Semiconductor Portal

インサイダーズ

» ブログ » インサイダーズ

新たな取り組み:Willowチップ、自前開発、IBMのCPO、IBM/Rapidus

新たな取り組み:Willowチップ、自前開発、IBMのCPO、IBM/Rapidus

半導体の国際学会「国際電子デバイス会議(IEDM 2024)」が開かれた今週、新たないろいろな取り組みに注目させられている。Googleから新型半導体「Willow」の発表、量子コンピューティングの分野で大きなブレークスルーをもたらすとのこと。AppleおよびXiaomi、米中での自前半導体開発の取り組み。IBMの光でデータやりとりする新半導体実装技術、「Co-Packaged Optics:CPO」。そして2-nm半導体に向けた中核技術について、IBMとRapidusの共同開発がIEDM 2024で発表されている。目まぐるしいあらわれ方で概要すら消化しきれないが、今後の半導体業界&市場の一層の伸長&増大の新たな支えとして、それぞれの展開に注目するところである。 [→続きを読む]

10月半導体販売高、さらに月次最高更新;インテルCEO退任を巡る動き

10月半導体販売高、さらに月次最高更新;インテルCEO退任を巡る動き

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この10月について$56.9 billionと、前月に続いて月次最高を更新している。年間販売高も、この10月までの累計が$500 billionに達して、2022年の年間最高を上回るのは確実な勢いである。AI(人工知能)関連需要が大きく引っ張って、その他の分野の回復が鈍い全体的な見え方だけに、先行きの見定めが難しくなっている。米国政府の補助金支給が決定されたばかりのインテルにおいて、CEOのPat Gelsinger氏退任が週のはじめに発表されている。当座引き継ぐ暫定CEOからは従来の取り組みを維持するとされる一方、次のCEO人選に向けた動きがあらわされている。 [→続きを読む]

世界最大最高レベルの先端半導体研究所に成長した秘訣と今後の戦略

世界最大最高レベルの先端半導体研究所に成長した秘訣と今後の戦略

ベルギーimecのVan den hove CEOインタビュー: 今から40年前の1984年、半導体産業とは無縁のベルギーの片田舎、ベルギー・フランダース地方(ベルギー北部のオランダ語圏、日本では「フランダースの犬」のアニメで有名)に大学の共同利用クリーンルーム・研究施設であるInteruniversity Micro Electronics Center(imec)が誕生した。40年後の現在、imecは、世界最大かつ最高レベルの最先端半導体研究所に成長した。同社のLuc Van den hove CEOが、東京で年次研究紹介イベントimec Technology Forumを開催のために来日した機会をとらえて、本稿著者らメディアのインタビューに応じた(図1)。同社の目覚ましい成長の秘訣と今後の戦略を読者諸氏と共有することにしよう。 [→続きを読む]

米国政府、インテルへの助成支給決定、対中国HBM輸出新規制の動き

米国政府、インテルへの助成支給決定、対中国HBM輸出新規制の動き

トランプ政権への移行を来年1月20日に控えて、バイデン政権の半導体関連駆け込みの動きが見られている。バイデン政権肝いりの米国国内の半導体製造強化に向けたCHIPS and Science Actによる助成金の支給の最終決定が各社待たれているが、このほど米国半導体長年の盟主であるインテルに対して行われている。金額も最高であるが、経営状況が現在非常に厳しい同社ということで注目される措置である。もう1つ、さらなる対中国半導体輸出規制が取り沙汰されており、AI応用向けのHigh Bandwidth Memory(HBM)が対象とのこと。規制する範囲など関係者の応酬模様がうかがえており、現下の重要製品だけに落ち着き具合に注目するところである。 [→続きを読む]

人工知能への道:AIリスクを超えて

人工知能への道:AIリスクを超えて

昨今の生成AIブームはAIリスクへの懸念も巻き起こしているが、それらに関する多くの議論を尻目に、北米では、Digital-Transformation(DX)を進める企業や行政組織の業務フローの全体をサポートするAI内蔵プラットフォームの標準システムの開発が進んでいる。 今後、そのプラットフォームの利便性とコストダウン効果が確認されると、市場の力と首長選挙や議会選挙のダイナミズムによって、各組織の再編が始まり、産業界や行政組織に新たな水平分業システムが現れるのではないだろうか? [→続きを読む]

米政権交代に向けた半導体関連の動き;過熱問題の中のNvidia業績発表

米政権交代に向けた半導体関連の動き;過熱問題の中のNvidia業績発表

米国でのバイデン政権から年明けトランプ次期政権への交代を控えて、半導体分野でも様々な動きが見られている。時間がかかって成立したCHIPS法であるが、その助成金の恩恵もこれからということで、現政権のうちに支給に漕ぎ着ける取り組みである。中国では、次期政権の高関税を予想して、米国製半導体の輸入が急増している。ほかいろいろと移行に備える展開に注目である。次に、Nvidiaの次期AI半導体、Blackwellの過熱問題で巨大IT各社への納入遅延が取り沙汰される中、同社の8−10月四半期業績が発表されている。売上高、利益ともに大きく伸びて過去最高ながら、伸びが鈍化して期待を下回ると、AIに対峙する壁同様、諸手を挙げてとはいかない反応である。 [→続きを読む]

「またトラ」に振り回される中台の半導体産業

「またトラ」に振り回される中台の半導体産業

ドナルド・トランプ氏が米大統領に復帰することが決まった。世界全体が「またトラ」に緊張感を高めるなか、半導体業界で最も影響を受けそうなのは米中ハイテク摩擦の最前線に立つ中国と台湾だろう。中台の半導体関係者の間では、すでに2025年1月の第二次トランプ政権発足を見越した動きが出始めている。 [→続きを読む]

米政府の先端半導体対中出荷停止の動き、Trump 2.0への反応が続く中

米政府の先端半導体対中出荷停止の動き、Trump 2.0への反応が続く中

中国のテレコム企業、Huaweiの製品でTSMC製半導体が見つかった件が尾を引く中、米国政府がTSMCに対し、7-nm以降の先端プロセス技術で製造された人工知能(AI)半導体とグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPUs)の中国向け出荷の停止を命じ、月曜11月11日から適用、と報じられている。一方、TSMCのアリゾナ工場に向けては、CHIPS and Science Actに基づく奨励金配分が最終決定という発表が続いている。バイデン政権から年明けにトランプ次期政権を迎えることになった中のこれらの動きである。中国では地元半導体株が急騰するなど、Trump 2.0インパクトによる半導体業界関連の動きが引き続いており、以下取り出している。 [→続きを読む]

世界先進ロジックファウンドリの中で一人勝ちのTSMCの戦略を読み解く

世界先進ロジックファウンドリの中で一人勝ちのTSMCの戦略を読み解く

米Intelと韓Samsungは、先端ロジックデバイスの製造歩留まりが低迷し、大口顧客をほとんどつかめない上に、最先端プロセス開発のための研究投資や設備投資が巨額化し、ファウンドリ事業が赤字に陥っている。一方、TSMCは、先端に位置する5/3nm製品が売上の過半を占め、来年以降の量産開始に向けて2nm試作も順調のようで、過去最高収益を挙げて一人勝ち状態にある。そんなTSMCの戦略を読み解くことにしよう。ただ、その前にライバルの戦略を簡単にレビューしておこう。 [→続きを読む]

<<前のページ 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 次のページ »