「AI」と付いていれば、それは毎秒50兆回の演算(TOPS)(最大)を行うアーキテクチャを搭載しているということであり、ノートパソコンを購入する際に心配するトレードオフが1つ減ることになる。さらにAMDのCESは、Ryzen AI MaxおよびMax Plusチップのような新しい設計、Ryzen 9 9955HX3Dにおけるゲームに最適化されたX3Dスタックメモリアーキテクチャのモバイル発表、そしてゲームだけでなく創作にも使えるよう、技術的な工夫が施されているRyzen 9 9950X3DによるデスクトップX3Dラインの拡張など、より興味深いものになりそうだ。

◇CES 2025: Dell adopts AMD processors for commercial PCs, further eroding Intel's market opportunities―Dell to use AMD processors in commercial PCs, a setback for Intel (1月7日付け DigiTimes)
→1月7日に開催されたCES 2025で、AMDはAI PC時代のチャンスをつかむことを目的としたノートブック・プロセッサーの新シリーズを発表した。AMD幹部は、デルがこれらのプロセッサーを一部の業務用コンピューターに搭載することを決定したと述べた。
デルが業務用PCにAMD製プロセッサを採用するという決定は、インテルにとって新たな後退を意味する。

◇Dell picks AMD for business PCs―COMPETITION: AMD, Intel and Qualcomm are unveiling new laptop and desktop parts in Las Vegas, arguing their technologies provide the best performance for AI workloads (1月8日付け Taipei Times)
→コンピューター・プロセッサーの第2位メーカーであるアドバンスト・マイクロ・デバイセズ社は、同社のチップがデル・テクノロジーズ社によって初めて企業向けPCsに採用されると発表した。
このチップメーカーは、AMDベースのPCsをAIソフトウェアの実行に最適なものにするとする新しいプロセッサを発表した。AMDの幹部は、月曜6日にラスベガスで開催されたCESで、デルはこのチップを法人顧客向けのコンピューターの一部に使用することを決定したと語った。

◇AMD VP explains why the Ryzen AI Max likely wouldn't exist without Apple―AMD exec: Apple paved way for Ryzen AI Max funding―At CES 2025, AMD's Joe Macri praised Apple for proving that people would buy powerful computers without discrete GPUs. (1月8日付け Engadget)
→CES 2025で発表されたアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)のRyzen AI Maxチップは、インテルのCore Ultra 9 288Vと比較して、最大16個の中央演算処理装置(CPU)コア、50個のRDNA 3.5グラフィックコアおよび128GBの統合RAMを搭載し、より高速な3Dレンダリングとグラフィック性能を実現している。AMDのJoe Macri(ジョー・マクリ)副社長は、Apple Siliconが強力なコンピューターにディスクリート・グラフィックスは必要ないことを実証し、それがRyzen AI Maxの資金確保に役立ったと述べている。マクリ氏は、AMDはアップルよりずっと前からこの技術を開発していたと指摘し、「アップルがこのアイデアを思いついたとは信用していない」と述べた。

◇AMDやクアルコム、AIパソコンで「インテルの牙城」に攻勢 (1月9日付け 日経 電子版 10:08)
→米ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」では、AI機能を搭載したパソコンがテーマの一つとなった。米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)や米クアルコムなど半導体大手がAIパソコン向けの新製品を発表した。米インテルの牙城だったパソコン向け半導体市場の競争の構図が変わる可能性もある。

[Qualcomm]

◇Qualcomm unveils AI chips for PCs, cars, smart homes and enterprises―Qualcomm reveals Snapdragon X Series (1月6日付け VentureBeat)
→クアルコムは、CES 2025でSnapdragon Xシリーズを発表し、PCs、自動車、スマートホームおよび企業におけるAI機能を紹介した。
Snapdragon Xプラットフォームは、パフォーマンスとバッテリー駆動時間を提供し、60を超える設計が製品化されている。

[Nvidia]

◇Alleged RTX 5080 retail packaging surfaces hours before CES - The GPU reportedly features 16GB of GDDR7 memory and Gainward is preparing for retail launch―RTX 5080 packaging leak hints at GDDR7, 360W power―The official unveiling will be later today. (1月6日付け Tom's Hardware)
→Nvidia RTX 5080のパッケージがリークされ、16GBのGDDR7メモリと360Wの消費電力が明らかになった。おそらくGainwardからのリークだと思われるが、GPUコードネームの新しいフォントと標準的な3年保証も示されている。

◇Nvidia CEO Jensen Huang's CES keynote: Top 3 takeaways―Nvidia unveils AI superchip, gaming hardware at CES (1月7日付け Yahoo)
→NvidiaのJensen Huang CEOは、CES 2025で同社のAIへの意欲を強調し、Blackwellグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)とGrace中央演算処理装置(CPU)を組み合わせたGB10スーパーチップと、デスクトップAIコンピューティング・システムであるProject Digitsを紹介した。Nvidiaはまた、自動運転車やロボットの実環境をシミュレートするための世界基盤モデルを使用してAIシステムを開発するためのCosmosプラットフォームも紹介した。

◇Jensen Huang claims Nvidia's AI chips are outpacing Moore's Law―He says it's due to Nvidia's comprehensive approach to chip development (1月8日付け TechSpot)
→未来志向: 従来の常識に挑戦するNvidiaのJensen Huang CEOは、同社のAIチップはムーアの法則による過去の性能向上を上回っていると述べた。この主張は、ラスベガスで開催されたCESでの基調講演で述べられ、インタビューでも繰り返されたが、コンピューティングとAIの世界におけるパラダイムシフトの可能性を示唆している。

◇Nvidia CEO says company has plans for desktop chip designed with MediaTek―CEO Jensen Huang said Nvidia tapped MediaTek to co-design an energy-efficient CPU that could be sold more widely (1月8日付け South China Morning Post)
→エヌビディアのJensen Huang CEOは火曜7日、同社とメディアテック両社が今週発表したデスクトップ・セントラル・プロセッサー・チップをMediaTekが販売できるようになり、エヌビディアはこのチップについて未公開の計画を持っていると述べた。
月曜日のCES 2025で、NvidiaはProject DIGITSと呼ばれるデスクトップコンピュータを発表した。このマシンはNvidiaの最新AIチップ「Blackwell」を使用し、価格は$3,000。このマシンには、NvidiaとMediaTekが共同で開発した新しいCPUが搭載されている。

◇Nvidia CEO Jensen Huang hints at Samsung's qualification for HBM (1月8日付け The Korea Times (Seoul))
→エヌビディアのJensen Huang CEOは火曜7日、サムスン電子が近いうちに高帯域幅メモリー(HBM)チップを該米AIチップ大手に供給できるようになることをほのめかした。
「彼らはそれに取り組んでいる。彼らは成功するだろう。間違いない」と、フアン氏はラスベガスで開催中のCES 2025の傍らで行われたプレスイベントで語った。「私はサムスンがHBMで成功すると確信している。明日が水曜日のような自信だ」。

[TI]

◇CES: Automotive in-cabin radar in one IC―Texas Instruments offers all-in-one in-cabin radar IC (1月7日付け Electronics Weekly (UK))
→*テキサス・インスツルメンツ(TI)は、RFフロントエンド、信号処理およびアプリケーション処理の両方を備えた車載用in-cabinレーダーICを発表した。
 *本日のCESで発表されたAWRL6844は、40nm RF CMOSプロセスで製造され、9.1 x 9.1mm BGAにパッケージされた60GHzレーダーである。

[Phison]

◇Phison unveils next-generation high-end PCIe 5.0 SSD platform: PS5028-E28―Phison unveils PS5028-E28 PCIe 5.0 SSD controller―SSDs using Phison's PS5028-E28 controller potentially could arrive in 2026 (1月8日付け Tom's Hardware)
→Phisonは、最大32TBおよび4200 MT/sインターフェイスで3D NANDをサポートする次世代PCIe 5.0 SSDコントローラを発表した。Phison社によれば、このコントローラは最大シーケンシャルリード/ライト速度14.5GBpsおよび毎秒300万入出力オペレーションを達成する。該PS5028-E28はTSMCの6ナノメートルプロセスで製造されており、消費電力は8.5ワットと若干高くなっている。

◇Phison unveils PCIe Gen5 controller at CES (1月8日付け DigiTimes)
→Phison Electronicsは、TSMCの先進6nm技術によるGen5コントローラーチップを搭載したPCIe Gen5 SSDを発表した。また別の費用対効果の高いE31T Gen5 SSDコントローラーチップは、Micronの最新G9 NANDとKioxiaのBiCS8でのテストに成功している。

[Samsung]

◇Samsung re-engineering its HBM design―Nvidia CEO confident in Samsung's HBM chip progress (1月8日付け Electronics Weekly (UK))
→1)サムスンはHBMチップの再設計を余儀なくされていることがCESで明らかになった。
 2)NvidiaのJensen Huang(ジェンセン・フアン)CEOは、サムスン電子が間もなく広帯域メモリー(HBM)チップの供給に成功すると自信を示し、サムスンが品質テストで進歩を遂げたと指摘した。
Yole Developpementによると、HBM市場は2024年には約$14 billion規模であり、2029年には$37.7 billionに達すると予想されている。

[TSMC]

◇Chip giants introduce new products at CES, with TSMC emerging as biggest beneficiary―TSMC a key beneficiary of products launched at CES (1月8日付け DigiTimes)
→主要チップメーカーがCES 2025で新製品を発表しており、TSMCは主要な受益者として登場している。このイベントは半導体技術の進歩に焦点を当て、TSMCが4ナノメートルと3ナノメートルのプロセス技術で極めて重要な役割を果たしていることを強調している。

[Mediatek]

◇MediaTek, Nvidia to develop new AI chip (1月8日付け Taipei Times)
→メディアテックは昨日、エヌビディアと提携し、アーム・ホールディングスからライセンス供与されたアーキテクチャを使用するAIスーパーコンピューター用の新型チップを開発すると発表した。
この新製品は、一般向けPC市場ではなく、AI研究者、データ科学者および学生をターゲットにしているという。

◇MediaTek highlights AI innovations at CES 2025 with Samsung and Google partnerships―MediaTek showcases AI at CES with Samsung, Google (1月9日付け DigiTimes)
→メディアテックはCES 2025でAIイノベーションを発表し、サムスン電子およびグーグルとの提携を強調した。この提携は、モノのインターネット(IoT)、自動車、タブレットおよびテレビにわたるAI機能の強化に焦点を当てている。

[SKグループ]

◇SK chairman talks with Nvidia CEO about faster-than-requested HBM development―SK Hynix, Nvidia execs discuss HBM development requests (1月9日付け The Korea Times (Seoul))
→SKグループのChey Tae-won会長は、NvidiaのJensen Huang CEOとの会談を確認し、CES 2025の期間中、Nvidiaの要求を上回るSK Hynixの広帯域メモリ(HBM)の急速な開発を強調した。この進歩により、SKハイニックスはNvidiaのAIシステム向けHBMの主要サプライヤーとしての地位が強化される一方、サムスン電子はNvidiaのプロセッサー向けHBMチップの認定で課題に直面している。

◇SK chief, Nvidia CEO discuss AI development (1月10日付け Taipei Times)
→SKハイニックスの親会社であるSKグループのChey Tae-won会長とNvidia Corpの共同設立者であるJensen Huang氏が水曜8日に会談し、AIについて議論し、両社は、AIハードウェアにおける最も重要な関係のひとつを深める方法を模索していることを示唆している。
Chey氏とHuang氏は、AIを物理的な領域に移行させるなどの分野について話し合った。両社は、エヌビディアのAIアクセラレーターと連携するSKハイニックスの広帯域メモリー(HBM)チップについて議論した。該韓国企業は、より速い進化を求めるNvidiaの要求に対応できるよう、開発ペースを速めていると、Chey氏はラスベガスで開催された年次CESで記者団に語った。

AIが引っ張る市場模様の今後の推移に、当面注目するところである。


激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□1月5日(日)

インフレとの戦いに慎重なスタンスの連邦準備制度理事会(FRB)である。

◇Fed's Kugler, Daly say job not done on inflation―Fed officials warn inflation fight not over (Reuters)
→連邦準備制度理事会(FRB)のGovernor、Adriana Kugler氏とサンフランシスコ連銀のPresident、Mary Daly(メアリー・デイリー)氏は、労働市場への悪影響を避けつつ、FRBが目標とする2%を上回るインフレ率への対応を続ける必要性を強調した。「私たちは、まだそこに到達していないことを十分に認識しており、誰もシャンパンを開けていない。」とKugler氏。

□1月7日(火)

カーター元大統領の国葬で4日の取引となった今週の米国株式市場、下げ基調が優勢で、大統領選挙後の上昇が帳消しになって締めている。

◇NYダウ反落25ドル安 金利高止まりもテック株は上昇 (日経 電子版 07:06)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前週末比25ドル57セント(0.05%)安の4万2706ドル56セントで終えた。財政・金融政策を巡る不透明感があるなか、米長期金利が高止まりし、株売りを誘った。半面、半導体関連株の上昇は投資家心理の支えとなった。

インドネシアがBRICSに加盟している。

◇インドネシア、BRICSに正式加盟 11カ国に拡大 (日経 電子版 07:57)
→ブラジル外務省は6日、インドネシアが正式な加盟国としてBRICSに加わったと発表した。声明で「東南アジア最大の人口と経済を誇り(中略)、グローバルサウスの協力の深化に積極的に貢献している」とインドネシアを称賛した。同省によると、BRICSの加盟国は11カ国となった。ブラジルは2025年のBRICS議長国を務めている。

□1月8日(水)

◇NYダウ続落し178ドル安 金利上昇重荷、ハイテクに売り (日経 電子版 07:03)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比178ドル(0.4%)安の4万2528ドルで引けた。同日発表の米経済指標が景気の底堅さを示したことを受け、米債券市場で長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に売りが広がった。

□1月9日(木)

◇NYダウ、反発し106ドル高 金利にらみ方向感乏しく (日経 電子版 07:08)
→8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比106ドル84セント(0.25%)高の4万2635ドル20セントで終えた。米長期金利が一時およそ8カ月ぶりの水準に上昇(債券価格は下落)し株価の重荷となったが、金利水準の低下にともなって相場が持ち直す展開となった。

□1月11日(土)

◇NYダウ反落、696ドル安 大統領選後の上昇帳消し (日経 電子版 07:14)
→10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前営業日の8日に比べ696ドル75セント(1.63%)安の4万1938ドル45セントで終えた。昨年11月4日以来の安値で、米大統領選前の水準に戻った。朝発表の2024年12月の米雇用統計は市場予想を上回る内容となり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化するとの見方が強まった。消費者の予想インフレ率の高まりを示す指標も発表され、ダウ平均の下げ幅は750ドルを超える場面があった。


≪市場実態PickUp≫

【CES関連】

年初の一大イベント、CESについて、半導体関連は上に示しているが、ここではほかの広範な内容、動きについて、開催概要、Nvidiaプレゼン、そして各社展示と大きく分けて以下の通りである。AIを引っ張るNvidiaへの注目がいっそう高まる今回である。

[開催概要&関連]

◇米CES開幕へ ITから航空宇宙まで4500社、AI革新競う (1月5日付け 日経 電子版 11:28)
→世界最大のテクノロジー見本市「CES」が7日(米国時間)、米ラスベガスで開幕する(1月10日まで開催)。生成AIなど技術革新が進み、様々な産業で活用が進む。IT(情報技術)や電機、自動車、航空宇宙など多様な業種から4500以上の企業・団体が集まり、AIを軸とした新サービスや経営ビジョンの新機軸を打ち出す。

◇米見本市CES、ITや車…AIで新機軸 4500社出展へ AMD、最新の半導体を披露/トヨタ、次世代都市アピール (1月6日付け 日経)
→世界最大のテクノロジー見本市「CES」が7日(米国時間)、米ラスベガスで開幕する。IT(情報技術)や電機、自動車、航空宇宙など多様な業種から4500以上の企業・団体が集まり、AIを軸とした新サービスを打ち出す。
2025年のCESは7〜10日に開催され、開幕前の5〜6日には報道陣向けのイベントが開かれる。企業や団体の出展数は4500社以上となり、24年から200程度増える見通しだ。会期中には300以上の講演やシンポジウムが開かれ、ITや自動車など1000人を超える企業経営者らが登壇する。

◇米CES開幕へ、主役は家電からEV・AIに 技術の変遷映す (1月6日付け 日経 電子版 05:00)
→世界最大のテクノロジー見本市「CES」が7日(米国時間)に始まる。CESは家電の見本市として発足し、その後は時代ごとに展示の「主役」が移り変わってきた。2010年代後半からは自動車技術が主流となり、24年は生成AI(人工知能)が全体のテーマとなった。業種の垣根を越えた企業が集結し、新たなテクノロジーが生まれる場となっている。

◇米テック市場規模、トランプ関税で「最大1430億ドル減」 (1月6日付け 日経 電子版 11:09)
→世界最大のテクノロジーの見本市「CES」を主催するCTA(全米民生技術協会)は5日(米国時間)、米国の消費者向けテクノロジーの市場規模が2025年に前年比3%増の$537 billion(約85兆円)に拡大すると発表した。ドナルド・トランプ次期米大統領の関税政策が最大で$143 billionの下押し要因になるとの見方も示した。

◇米CES、車爆発事件で警戒態勢 出張参加の取りやめも (1月6日付け 日経 電子版 11:45)
→米国時間7日に一般公開を開始する世界最大のテクノロジー見本市「CES」に関連し、1日に発生した車を使ったホテルでの爆発事件を受け、日本からの参加を取りやめる企業が出ていることがわかった。在米日本領事館は注意を呼びかけ、会場の米ネバダ州ラスベガス中心部では警察の警戒態勢が続いている。

◇AI「3000兆円」時代 ルール1000件、革新とバランス探る (1月6日付け 日経 電子版 13:50)
→2025年の最新技術の動向を占う米見本市「CES」が7日(現地時間)に始まる。主要テーマとなるAIはあらゆる製品の土台となり、2030年には世界経済に与える影響が3000兆円を超えるとの予測もある。一方、データ利用や安全性監視に向けた世界のルールは1000件を超え、技術革新と規制のバランスを探る。

◇CES 2025: It’s All About Digital Coexistence, and AI is Real (1月7日付け EE Times)
→CES 2025は、ネバダ州ラスベガスのMandalay Bay Convention Centerで日曜5日に開催され、CTAが毎年行っている技術トレンド調査と予測を業界メディア向けに発表した。さらに、CES Unveiledイベントでは、一部の出展企業にsneak previewが提供された。
CTAのイノベーション・トレンド担当シニア・ディレクターであるBrian Comiskey氏は、fireside chat形式で講演を行い、テクノロジーの未来は、イノベーションがこれまで以上に人間中心になることだと述べ、現在はデジタル共存の時代だと説明した。同氏は、AIは現実のものであり、誇大広告のサイクルを超え、AIから投資対効果(ROI)を得ることに焦点が当てられていると述べた。

◇AIに国産化の波 国の「主権」維持へ、世界で開発数倍増―CESでAI政策を議論 (1月7日付け 日経 電子版 05:00)
→世界各国がAIの国産化に取り組み始めた。米国と中国の2強が技術革新を主導する中、それぞれ自国言語を使うAI基盤の開発に力を入れる。安全保障や行政サービスの強化に欠かせない新技術を海外に依存したままでは、国の主権を脅かされかねないからだ。AI開発競争は今後の外交にも影響が及ぶ。

◇CES 2025: Day 1 Recap with Synaptics, Ceva―Join EE Times editor in chief Nitin Dahad and EDN editor Aalyia Shaukat as they provide details and updates from day one of CES 2025. (1月9日付け EE Times)
→EE TimesとAspenCoreのスタッフはCES 2025の会場におり、世界最大級の技術イベントで最新かつ最高の開発に関する専門的な報道を提供している。
このビデオでは、EE TimesのNitin Dahad編集長とEDNのAalyia Shaukat編集長がCES 2025の初日の詳細と最新情報を伝えている。

◇CES 2025: Day 2 Wrap and Interview with EdgeCortix’s CEO―Join EE Times' editors as they discuss key trends from day two of CES 2025 in Las Vegas. (1月10日付け EE Times)
→今週のCES 2025では、あらゆるアプリケーションへのAIの導入、エッジへの可能な限りのインテリジェンスの導入、センサー・フュージョンそしてあらゆるもののスマート化が常にテーマとなっていた。
このプロセスを最適化し、より少ない労力と消費電力でより多くの「スマートさ」やパフォーマンスを得ることを目指す技術や製品を開発する大企業や中小企業が数多く見られた。

◇CES 2025: An interview with Si Labs’ Daniel Cooley (1月10日付け EE Times)
→CES2025では、ファブレス企業や垂直統合型企業、そしてOEM企業が、ベンダー固有のSoCやセンサーをベースにしたハードウェアアクセラレーション・ソリューションを展示し、エッジ・コンピュートが大流行している。アプリケーションは民生用から医療用、産業用まで多岐にわたる。
これらのワイヤレス・ソリューションの最前線には、WiFiの最新版(WiFi 6)、BLEおよびBLEオーディオがあり、すでにコンシューマー機器での地位を確立している。シリコン・ラボCTOのDaniel Cooley(ダニエル・クーリー)氏との対話は、IoTとインテリジェント・エッジにおける同社の存在と未来を明らかにした。

◇CESから消えたファーウェイ 分断が促す中国発の革新 (1月10日付け 日経 電子版 11:00)
→米テクノロジー見本市「CES」が10日に閉幕する。会場は混雑して新型コロナウイルス禍からの完全復活を印象づけたが、一方で元に戻らないのが華為技術をはじめとする中国のテック大手の出展だ。「巨人」の不在が浮き彫りにする新常態は世界の企業に対応を迫る。

[Nvidiaプレゼン関連]

◇Everything Announced at Nvidia's CES Event in 12 Minutes (1月6日付け CNET)
→CES2025において、NvidiaのJensen Huang(ジェンセン・フアン)CEOは、新しいRTXゲーミングチップ、AIチップGrace Blackwellのアップデート、そしてロボット工学と自律走行車をより深く掘り下げる計画で、世界最大のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーであるCESを開幕させる。

◇トヨタ、NVIDIAの先端半導体を採用 次世代車向け (1月7日付け 日経 電子版 15:10)
→トヨタ自動車は米半導体大手エヌビディアの先端半導体を次世代車で採用する。複数機能を1つのチップへ集積する「SoC」と呼ばれる半導体で、自動運転技術の開発に役立てる。
エヌビディアが6日(米国時間)、米ラスベガスで7日から一般公開される世界最大のテクノロジー見本市「CES」に先立つ基調講演で発表した。ジェンスン・ファンCEOは「トヨタとエヌビディアの協業を発表でき、うれしく思う」と話した。

◇NVIDIA、ロボットAIで次の覇権 人の自然な動き「生成」 (1月7日付け 日経 電子版 20:20)
→米エヌビディアは6日、ロボットなどを開発する企業にAIの基盤技術を無償で提供すると発表した。ヒトと同じように自ら動くロボットの実現をめざす。言葉や画像の生成が中心だったAIがよりヒトに近づく。開発競争は新たな段階に入る。

◇テック実験都市、トヨタ変えるか――エヌビディア、先端半導体をトヨタ採用 (1月8日付け 日経)
→トヨタ自動車は米半導体大手エヌビディアの先端半導体を次世代車で採用する。複数機能を1つのチップへ集積する「SoC(システム・オン・チップ)」と呼ばれる半導体で、自動運転技術の開発に役立てる。

◇Quantum stocks like Rigetti plunge after Nvidia’s Huang says the computers are 15 to 30 years away (1月8日付け CNBC)
→量子コンピュータ関連銘柄が水曜8日に下落、エヌビディアのJensen Huang CEOが実用的な量子コンピューターは何年も先の話だと明言したためだ。
「非常に有用な量子コンピューターが15年後だとしたら、それはおそらく早い方だろう。」と、Nvidiaのanalyst dayにて同氏。「もし30年だとしたら、おそらく遅い方だろう。しかし、20年と言われれば、多くの人は信じるだろう。」

◇量子計算機株、日米で急落 エヌビディアCEO「実用化に20年」 (1月10日付け 日経)
→日米の株式市場で量子コンピューターの開発や関連サービスを提供する銘柄が急落している。米半導体大手エヌビディアのジェンスン・ファンCEOが実用化までに20年程度かかるとの見方を示したと伝わり、投資家の失望売りが広がっている。

◇エヌビディア、ロボ覇権狙う CESで表明 AI技術を無償提供 人の自然な動き「生成」 (1月8日付け 日経)
→米エヌビディアは6日、ロボットなどを開発する企業にAIの基板技術を無償で提供すると発表した。ヒトと同じように自ら動くロボットの実現をめざす。言葉や画像の生成が中心だったAIがよりヒトに近づく。開発競争は新たな段階に入る。

◇NVIDIAファンCEO「20年後には全ての車が自動運転に」 (1月8日付け 日経 電子版 07:43)
→米エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは7日、米ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」で記者会見を開いた。「20年後には全ての車が自動運転の機能を備えるようになる」と述べた。同社が車載半導体などの技術を提供する自動車メーカー主導の技術革新に期待を示した

[各社展示から]

◇SK Group showcases AI vision and innovations to lead global tech trends―SK Group unveils AI vision at CES 2025 (1月6日付け The Korea Times (Seoul))
→SK GroupはCES 2025でAI主導のビジョンを発表し、「Innovative AI, Sustainable Tomorrow 」をテーマにイノベーションを展示した。展示は3つのセクション、すなわちAIデータセンター、AIサービスおよびAIエコシステムに分かれており、SKハイニックスのHBM3EチップやSKテレコムのAIアシスタント「Aster」などが目玉となっている。
「CES2025では、AIがいかに日常生活のあらゆる側面を変革し、その無限の成長の可能性を示すことを目指す」とSKグループは述べた。

◇Samsung, LG showcase AI-assisted homes at CES 2025―Samsung, LG debut AI-powered smart homes at CES 2025 (1月6日付け The Korea Times (Seoul))
→サムスン電子とLG電子はCES 2025で、エネルギー最適化、健康モニタリングおよび没入型アートなどの機能を備えたAI搭載スマートホームを展示している。サムスンの展示には、Bespoke AI Washer & Dryer ComboとSmartThings Proが含まれ、LGはSmart InstaView冷蔵庫とワイヤレス透明有機ELテレビを紹介している。

◇コマツが月面建機、スズキはロボの足 多彩なCES初出展 (1月6日付け 日経 電子版 12:00)
→7日(現地時間)に米ラスベガスで開幕するテクノロジー見本市「CES」では、スズキやコマツ、カナデビア(旧日立造船)などが初めて出展する。宇宙関連やロボットなど新たな成長分野の開拓を狙う動きが相次ぐ。
コマツは宇宙など過酷な環境で稼働する建設機械の実物大模型を展示する。月面で稼働させることを想定し、駆動方法や熱制御などを工夫した。

◇旭化成のオムツ、水分で発電して排尿通知 CESに出展 (1月6日付け 日経 電子版 14:17)
→旭化成の子会社、旭化成エレクトロニクスは排尿を検知して知らせるオムツの技術を開発した。水分で発電する技術を使い、電池なしで排尿を通知する。高齢化が世界的な課題となる中、介護施設などでの活用を見込む。7日から米ラスベガスで開かれる世界最大のテクノロジー見本市「CES」に出展する。

◇The future is here: MSI's CES 2025 lineup redefines AI and gaming―MSI showcases AI, gaming innovation at CES with the AI Robot (1月7日付け DigiTimes)
→CES 2025は、最先端技術と先見的思考が出会う世界的な舞台であり、MSIは明日を形作る革新者の仲間入りを果たしたことを誇りに思う。コンピューティングとゲームにおけるAIの先駆的な進歩で知られるMSIは、1月7日から10日までVeronese 2403-2406で開催される人工知能の可能性を探求する場に皆様をご招待する。

◇ITRI to exhibit wellness and smart medical innovations at CES (1月7日付け Taipei Times)
→台湾・工業技術研究院(ITRI)は昨日、本日から金曜日までネバダ州ラスベガスで開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)にウェルネスとスマートメディカルに関するイノベーションを出展すると発表した。
今年で9年連続のCES出展となる。

◇CES出展スタートアップ、トランプ2.0「マスク人事」期待 (1月7日付け 日経 電子版 05:00)
→世界の新興企業がトランプ次期政権の発足に身構えている。米ラスベガスで開かれるテクノロジーの見本市「CES」に出展する新興企業にトランプ次期米政権の影響を聞くと、米起業家のイーロン・マスク氏を実質的に側近として重用する人事が追い風となるとの見方が目立った。一方で、環境や関税施策に懸念を示す声も多かった。

◇ソニー・ホンダのEV、1400万円から 対話型AI搭載 (1月7日付け 日経 電子版 10:30)
→ソニーグループとホンダが折半出資するソニー・ホンダモビリティは6日(米国時間)、電気自動車(EV)「AFEELA(アフィーラ)」を8万9900ドル(約1400万円)から発売すると発表した。同日予約受付を始める。対話型AI(人工知能)を搭載し、好みのエンターテインメントや修理などのサービスを最適なタイミングで提案する。
テクノロジー見本市「CES」のソニーグループの報道向けイベントで明らかにした。ソニーグループとホンダが折半出資するソニー・ホンダモビリティが開発した。

◇CES 2025: A Chat with Siemens EDA CEO Mike Ellow (1月9日付け EE Times)
→シーメンスは今年のCES 2025で最新のPAVE360デジタルツイン・ソリューションを展示し、通常サイロ化されている設計作業間の障壁を下げた。
EE TimesはシーメンスEDAのCEO Mike Ellow氏と、設計へのこのアプローチが半導体業界にとってどのような意味を持つのか、特に最近、設計調整のtrickle up/down(トリクルアップ/ダウン)効果を動的に評価するためにシステムのあらゆるレベルでAIツールを使用する動きが活発になっていることを考慮して、話をする機会を得た。

◇6本足ロボや電動アシスト義足 CESで日本の新興売り込め (1月10日付け 日経 電子版 10:18)
→米ラスベガスで開催中の世界最大のテクノロジー見本市「CES」は、世界のスタートアップ企業が約1400社出展する。日本貿易振興機構(ジェトロ)が主催する日本エリア「Jスタートアップ」では、日本の新興企業がAIロボットの技術を世界にアピールする。


【米国政府関係】

AI半導体の輸出規制、CHIPS法による製造およびR&D支援に関連する動きが以下の通りである。

◇Biden-Harris Administration Announces Arizona State University Research Park as Planned Site for Third CHIPS for America R&D Flagship Facility (1月6日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→本日、米国商務省(DoC)とNatcast(ナットキャスト)は、アリゾナ州テンピ(Tempe, Arizona)にあるアリゾナ州立大学(ASU)リサーチパークを、CHIPS for Americaの3番目の主要研究開発(R&D)施設の予定地として発表した。CHIPS for America NSTC Prototyping and National Advanced Packaging Manufacturing Program (NAPMP) Advanced Packaging Piloting Facility (PPF)は、NSTCとNAPMPの施設であり、実験室での研究と本格的な半導体生産のギャップを埋める最先端の機能を備えている。

◇SIA Statement on Biden Administration’s Plan to Publish ‘Export Control Framework for Artificial Intelligence Diffusion’ (1月6日付け SIA Latest News)
→米国・Semiconductor Industry Association(SIA:半導体産業協会)は本日、バイデン政権が 「人工知能普及のための輸出管理枠組み」と題する中間最終規則を発表する予定であることについて、声明を発表した。
この潜在的な規制措置は、先端集積回路(ICs)の米国輸出に世界的な制限を課し、負担の重いライセンス要件を課すものと予想される。

◇SIA Welcomes Announcement of New CHIPS for America R&D Facility in Arizona for Semiconductor Prototyping and Advanced Packaging (1月6日付け SIA Latest News)
→米国・SIAは本日、SIAのPresident and CEO、John Neuffer氏による声明を発表し、アリゾナ州に半導体プロトタイピングおよび先端パッケージングのための新しいCHIPS for America研究開発施設が発表されたことを称賛した。

◇SIA Commends Finalization of CHIPS Incentives for New Hemlock Polysilicon Manufacturing Facility in Michigan (1月7日付け SIA Latest News)
→米国・Semiconductor Industry Association(SIA:半導体産業協会)は本日、米国商務省とHemlock Semiconductor(HSC)が発表したCHIPS and Science Act製造投資の最終決定を称賛するSIAのPresident and CEO、John Neuffer氏の声明を発表した。本日最終決定されたCHIPSインセンティブは、ミシガン州ヘムロック(Hemlock, Michigan)にあるHSCの既存キャンパスに、超高純度半導体グレードのポリシリコンを製造・精製するための新しい製造施設の建設を支援するものである。

◇$325M CHIPS Act Award to Fund Mich. Semiconductor Facility (1月8日付け Government Technology)
→米国商務省は、CHIPSインセンティブ・プログラムを通じてHemlock Semiconductor(ヘムロック・セミコンダクター)社に資金を提供する。これにより、新しい製造工場が建設され、200人近い製造業の雇用が創出される。

◇米国防総省、テンセントとCATLを「軍事企業」に指定 (1月7日付け 日経 電子版 07:53)
→米国防総省は6日、中国のネットサービス大手、騰訊控股(テンセント)と車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)を中国軍と関連がある「中国軍事企業」に指定すると明らかにした。7日付の官報で公示する。国防総省は法律に基づき、中国軍事企業のリストを議会に報告する。米国の企業にはリストに載る中国企業との取引を控えるよう促している。

◇Nvidia criticizes reported Biden plan for AI chip export curbs―Nvidia warns of economic harm from reported AI chip export curbs (1月9日付け MSN/Reuters)
→エヌビディアは木曜日、ジョー・バイデン政権がAIチップの輸出に新たな制限を課すと報じられた計画を批判し、退任する米国の指導者は土壇場で政策を制定することで「トランプ次期大統領を先取り」すべきではないと述べた。
NvidiaのNed Finkle副社長は電子メールによる声明の中で、「我々はバイデン大統領に対し、米国経済に害を与え、米国を後退させ、そして米国の敵対勢力の手に乗るだけの政策を制定することによって、トランプ次期大統領の先走りをしないよう勧めたい」と述べた。


【TSMC関連】

アリゾナ、台湾および九州での新工場関連、そして上場以来の最高となった2024年業績について以下に示している。

◇The U.S. Will Start Manufacturing Advanced Chips―A TSMC fab will open in Arizona in 2025, a test of the CHIPS Act (12月27日付け IEEE Spectrum)
→世界最大の半導体ファウンドリーであるTSMCは、長年の計画、建設、地政学的な駆け引き、そして労働力の課題を経て、2025年にフェニックス(Phoenix)の先端チップ製造施設で正式に量産を開始する。この工場は、米国における先端チップ製造の到来を意味し、2022年CHIPS and Science Actが米国およびその同盟国の半導体産業サプライチェーンの安定化に役立つかどうかの試金石となる。

◇TSMC plans two more Kaohsiung fabs―SEMICONDUCTORS: The firm has already completed one fab, which is to begin mass producing 2-nanomater chips next year, while two others are under construction (12月30日付け Taipei Times)
→世界最大の受託チップメーカーであるTSMCは、ハイエンド・プロセスの開発を目標に、高雄で4番目と5番目のウェハ・ファブの建設を来年開始する予定である。
P4とP5の2つの施設はTSMCの生産拡大プログラムの一環で、高雄に5つの工場を建設することを目指している。

◇TSMC「第2工場」着工へ 2025年、厚み増す九州半導体―シリコンアイランド 新生への1年(上) (1月6日付け 日経 電子版 05:00)
→2025年は九州の半導体供給網(サプライチェーン)が一段と厚みを増す年になる。TSMCは24年12月に量産を始めた第1工場に隣接する用地で、第2工場の建設を本格化させる。電気自動車(EV)向けのパワー半導体、素材や製造装置などの工場や新設備も相次ぎ竣工・稼働し、シリコンアイランドが新生への一歩を踏み出す。

◇TSMC Arizona allegedly now producing AMD's Ryzen 9000 and Apple's S9 processors: Report―TSMC's Ariz. fab reportedly starts production for AMD, Apple ―Fab 21 Phase 1A is ramping up production. (1月8日付け Tom's Hardware)
→アリゾナ州にあるTSMCのファブ21は徐々に生産を増強しており、最近ではAMDのクライアントPC向けRyzen 9000シリーズ・プロセッサの一部と、アップルのスマートウォッチ向けS9システム・イン・パッケージ(SiP)の一部の製造を開始したと、コネのあるジャーナリスト、Tim Culpan氏が独自の情報源を引用して報じている。

◇World’s biggest chipmaker TSMC posts record 2024 revenue as AI boost continues―TSMC hit record revenue in 2024 on AI chip demand (1月10日付け CNBC)
→1)*TSMCは、AIブームの追い風を受け、12月四半期の売上高がアナリスト予想を上回った。
  *TSMCは、アップルからNvidiaまで、世界的な大企業向けに半導体を製造している。
  *2024年のTSMCの売上高は2兆9000億台湾ドルとなり、1994年の上場以来最高の年間売上高となった。
 2)TSMCは、AIチップの需要に牽引され、2024年の売上高が過去最高となった。第4四半期の売上高は$26.3 billionに達し、アナリスト予想を上回り、年間売上高は$94.7 billionに達した。TSMCの先進的な3ナノメートルおよび5ナノメートル・プロセスの稼働率は100%を超えた。


【Samsung関連】

増収増益であったものの事前予想に届かなかったSamsungの2024年の年間および第四四半期の業績について、以下最初の評論記事に続いている。

◇「10年で代表的な事業喪失」 サムスン前会長の遺言―サムスンは生き残れるか(4) (1月5日付け 日経 電子版 05:00)
→日立製作所やソニー(現ソニーグループ)など日本の電機大手が米金融危機の余波で苦境に陥っていた2010年。韓国サムスン電子の中興の祖、李健熙前会長はこんな言葉で社内の慢心をいさめたことがある。
「今後10年以内に今の代表的なビジネス、製品は消え去るだろう」・・・

◇Samsung’s Galaxy Book 5 laptops get an Arrow Lake CPU upgrade―Samsung showcases Galaxy Book 5 with Intel Arrow Lake (1月6日付け The Verge)
→*サムスンが最近発表したGalaxy Book 5 Pro 360は、すでにLunar Lakeチップセットからアップグレードされている。
 *サムスンは、9月に発売したLunar Lake搭載デバイスのアップグレードとして、インテルが本日発表したNPU搭載(ただしCoPilot Plusには非対応)のArrow Lake Core Ultraプロセッサを搭載した新しいGalaxy Book 5 Proと360ラップトップを発表した。

◇Samsung forecasts Q4 profit miss amid struggle to supply Nvidia with AI chips―Samsung's Q4 profit takes a hit from AI chip supply issues (1月7日付け SiliconAngle)
→サムスン電子は、第4四半期の営業利益を$4.47 billionと予想したが、特にエヌビディアへのAIアクセラレータ用ハイエンド・メモリー・チップの供給が難航しているため、予想を下回った。同社は研究開発費の上昇と従来のメモリーチップの需要減少に直面している。

◇サムスン営業利益5倍、24年12月期 半導体市況が回復 (1月8日付け 日経 電子版 08:46)
→韓国サムスン電子が8日発表した2024年12月期の連結決算速報値は、営業利益が前の期比5倍の32兆7300億ウォン(約3兆5000億円)だった。売上高は16%増の300兆800億ウォンで、2期ぶりの増収となった。市況の回復を受けて半導体部門の損益が改善したことが寄与したが、アナリストによる業績予想の平均には届かなかった。

◇サムスン、利益5倍も予測届かず 半導体受託生産が足かせ (1月8日付け 日経 電子版 17:52)
→韓国サムスン電子の屋台骨である半導体事業の復活が遅れている。2024年12月期は増収増益を確保したものの、アナリストらの事前予測には届かなかった。先端品の技術開発で競合に出遅れ、成長の柱と位置付けた受託生産事業も低迷が続く。企業体質まで踏み込んだ改革が必要との見方が広がる。

◇Samsung expected to miss fourth-quarter forecasts (1月9日付け Taipei Times)
→サムスン電子は昨日、AIサーバーに使用されるチップの旺盛な需要に対応するのに苦戦したため、第4四半期の利益が前四半期から大幅に減少し、予想を下回る見込みであると発表した。
同社は規制当局への提出書類で、10〜12月期の営業利益は前年同期比130.5%増の6兆5000億ウォン($4.5 billion)になる見込みだと述べた。しかし、聯合ニュースによると、これは前3ヶ月の9兆1800億ウォンから30%近く減少し、平均予想より16%低い。


【我が国関連】

2-nm半導体の試作を控えるラピダスの動きにまず注目であり、半導体人材そして政府による試作拠点整備について、以下の通りである。

◇ラピダス、2ナノ半導体量産へ前進 ブロードコムと連携 (1月8日付け 日経 電子版 20:00)
→最先端の半導体の量産を目指すラピダスは半導体設計大手の米ブロードコムやAI開発のプリファード・ネットワークスなどと連携する。課題だった顧客の開拓に一定の成果を得た格好だ。4月から最先端品の試作が始まるが、顧客が満足できる性能の製品を提供できるかが、事業の本格化に向けた鍵を握る。

◇ラピダス、ブロードコムと連携 2ナノ半導体で顧客開拓―【イブニングスクープ】 (1月8日付け 日経 電子版 18:00)
→最先端半導体の量産を目指すラピダスは半導体設計大手の米ブロードコムと連携する。6月をめどに回路線幅2ナノメートルの製品の試作品をブロードコムに供給する。有力顧客向けの試作品の生産が成功すれば、本格的な事業化に向けて一歩前進する。
ラピダスは顧客企業が設計した半導体の生産を受託する。4月に試作を開始し、2027年に量産工場の稼働を目指している。

◇半導体人材に「空白の30年」、TSMCに学び育成挽回 (1月9日付け 日経 電子版 02:00)
→2024年4月の新学期、九州大学の伊都キャンパス(福岡市)では大学院生を対象に最先端の半導体製造に関する授業が始まった。台湾積体電路製造(TSMC)によるカリキュラムで、同社の技術者が講師を務める。熊本県に設けた生産子会社JASM(同県菊陽町)の日本人社員も教壇に立った。
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◇半導体の試作拠点を整備 経産省、企業の研究開発後押し 高額の最新機器を共同利用 (1月9日付け 日経)
→経済産業省は最先端の半導体の試作拠点を整備する。最新の設計ソフトウエアや製造装置を備え、複数の企業が共同で使えるようにする。企業が1社だけでは簡単には導入できない高額の最新機器をそろえて企業の研究開発を後押しする。
拠点は国内の半導体企業や素材メーカー、製造装置メーカーが使う見込みだ。自社で導入するよりも割安で利用ができる。半導体設計のスタートアップなども対象となる。それぞれの企業が自社の半導体研究に使うほか、メーカー同士の共同開発も期待される。

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