7月に最もよく読まれた記事は、SiCパワーのランキング
2024年7月に最もよく読まれた記事は、「2023年、SiCパワーデバイスのトップ5社ランキング」であった。これは市場調査会社TrendForceが発表したSiCパワーデバイスの上位5社を解説したもの。1位のSTMicroelectronicsは変わらないが、2位にonsemiがInfineonに代わり上がってきた。3位に後退したInfineonはマレーシアに8インチのSiCプロセスラインを完成させ、これから巻き返しが始まる。
次によく読まれた記事は、「Nvidiaトップのカルテックでの講演に見るJensen Huangの魅力」である。これは、NvidiaのCEOであるJensen Huang氏がカリフォルニア工科大学(通称Caltech)の卒業式で行ったスピーチからとったもの。何か手に職を持て(Craftになれ)、Intellectual honesty(知的な仕事では正直であれ)を卒業生に訴求している。
3番目によく読まれた記事は、「車載用半導体企業ランキング、23年もInfineonだが、STが猛追」である。車載用半導体は、Infineonがトップで、STMicroelectronicsが猛追しており、TIも力を入れている。
第4位は「TSMCの売り上げ構成にみるデータセンター市場のトレンド」で、TSMCが行った2024年第2四半期(4〜6月)の決算発表を分析したもの。TSMCの売り上げは史上最高額を示しており、次の四半期も224~232億ドルと好調さを見込んでいるものの、なぜか株価は下がった。一般的なテック株が下がっている現状なので、投資家は各社の業績に関係なく半導体株も下げている。
第5位は「Micronの最新決算報告からメモリ市場の回復状況を知る」である。メモリメーカーの中でMicronの決算年度は変則的で、2024年度第3四半期は2024年3〜5月期であるが、他のメーカーよりも最新の数字を早くチェックできる。これによると前期(2023年12月〜2024年2月)にようやく営業損益が黒字になり、第3四半期は黒字幅を広げた。つまりメモリ市場が確実に回復に向かっていることを示している。他のメモリメーカーも4〜6月期は黒字幅が拡大することは間違いないと予想されたが、7月末から8月上旬にかけて発表された決算報告ではメモリメーカーの多くは実際その通りになっている。