2024年10月 2日
|鴨志田元孝の技術つれづれ
前報(参考資料1)で半導体製造人材育成に関して教育カリキュラム立案作成の重要性を説き、その一例を示した。その他にも重要な教育分野の一つに環境・安全教育がある。環境保全と作業者安全とは別のカテゴリーとも考えられるが、相互に関連する事項も多いので、本稿ではまとめて記述する。本稿の目的は半導体製造技術関係者に環境・安全教育のテーマあるいは題材例をお示しし、受講生が自分の事として捉えてもらえるような実践的なテキストやスライド、ビデオなどの教材を作成して頂くための素材を教育者に提供して、環境・安全教育の一助として頂くことにある。
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2024年9月30日
|長見晃の海外トピックス
苦境のインテルのインパクトに、引き続き注目せざるを得ないところである。先週後半からQualcommによるインテル買収の動きが報じられたが、半世紀あまりにわたるほとんどをNo.1サプライヤとしてリードしてきているインテルであり、買収が実現する可能性は非常に低いといった見方があらわされている。インテル傘下の部門あるいは会社の売却も取り沙汰されているが、打診したものの断られた動きなど見えている現時点である。インテルは、米国政府から年内にChips Actで$8.5 billionと最も多額の助成を受け取る予定であるが、これは部門含め同社の売却を行わない前提条件とのこと。計画通りの新製品&新技術で引っ張るインテルに、今また期待である。
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2024年9月24日
|長見晃の海外トピックス
このところ事業運営の難局が相次いで伝えられているインテルが、月曜16日に戦略的再建計画に向けた今後の方針を示している。チップ製造事業の独立子会社分離、ドイツ工場建設2年間停止、および米国におけるプロジェクト継続が骨子となっている。長年不動の半導体サプライヤNo.1の地位がここ数年揺らいでいる経過ということで、国内半導体製造強化を図っている米国の官民のインテル支援の動きが、アマゾンのAI(人工知能)カスタム半導体契約はじめあらわれてきている。現下の四半期半導体ランキングでは、Nvidiaが突出の一方、インテルが韓国勢およびTSMCに抜かれるデータ結果となっており、今後の地位回復に向けた足取り&結果に集まる世界の注目である。
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2024年9月18日
|泉谷渉の視点
「半導体の後工程に対する関心がいやがうえにも高まっている。材料関連においても、この動きは急速であり、住友化学、三菱ケミカル、旭化成などの動きに注目する必要がある。もちろん、後工程材料にめっぽう強いレゾナックについてはきっちりとウォッチした方が良いのだ。」
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2024年9月17日
|長見晃の海外トピックス
この時期恒例、Appleの新製品発表が行われ、iPhone 16のProモデルおよび非Proモデル向けに、2つの新しいアプリケーションプロセッサ、A18 Proアプリケーション・プロセッサ(AP)およびA18 APが発表されている。現下の本格回復待ちのスマホ市場について、大きな起爆剤の期待である。この発表タイミングに合わせて、中国のHuaweiは、広げると10.2インチになる三つ折り大画面のスマホを披露、今後の競合展開に注目である。新興半導体圏の構築を目指しているインドにおいて、『SEMICON India 2024』が初めて開催されている。米国政府がインドへの支援を表明する一方、インドは台湾企業の進出を求めるなど、新たな展開の渦があらわれ始めている。
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2024年9月10日
|服部毅のエンジニア論点
フランスの半導体市場調査会社が発表した2023年世界MEMSサプライヤ売上高ランキングトップ30(参考資料1)によると、トップ企業はドイツのRobert Bosch、2位は米国のBroadcom、3位は日本のTDKだった。1位と2位がともに2023年の売上高を前年比減じているのに対して3位のTDK売上高を増やして前年の7位からいっきに3位に駆け上がった(図1)。
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2024年9月 9日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からの月次世界半導体販売高の発表、この7月について$51.3 billionと$50B台に乗せて、前年同月比18.7%増、前月比2.7%増と増勢を維持している。2022年の年間最高販売高の大幅更新の期待には、AI(人工知能)に加えての他分野の本格的な伸びが依然待たれる見え方と思われる。地域別販売高で今回気がつくこととして、Americas(米州)地域がChinaを上回っている。5年ぶりとあらわされている。米中の間のこの数字の中身&実態について、今後の推移に注目である。現下のAI需要への生産の主要部分を支える台湾であるが、この4日から6日までSEMICON Taiwanが開催され、関連含め動き&概要を追っている。
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2024年9月 3日
|山田周平の中国・台湾レポート
筆者はこのたびご縁があり、「インサイダーズ」の執筆陣に加えていただくことになった。現在は桜美林大学大学院の特任教授として中華圏の産業動向などを研究しているが、2023年3月までは日本経済新聞で記者として活動してきた。半導体には経済紙の担当記者程度の知見しかないが、中国総局長(北京拠点長)、台北支局長などとして合計で9年間、海外駐在した経験がある。当ブログでは、半導体産業の皆さまの参考になる中華圏の情報をお届けしたい。
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2024年9月 2日
|長見晃の海外トピックス
AI需要が独り引っ張って、パソコン、スマホはじめ従来の半導体分野の本格回復待ちという率直な現状のあらわし方が多々見られる半導体市場のなかで、これもAI分野を大きく引っ張るNvidiaの5-7月四半期の業績が発表されている。売上高はが前四半期比15%増、前年同期比122%増の$30 billion、利益が前年同期比174%増の$18.64 billionと、非常に素晴らしい結果であるが、あまりに期待が過剰でこれでも不足ということか、これを受けた同社の株価は一時8%安と荒い値動きという反応である。AIのいろいろ先行きへの懸念など、発表を巡る動き&見方を追っている。そして、これもAIが1つの焦点、高性能プロセッサの祭典、Hot Chips 2024発表関連に注目している。
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2024年8月26日
|長見晃の海外トピックス
パソコン、スマートフォンはじめ従来の半導体市場の本格回復が待たれる中、米国および中国の経済情勢の先行き懸念の見方もあって、勢い独り目立って半導体市場を引っ張っているAI需要に目が向く現下の市況に見えている。AI半導体にうまく乗っかかって好業績をあげている各社が、限られて目立っている。したがって、AI関連の波に効果的に乗るべく、各社の活発な戦略的動きが至るところ相次いでいる。当面引き続く動き&取り組みと思われ、ここらあたりでの更新ということで、AI需要を巡る半導体市場の見方および各社の動きの現時点に以下注目している。欧州はじめAI法規制の動向に目を向けながら、今後の展開に随時の注目を要するところがある。
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