2008年11月27日
|技術分析
英国のIPメーカーであるイマジネーションテクノロジーズ社がインテル社のAtomプロセッサの周辺チップに使われていることが明らかになって以来、攻勢をかけてきている。同社は2D/3Dのグラフィックスコアやマルチスタンダードのビデオデコーダコアなどを出していたが、Embedded Technology 2008ではラインアップを拡充したIPコア製品を発表、開発ツールともども展示した。グローバルな携帯電話向けのテレビ受信回路コアも地デジ対応へと拡大、加えてインターネットラジオまで今回、展示した。
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2008年11月21日
|技術分析
ドイツのインフィニオンテクノロジーズ社は、ハイブリッドカーのパワートレインシステムというクルマの心臓部に専用のモータードライブ/発電機用パワーモジュールを開発中である。これまでの市販部品の組み合わせで作っていたモーター制御インバータとは違い、小型、高効率、かつ高信頼性になる。カーエレクトロニクス市場で世界第2位、欧州で1位、パワーエレクトロニクスで世界第1位のメーカーとしてはハイブリッドカー市場を何としても支配したい。性能や機能だけではなく、信頼性や品質保証、デバイスのトレーサビリティまでパワースキルを生かしていく方針だ。
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2008年11月19日
|市場分析
WSTS(世界半導体市場統計)が2008年から2010年までの見通しを発表した。それによると、2008年の半導体市場は対前年比2.5%増の2619億ドルにとどまる。2007年が3.2%増の2556億円と比較的低成長だったため2年連続伸び悩んでいる。今年の5月には2008年の伸びを4.7%増、2009年の伸びを5.8%増、2010年には8.8%増と見込んでいた。今回の秋の予測は下方修正し、2009年は-2.2%の2561億ドル、2010年に6.5%増と再び成長すると見込んでいる。
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2008年11月19日
|市場分析
日本半導体製造装置市場における9月の受注額、販売実績が日本半導体製造装置協会(SEAJ)から発表された。受注額は3カ月移動平均値で457億円、販売額は710億円で、B/Bレシオ(販売額に対する受注額の割合)は0.75と、前月の0.83から下がった。これは、日本製の製造装置と外国製製造装置の日本国内市場へ納めた実績と受注見通しを示したもの。B/Bレシオは3月に0.69までへこんだものの、4月0.98、5月0.97、6月1.12と市況回復の兆しを見せていたが、7月に0.79と再び落ち込み、低迷状態を示している。
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2008年11月19日
|経営者に聞く
Richard Chang氏、Semiconductor Manufacturing International Corp, President & CEO
中国で初めての先端微細化技術を使ったファウンドリサービスメーカーとしてスタートしたSMIC(Semiconductor Manufacturing International Corp)。昨年までエルピーダのDRAMウェーハを請負生産していたが、今はDRAMからロジックへと製品を転換し収益確保へと急ぐ。この結果、2008年第3四半期の業績では赤字幅を減らすことができた。さらなる成長へ向けどのようにしていくのか、来日した社長兼CEOのRichard Chang氏にその戦略を聞いた。
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2008年11月14日
|産業分析
携帯電話を安く作る方法についてドイツのインフィニオンテクノロジーズ社がマザーボード基板の上に搭載するPCBのモジュール手法を進めていることをエレクトロニカ2008と並行に開催されたWireless Congress 2008で明らかにした。講演したシニアマネージャーのThomas Tan氏によると、ローエンド携帯電話で最もコストがかかる部分はBOMだということで、BOMコストをいかに下げるかに腐心していることを述べた。
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2008年11月14日
|技術分析
ドイツのインフィニオンテクノロジーズ社は、力率改善回路(PFC)を内蔵して効率を90%にまで上げ、蛍光灯の明るさ調整すなわち調光も可能な照明器具向け安定化回路を開発、このほどエレクトロニカ2008でICと開発モジュールも含めて展示した。欧州ではこれまで主流だった白熱灯から地球環境への配慮で蛍光灯へと変わりつつある。ただし、蛍光灯先進国の日本に追いつくのではなく、それよりももっと低消費電力、かつ高機能なICチップを設計した。
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2008年11月13日
|産業分析
ドイツのミュンヘンで開かれているエレクトロニカ2008は、環境問題に半導体産業がどのように関わっていくか、景気後退を迎えている現在、どのような解がありうるか、世界の半導体メーカーのCEOが議論をするCEO Roundtableが開かれた。その席上、半導体産業の未来についてネガティブな考えは全く見られなかった。もちろん、現在は世界金融危機の影響を受け景気後退局面を迎えているものの、短期的にはすぐ回復するためネガティブに考えるCEOはいない。
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2008年11月10日
|経営者に聞く
Nicky C.C. Lu氏、Etron Technology社 CEO兼会長
台湾ではMediaTekやAli、Realtek、Sunplusなどファブレス半導体メーカーが意外と多い。設計ハウスも含めて225社もあるといわれている。DRAMビジネスにおいてもファブレスメーカーがいる。Etron Technology社は、元IBM社ワトソン研究所でDRAMを開発してきたNicky C.C. Lu氏が設立したファブレスのDRAMメーカーである。昨今のDRAMチップの単価下落を受けてDRAMビジネスは厳しくなっている。これからのDRAMビジネスをどう進めていくか、Etron CEO兼会長のLu氏に聞いた。
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2008年11月 5日
|産業分析
多変量解析という学問分野がある。さまざまなデータを整理してそのデータの持つ意味を明らかにするために使う。半導体プロセス工程は700~800工程もあり、各工程の定める規格を満たしていても歩留まりは100%に達しないことがある。規格を厳しく、すなわち狭くすると本来良品なのに規格外の不良品と判定してしまえばロスになる。お金になる製品をみすみす捨ててしまうことになる。歩留まりを100%近く、しかもチップ収量も十分になるようにプロセスを構築するためのカギとなるのが多変量解析ツールだ。
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