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先端実装を巡る動き急:米国での製造回帰、市場関連、各社の取り組み

AI(人工知能)半導体に向けて、最先端微細化とともにAdvanced Packaging(先端実装)を巡る動きが活発に見られている。TSV(シリコン貫通電極)、シリコンインターポーザなどの要素技術から、TSMCのCoWoS、インテルのEMIBなど各社の取り組み、そして標準化が進んでいるチップレットと、前工程と後工程の融合がSiP(System in Package)化に向けて図られている。米国では製造の国内回帰の機運が、先端実装についても高まってきている。AIブームに沸く市場においては、AI半導体の原動力として先端実装への注目である。そして、TSMC、インテル、SK Hynixなど各社の上方展開の取り組みが続いている現時点であり、以下関連する内容&動きを取り出している。

≪AI半導体に不可欠な位置づけ≫

米国国内で完結する半導体の製造を目指す米国政権の動きが本格化するにつれ、最先端微細化を図る前工程だけでなく、先端実装の後工程も米国国内で取り組まなければという動きが見られてきたのがここ3−4年という受け止めである。

米国での半導体実装への取り組みが、以下の通りあらわされている。

◇TSMC plans chip packaging plant in Arizona by 2029―Chipmaker adds packaging in US, potentially skipping finishing process in Taiwan (4月23日付け Taiwan News)
→TSMCは2029年までにアリゾナ州に先進的なチップパッケージング施設を建設・運営し、CoWoSおよび3D-IC製造能力を追加する予定だ。この動きは、サプライチェーンのボトルネックを緩和し、台湾への出荷量を削減するとともに、Amkorなどのパートナー企業と連携して米国での製造を拡大ることを目的としている。

◇US chip packaging capacity to hit 10% by 2032 (4月28日付け Digitimes)
→トランプ政権は、TSMC、インテル、およびサムスンが国内で先端半導体工場を拡張する中、半導体製造を米国に回帰させる取り組みを進めている。また、より強靭で自給自足的な半導体サプライチェーンを構築するため、国内のOSAT(半導体後工程受託製造)能力の強化にも取り組んでいる。

半導体市場関連でも、先端実装の取り上げがいろいろな切り口であらわされてきている。

◇System-in-Package Challenges―Engineering considerations in multi-chiplet designs. (4月23日付け Semiconductor Engineering)
→1)システム企業や先進的なチップメーカーは、レチクルの限界を回避するためにチップレット設計を採用し、演算処理を複数のダイに分散させている。エンジニアは、信頼性が高く拡張性の高いシステムを実現するために、チップレット間のデータフロー、物理的な統合、および電力と性能のトレードオフといった課題に取り組んでいる。
 2)チップメーカーやシステム企業は、チップレット設計によってレチクルの限界を克服し、ワークロードを多様なノードやチームに分散させている。専門家は、成功の鍵はデータフロー、物理的な相互作用、電力と性能のトレードオフ、そしてパッケージの長期的な信頼性の管理にあると警告している。

◇When Semiconductor Materials Misbehave―Material behavior in advanced packaging poses challenges (4月27日付け Semiconductor Engineering)
→1)パッケージの複雑化に伴い、ラボでの性能と実際の製造現場における性能との乖離が拡大している。
 2)半導体パッケージの複雑化に伴い、ラボでの性能と実際の製造現場における性能との乖離が拡大している。製造現場では材料の挙動が予測不能になることが多い。業界専門家によると、この乖離は、ヘテロジニアス集積(HI)の複雑化と、シミュレーションモデルの精度不足が原因となっている。
 3)高度な半導体パッケージングは、異種材料の統合によって複雑な材料相互作用とばらつきが生じるため、実験室での結果と生産現場との間のギャップを拡大させている。シミュレーションだけでは不十分なため、エンジニアはリアルタイム監視と反復検証へと移行せざるを得なくなっている。

◇Semiconductor Packaging Services Market Set to Record US$ 107.5 billion by 2033., Growth by surge - Wafer Packaging, 3D Packaging, AI Chips & OSAT Growth | Top Companies 2026 - Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited, ChipMOS TECHNOLOGIES INC., (4月28日付け Open PR)
→DataM Intelligenceは、2026年半導体パッケージングサービス市場レポートを発表した。このレポートでは、地域別の成長、セグメント化、およびCAGR予測が概説されている。主要企業の収益を追跡し、市場規模を金額と数量で算出し、主要な推進要因、新たな機会、および展望を明らかにしている。

◇[News] TSMC CoWoS Wafer ASP Reportedly Nears 7nm; Advanced Packaging to Become a Key Profit Driver (4月28日付け TrendForce)
→AI需要の高まりにより、高度なパッケージングは重要な競争分野となりつつあり、TSMCのCoWoSは供給不足で、ウェハ1枚あたり$10,000近い価格となっている。高い利益率、急速な生産能力の拡大、そしてロードマップの進展により、パッケージングはAIチップ競争における収益の原動力として台頭しつつある。

◇Foundry Capacity Is Limiting Who Competes At Leading Edge Nodes―But the inability to utilize leading-edge process nodes has created opportunities for small and midsize chip developers in multi-die design, along with some sophisticated architectural design tradeoffs. (4月30日付け Semiconductor Engineering)
→デバイスの小型化は鈍化する一方で、最先端ノードへの需要が急増し、TSMCや大手チップメーカーが支配する生産能力に負担がかかっている。コスト上昇とアクセス制限により、業界はチップレットと高度なパッケージングへと移行し、設計の選択肢、イノベーションの道筋、そして中小企業間の競争のあり方が大きく変化している。

そして、各社の取り組みが覇を競ってそれぞれのアプローチで繰り広げられている。以下現時点のプレゼンから。

◇Google Is Reportedly A Major Intel Foundry Customer, Will Use EMIB Advanced Packaging For Next-Gen TPU―Google to use Intel EMIB for next-gen TPU chip, reports say (4月27日付け Wccftech)
→Googleは、次世代Tensor Processing Unit、TPUv8eにIntelのembedded multi-die interconnect bridge(EMIB:組み込み型マルチダイ相互接続ブリッジ)実装を採用する計画だと報じられており、これはIntelのファウンドリ事業にとって大きな成果となる。この提携は、AI開発によって高まる高度な製造プロセスへの需要を浮き彫りにしている。

◇SK hynix Verifies 12-Die Hybrid Bonded HBM Stack, but Won’t Disclose Yield Figures as Next-Gen HBM4 AI Memory Race Heats Up―SK Hynix advances HBM with 12-die hybrid bonding (4月28日付け Wccftech)
→SKハイニックスは、ハイブリッドボンディングを用いた12ダイ構成の高帯域幅メモリ(HBM)スタックの検証に成功した。ハイブリッドボンディングは、メモリ層間のバンプを不要にすることで、速度と効率を向上させる。同社は歩留まりの改善を報告しているが、具体的な数値は公表していない。SKハイニックスは、ハイブリッドボンディングが量産体制に入るまでは、リフロー成形アンダーフィル技術を引き続き採用する予定だ。

◇TSMC SoIC 3D stacking roadmap outlines path from 6-micron pitches today to 4.5-micron in 2029 - Fujitsu's Monaka CPU to benefit from face-to-face chiplet stacking―TSMC outlines ambitious SoIC 3D stacking plans―Chips are set to grow taller with next-gen SoIC. (4月29日付け Tom's Hardware)
→TSMCは、3D積層技術の開発を進めており、特にface-to-face(面対面)方式とface-to-back(面背面)方式に注力している。面対面方式は、ハイブリッド銅ボンディングを用いてダイを直接接続することで、信号密度を高め、レイテンシを低減できる点が特筆すべき特徴である。この方式は帯域幅とエネルギー効率を最適化するため、次世代AIや高性能コンピューティング(HPC)プロセッサにとって不可欠な技術となる。

◇Intel’s 18A-P Pulls in Apple’s Next M Chips While EMIB Reportedly Wins Google TPUv8e As Customer Confidence Amps Up―Apple, Google to use Intel's next-gen foundry tech (4月29日付け Wccftech)
→*AppleとGoogleはインテルのファウンドリ18A-PおよびEMIB技術を活用すると報じられており、14Aの顧客も続々と参入を検討している。
 *インテルは、18A-P、14A、およびEMIBといった次世代ファウンドリ技術に対する信頼感の高まりを実感している。
  エージェント型AIと推論技術のブームにより、CPU需要が大幅に増加した。これにより、TSMCなどの大手半導体企業は深刻な供給制約に直面し、需要を満たすために大規模な生産拡大を進めている。

◇[News] SK hynix Reportedly Completes 12-High Hybrid Bonding HBM Validation, Raises Yields for Mass Production (4月29日付け TrendForce)
→SKハイニックスは、ハイブリッドボンディングHBMの歩留まり向上と12段積層の検証完了を発表し、量産体制への準備を強化した。同社は、HBM4の普及拡大を見据え、コスト課題に取り組みながら、新たな設備への投資とMR-MUF(mass reflow?molded underfill)技術の進歩を進めている。

◇Athos Scraps Multi-Vendor Roadmap, Plans Chiplet Tape-Out (4月30日付け EE Times)
→*このスタートアップ企業は、マルチベンダー製チップレットから自社開発の高性能チップレットへと方針転換し、安全性、拡張性、そして競争力のある価格設定を約束している。
 *メルセデス・ベンツから正式にスピンオフしてから6か月後、機能安全チップレットのスタートアップ企業であるAthos Siliconは、技術ロードマップを見直し、今後は専用設計の自社開発チップレットに注力していくと、同社の創業者たちが最近のEE Timesのインタビューで語った。

◇Apple A20 Chip Likely To Miss Out On New WMCM Packaging Tech That Allows For Various CPU/GPU Core Combos―Apple chooses TSMC's packaging for A20 chip (4月30日付け Wccftech)
→報道によると、AppleはDRAM不足とコスト面の懸念から、ベースモデルのiPhone 18に搭載するA20チップにはWMCM(Wafer-level Multi-Chip Module)実装を採用せず、代わりにTSMCのIntegrated Fan-Out(IFO:統合ファンアウト)実装を採用する予定だ。しかし、iPhone 18 ProおよびPro Maxに搭載するA20 ProチップにはWMCMを採用する計画だ。

AIブームが引き続くなか、先端実装関連への注目は高まる一途の様相であり、今後ともアップデートしながらの注目である。


激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□4月26日(日)

中東情勢を巡る不透明感に覆われる状況&内容が続いている。

◇米イラン再協議見送り トランプ氏「誰が責任者なのか分からない」 (日経 電子版 06:17)
→トランプ米大統領は25日、イランとの戦闘終結に向けた交渉団の派遣を取りやめたと表明した。SNSへの投稿で「(イラン指導部で)いったい誰が責任者なのか誰も分からない。彼ら自身もだ」と主張した。戦闘終結に向けた交渉は行き詰まりが鮮明になってきた。

□4月28日(火)

6日ぶりの上げが1日見られたが、やはり不透明感の重荷からあとは下げる推移となった今週の米国株式市場である。

◇NYダウ、続落し62ドル安 中東巡る不透明感が重荷 (日経 電子版 05:44)
→27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、終値は前週末比62ドル92セント(0.12%)安の4万9167ドル79セントだった。米国とイランの交渉の不透明感が重荷となる半面、企業決算を評価した買いが相場を支えた。

□4月29日(水)

◇NYダウは続落 OpenAIの収益目標未達観測、半導体関連が全面安 (日経 電子版 05:24)
→28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、終値は前日比25ドル86セント(0.05%)安の4万9141ドル93セントだった。半導体関連株が全般に売られ、相場の重荷となった。
 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が27日、AI開発のオープンAIが利用者数や売上高において社内で設定した目標を達成できていないと報じた。

□4月30日(木)

議長を降りてもFRBに残るとしているパウエル氏である。

◇パウエルFRBの8年間、ダウ平均2倍 戦後議長「通信簿」だと5位 (日経 電子版 05:44)
→米連邦準備理事会(FRB)の「パウエル時代」が幕を下ろしつつある。パンデミックや歴史的な高インフレ、中央銀行の独立性を脅かす政権との対峙など、金融経済史に残る出来事が相次いだ。ダウ工業株30種平均は任期8年あまりで2倍となった。
 FRBが29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大方の想定通り政策金利の据え置きを決めた。ダウ平均は前日比280ドル(0.6%)安の4万8861ドルで終え...

◇トランプ政権、ホルムズ逆封鎖「数カ月継続も」 核先送り案は拒否意向―イラン軍事作戦の戦費、4兆円に (日経 電子版 06:38)
 →米ホワイトハウス当局者は29日、トランプ米大統領が28日に複数のエネルギー企業幹部と会談したと明らかにした。イラン港湾を対象にした海上封鎖を数カ月続ける可能性に触れ、米国の消費者に与える影響を最小化するための措置を議論した。

□5月1日(金)

◇米GDP1〜3月2%増 堅調米経済にイラン情勢が影、4〜6月は減速予想 (日経 電子版 04:13)
→米商務省が30日発表した1〜3月期の実質GDP(国内総生産)は前期比年率で2.0%増えた。AI関連など設備投資が2ケタ伸びた。中東の混迷に伴う物価高が家計の節約志向を強め、企業からは警戒の声が上がる。4〜6月期は減速予想も出ている。
 2026年に入ってもAIデータセンターの建設が堅調だった。1〜3月期の設備投資は10.4%増加し、23年4〜6月期以来の高い伸びを記録した。

◇NYダウ反発790ドル高、キャタピラーが一時10%上げ ナスダック最高値 (日経 電子版 06:18)
→4月30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、終値は前日比790ドル33セント(1.61%)高の4万9652ドル14セントだった。四半期決算を発表した銘柄の一部が上昇し、相場全体を押し上げた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、27日に付けた最高値を更新した。

□5月2日(土)

◇米S&P500小幅高で最高値、中東への警戒和らぐ 円は157円前後 (日経 電子版 05:41)
→1日の米株式市場でS&P500種株価指数は小幅に続伸し、前日比0.3%高の7230.12と最高値を更新した。中東情勢を巡り、投資家のリスク回避姿勢がやや薄れ、買いにつながった。好調な四半期決算を発表した銘柄にも買いが入った。
 ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も続伸し、最高値を更新した。一方、ダウ工業株30種平均は前日比152ドル87セント安の4万9499ドル27セントと反落した。


≪市場実態PickUp≫

【巨大IT関連】

インパクト&規模からして、まさに異次元の競争と受け止めざるを得ないGAFAM、およびOpenAI、Anthropicについて、以下それぞれに目が離せない内容である。

◇OpenAI、Microsoftと独占契約終了 Amazon経由でモデル提供 (4月28日付け 日経 電子版 04:08)
→米オープンAIはAIモデルを米マイクロソフトに独占的に提供する契約を終了する。両社が27日発表した。マイクロソフトからの収益分配を受けない代わりに、他のクラウド大手を通じた事業拡大が可能になる。オープンAIは米アマゾン・ドット・コム、米グーグルなど他のクラウド大手と交渉し、AIモデルを外部に提供する機会を得られる。

◇Microsoft calls for $190 billion in 2026 capital spending on soaring memory prices (4月29日付け CNBC)
→1)*マイクロソフトは売上高、利益、そしてAzureクラウドの成長において市場予想を上回った。
  *同社は、商用生産性サブスクリプション向けの人工知能アドオンであるMicrosoft 365 Copilotの有料ユーザー数が2,000万人を超え、今後もさらなる成長が見込まれると発表した。
  *マイクロソフトの四半期売上高と営業利益率のガイダンスは、ウォール街の予想を下回った。
  *しかし、2026年の設備投資額の予測は、市場コンセンサスを大きく上回った。
 2)マイクロソフトは、売上高が18%増加し、純利益が大幅に増加した、予想を上回る四半期決算を発表した。AzureとAIサービスがクラウドの成長を牽引し、予想を上回る成長を遂げる中、メモリコストの高騰を背景に、設備投資額は$190 billionに達すると予測している。

◇Alphabet ups 2026 capex to as much as $190 billion, expects to ‘significantly increase’ in 2027 (4月30日付け CNBC)
→1)*Alphabetは第1四半期の売上高でウォール街の予想を上回った。
  *Google Cloudの売上高は$20 billionを超え、前年同期比63%増となった。
  *同社はまた、通期の設備投資額の見通しを最大$190 billionに上方修正した。
 2)Alphabetは好調な第1四半期決算を発表し、クラウド事業が20%急増、AI需要が成長を牽引したことで売上高は予想を上回った。純利益は81%増となった。同社はコンピューティング能力の制約に対応するため、AIインフラの拡張に向けた設備投資見通しを引き上げ、株価上昇と投資家の楽観的な見方を促した。

◇AI投資で異次元競争 テック大手4社116兆円、メタは売上高の6割―ビジネスTODAY (4月30日付け 日経 電子版 11:51)
→米テック大手のAI投資が異次元な規模に拡大している。メタやグーグルが2026年のデータセンターなどの設備投資を上方修正し、大手4社では$725 billion(約116兆円)と前年から76%増やす。投資家からは収益性を疑う声もある。

◇Microsoft、半年でAI「劣勢」に 業務ソフトにアンソロピック浸食 (4月30日付け 日経 電子版 05:57)
→米マイクロソフトが直近半年でAI競争の勝ち組から一転、劣勢に立たされている。株価はピークの2割安と米巨大テックで下落が際立つ。主力の業務ソフトにAI新興勢が革新を持ち込むなか、進化を見せられていない。

◇アマゾン、クラウド首位固め オープンAIモデル提供 アンソロピックと両輪 (4月30日付け 日経)
→米アマゾン・ドット・コムは28日、米オープンAIのAIモデルを自社のクラウド経由で提供すると正式発表した。提供済みの米アンソロピックのモデルと併せ、クラウド業界首位の座を固める。

◇Google cloud growth tops Microsoft and Amazon as all three beat estimates on AI demand (4月30日付け CNBC)
→1)*アマゾン、グーグルおよびマイクロソフトは、いずれも水曜29日に発表した第1四半期のクラウド事業の成長率が予想を上回った。
  *中でもグーグルは63%増と際立った伸びを示したが、3社の中では依然として最小規模にとどまっている。
  *シナジー・リサーチによると、いわゆるネオクラウドが5%のシェアを占めるなど、市場競争は激化している。
 2)グーグル、アマゾンAWS、およびマイクロソフトAzureは、AI主導のクラウド需要の急増を受け、いずれも業績予想を上回った。グーグルは過去最高の63%増を記録し、AWSは28%増そしてAzureは40%増となった。巨額のAI投資が$600B規模の設備投資と、ネオクラウドの競争激化を牽引している。

◇Apple、好調iPhoneに忍び寄るメモリー高騰 高成長の持続力試す―ビジネスTODAY (5月1日付け 日経 電子版 11:12)
→アップルが30日発表した2026年1〜3月期の売上高が前年同期比で17%増え、増収率は21年7〜9月期以来、18四半期ぶりの大きさとなった。スマートフォン「iPhone」が好調だった。今後は高騰するメモリー価格が利益を圧迫する可能性がある。
 純利益は19%増の$29.578 billion(約4兆6000億円)、売上高は$111.184 billionだった。


【インテル関連】

売上高が増加してようやく成長軌道に乗り始めた兆候の第一四半期業績、株価は年初来110%上昇し、金曜24日には25年ぶりに史上最高値を更新と、市場の好反応を受けているインテル。市場の見方&対応、新製品含め、以下の通りである。

◇Intel’s stock soars 20% as results top estimates, with chipmaker showing signs of growth (4月23日付け CNBC)
→1)*インテルは、ウォール街の予想を上回る第1四半期決算を発表した。売上高は7%以上増加し、この半導体メーカーがようやく成長軌道に乗り始めた兆候を示している。
  *同社株は、昨年トランプ政権による巨額投資を受けて、このところウォール街で人気銘柄となっている。
 2)インテルは好調な第1四半期決算と売上高で市場予想を大きく上回り、株価は20%上昇した。データセンターの成長とCPU需要の高まりは、AI主導の業績回復を示唆しているものの、損失は拡大し、製造と顧客への普及における課題は依然として残っている。

◇Intel’s stock has best day since 1987, soaring 24% as chipmaker shows signs of a turnaround (4月24日付け CNBC)
→1)*インテルはウォール街の予想を上回り、AIブームによるCPU需要の高まりを受け、成長軌道への回帰を示唆した。
  *同社株は、米国政府とNVIDIAからの投資に支えられ、2025年には84%上昇すると予測されていたが、今年に入って2倍以上に上昇している。
  *インテルは、他社向けチップ製造において、依然として有力なプレーヤーであることを証明する必要がある。
 2)インテル株は24%急騰し、1987年以来最高の上昇率を記録した。AI需要の高まりと好調な業績が投資家の信頼感を高めた。リップ・ブ・タンCEOの下、売上高は7.2%増加し、データセンター事業は22%の成長を遂げ、競争力の回復を示した。

◇Intel reportedly says it boosted yields by selling what would normally be 'scrap' or 'low-expectation' CPUs - customers more willing to accept lesser chips due to overwhelming CPU demand―Reports: Intel selling lower-tier chips amid CPU demand―Companies are buying everything ? even somewhat defective chips. (4月26日付け Tom's Hardware)
→報道によると、インテルは、通常は不良品または低評価のCPUsとみなされるチップを販売することで利益率を向上させたと報告している。同社は、AIインフラ構築に伴う圧倒的なCPU需要を受け、これらのチップを低価格帯製品として再分類した。第1四半期のインテルの売上高は$13.6 billionに達し、予想を上回った。

◇What Intel's comeback says about the AI transition (4月27日付け Axios)
→1)テクノロジー業界における劇的な復活は稀だが、インテルはまさに歴史的な転換期を迎えている。同社の株価は年初来110%上昇し、金曜24日には25年ぶりに史上最高値を更新した。
  なぜこれが重要なのか:AIへの移行はテクノロジー業界に明確な勝者と敗者を生み出しており、現在、ハードウェア企業が躍進する一方で、ソフトウェアおよびサービス企業は苦境に立たされている。
 2)インテルは株価が110%急騰し、25年ぶりの高値を記録するなど、劇的な転換を遂げている。AIブームはハードウェア企業に恩恵をもたらす一方で、ソフトウェア企業に圧力をかけ、新たなコンピューティング時代においてCPUが再び中心的な役割を担うようになるという、創造的破壊の兆候を示している。

◇[News] Intel Foundry Gains Momentum: Apple Reportedly Eyes 18A-P as Google Explores Advanced Packaging (4月29日付け TrendForce)
→インテルのCEO、リップ・ブ・タン氏は、AIの規模拡大に伴い、CPUとGPUの比率が1:8から1:1へと移行しており、サーバーCPUの需要が回復し、インテル・ファウンドリーへの関心が高まっていると述べている。グーグルとアップルは18Aを検討しており、歩留まりは改善傾向にあり、テスラは14Aを採用する契約を締結した。

◇Intel’s Arc G3 Extreme Handheld Chip Crushes Ryzen Z2 Extreme by 25% In Benchmark Leak, Rocks The Powerful B390 iGPU―Intel's Arc G3 Extreme SoC outperforms AMD's Ryzen Z2 (4月30日付け Wccftech)
→Intelの次期SoC「Arc G3 Extreme」は、14コアと強力なArc B390 iGPUを搭載し、multi-threaded benchmarksでAdvanced Micro Devices(AMD)のRyzen Z2 Extremeを25%、シングルスレッドテストで8%上回る性能を発揮した。低消費電力プラットフォーム向けに最適化されたArc G3 Extremeは、性能向上を実現しており、携帯ゲーム機市場においてAMDにとって脅威となるだろう。

◇Intel’s stock more than doubles in April for best month in chipmaker’s 55 years on Nasdaq (4月30日付け CNBC)
→1)*インテルの株価は4月に114%急騰し、同社の時価総額は$470 billionを突破した。
  *これは、インテルがナスダック市場に上場して55年の歴史の中で、過去最高の月間上昇率となった。これまでの最高記録は1973年7月の70%上昇だった。
  *株価は4月24日に2000年以来となる史上最高値を更新し、その後も上昇を続けた。
 2)インテルの株価は4月に114%急騰した。AI関連のCPU需要の高まり、有望な18Aチップ、そしてファウンドリ事業への意欲を背景に、業績回復への勢いが加速している。過去の損失や事業運営上の課題にもかかわらず、政府支援や新規顧客の獲得が楽観的な見方を後押ししている。


【TSMC関連】

AIおよびHPC関連の売上高がスマートフォン関連を上回ったと以下に示されているが、最先端微細化および先端実装の生産対応の強化が図られる以下の内容である。Arm株売却など他の関連含め、以下示している。

◇[News] TSMC Latest Roadmap: A12, A13 for 2029 Without High-NA EUV; A16 Volume Production Delayed to 2027 (4月23日付け TrendForce)
→TSMCは2029年までのロードマップの詳細を発表し、A12およびA13ノードを発表するとともに、N2をN2Uで拡張し、A16のリリースを2027年に延期した。同社は、AI、HPCおよびモバイル分野での成果向上を目指しつつ、高NA EUVは避け、コスト効率、性能、および設計互換性を重視している。

◇TSMC Tech Symposium 2026, By The Numbers―Foundry rolls out aggressive new roadmap, focusing on area, power, and latency. (4月27日付け Semiconductor Engineering)
→TSMCは、AI主導のロードマップを推進するA13、A12およびN2Uプロセス技術を発表した。最新の決算報告では、N2プロセスの採用拡大、CoWoSおよびSoW-Xパッケージングの拡大、およびCOUPE光学技術の強化を強調するとともに、AIおよびHPC関連の売上高がスマートフォン関連を上回ったことを明らかにした。

◇[News] TSMC 3nm Monthly Capacity May Hit 180K Wafers by 2026, Up Over 40% YoY on AI Demand (4月27日付け TrendForce)
→TSMCは先端ノードの拡張を加速させており、3nmプロセスの生産能力目標を2026年末までに月間18万枚に引き上げる。これは当初計画比20%増、前年比40%以上の増加となる。AI需要の急増に伴い、新たな製造工場が建設され、2nmプロセスの生産能力も月間10万枚に向けて急速に拡大している。

◇Synopsys and TSMC deepen collaboration on advanced AI semiconductor design―Synopsys, TSMC team on next-gen AI semiconductor design (4月28日付け New Electronics)
→1)シノプシスは、TSMCとのパートナーシップを強化し、TSMCの最先端プロセスおよびパッケージング技術を活用した次世代AIおよび高性能コンピューティングシステムの開発を支援する。
 2)シノプシスは、TSMCの3ナノメートルおよび2ナノメートルプロセスファミリーを含む、TSMCの先進的なプロセスおよびパッケージング技術を用いて、次世代AIおよびHPCシステムを開発するため、TSMCとのパートナーシップを拡大した。この協業により、電子設計自動化(EDA)フローが強化され、3Dマルチダイ設計がサポートされるとともに、設計精度と効率性を向上させるためのマルチフィジックス解析が拡張される。

◇TSMC exits Arm investment with US$231 million sale ―TSMC completes divestment from Arm with $231M sale (4月29日付け DigiTimes)
→1)TSMCは、Arm Holdingsの株式約111万株を1株あたり$207.65で売却し、総額$231 millionを調達したことを、2026年4月29日に発表した。この取引により、約$174 millionの内部留保が計上された。
  TSMCは、今回の売却は金融投資ポートフォリオの戦略的な調整を反映したものであり、同社はArmの株式を一切保有していないと述べた。
 2)TSMCは、保有していたArm Holdings株約111万株を1株あたり207.65ドルで売却し、$231 millionを調達した。同社が2026年4月29日に提出した書類によると、この売却により約$174 millionの内部留保が生じたという。

◇TSMC valuation still fair despite stock surge: analyst (4月29日付け Taipei Times)
→TSMCの株価は過去最高値を更新した。アナリストらは、AI主導の需要と堅調な収益見通しに支えられ、株価評価は過去の水準にとどまっていると指摘している。また、上場投資信託(ETF)は新たな規制の下で需要を押し上げる可能性があるものの、アナリストらは3,000台湾ドル付近での過熱リスクを警告している。

◇TSMC expects 70% 2nm growth (4月29日付け Taipei Times)
→TSMCは、台湾の5つの工場が生産を拡大し、3nmプロセスよりも初期生産量が45%増加するのに伴い、2ナノメートルチップの生産能力が2028年まで年平均成長率70%で成長すると予測している。また、アリゾナ州と日本で高度なパッケージングと海外製造も拡大している。

◇台湾、「シリコンの盾」に資金流入しやすく TSMCへの投資上限上げ (5月1日付け 日経 電子版 09:00)
→台湾の金融当局は域内の投資信託などに対する単一銘柄への投資上限を引き上げた。対象は半導体大手のTSMCだ。運用会社の競争力を高める規制緩和策で域内の長期資金が「シリコンの盾」と呼ばれる半導体産業に流入しやすくなる。
 台湾の金融当局である金融監督管理委員会(FSC)は4月24日から、域内の株式投資信託やアクティブ型のETFに対する個別株への投資上限を緩和した。


【Samsung関連】

AIブームのHBM需要で過去最高の営業利益となったSamsungの第一四半期業績である。メモリの不足と異常な価格高騰について、今後の生産対応の舵取りに注目である。

◇Samsung reportedly breaks 10nm barrier with first single-digit nanometer DRAM working die―Samsung pioneers single-digit nanometer DRAM, reports say (4月27日付け DigiTimes)
→サムスン電子は、世界で初めて1桁ナノメートル級の10a DRAM動作ダイを開発した企業になったと報じられており、試作品を用いてプロセス条件を微調整し、歩留まりを急速に向上させている。

◇サムスン、中国で家電撤退 現地勢台頭、米市場にシフト (4月28日付け 日経)
→家電大手の韓国サムスン電子が2026年内に中国での家電・テレビ販売から撤退する。関係者への取材で分かった。同事業は中国メーカーの台頭で収益が低迷している。好調な米国向けに注力する。
 4月末にも中国国内での家電やテレビの販売中止を最終決定し、現地の従業員や取引先への説明を始める。中国国内の在庫を順次処分し、26年中に販売を完全に終える。

◇Samsung Q1 chip profit hits $36bn on sales of $94bn―Samsung's Q1 chip profit hits $36B amid HBM demand―Samsung saw Q1 semiconductor profits jumped 49 times y-o-y to $36bn on revenue of $94bn. (4月30日付け Electronics Weekly (UK))
→サムスン電子は、HBMの需要とデータセンターの拡大に牽引され、第1四半期の半導体事業の利益が前年同期比49倍増の$36 billion、売上高は$94 billionとなったと発表した。同社は、NVIDIAのVera Rubinプラットフォーム向けHBM4とSOCAMM2の量産を開始し、PCIe Gen6対応のソリッドステートドライブ(SSDs)を開発した。

◇サムスン半導体部門の営業利益49倍、26年1〜3月 需給逼迫で価格高騰 (4月30日付け 日経 電子版 09:40)
→韓国サムスン電子が30日発表した2026年1〜3月期決算で、半導体部門の営業利益が前年同期比48.8倍の53兆7000億ウォン(約5兆7000億円)と四半期ベースで過去最高になった。主力のメモリー半導体でAI向け需要が伸び価格が上昇した。
 半導体部門の売上高は3.3倍の81兆7000億ウォンで、このうちメモリー半導体の売上高は3.9倍の74兆8000億ウォンだった...

◇Samsung Officially Discontinues LPDDR4 Memory, But Still Sees ~50x Profit Jump & Expects Memory Shortages To Get Worse In 2027 (4月30日付け Wccftech)
→*サムスンは、エージェントAIに必要な新技術に注力するため旧型メモリの生産を中止したが、2027年には供給不足がさらに深刻化すると予想している。
 *サムスンは旧型LPDDR4メモリの生産を正式に終了し、2027年を通して「さらに深刻な」供給不足が発生する可能性を示唆した。


【中国半導体関連】

米国政府のHua Hongに対する先端半導体製造装置の出荷停止措置、および中国のGPU設計メーカー2社の第一四半期業績について、以下の通りである。

◇[News] U.S. Reportedly Moves to Block Chip Tool Shipments to China No.2 Foundry Hua Hong as It Seeks 7nm After SMIC (4月29日付け TrendForce)
→米国は、高度な半導体製造活動が疑われる華虹の半導体工場への半導体製造装置の出荷を停止した。商務省による新たな規制措置は、サプライヤーに数十億ドルの損失をもたらし、中国の7nmプロセス技術開発を遅らせ、ファーウェイのAIチップ生産の多角化計画を阻害する可能性がある。

◇Chinese GPU maker Cambricon's Q1 revenue hits $423 million as country's homegrown AI chip market accelerates - Chinese chipmakers continue to leech market share from Nvidia―Cambricon, MetaX report strong Q1 as Chinese chipmakers gain share―MetaX also posted strong growth, but remains unprofitable four months after its IPO. (4月30日付け Tom's Hardware)
→South China Morning Postが報じたところによると、中国で最も著名な国内GPU設計企業2社が2026年第1四半期の業績を発表し、Cambricon Technologiesは$423 millionの売上高を、MetaX Integrated Circuitsは前年同期比75%増を計上した。これらの業績は、中国の半導体メーカーがNvidiaから市場シェアを奪い続けている中で発表されたもので、Nvidiaは中国における支配的な地位を制裁前のピーク時の95%から60%未満にまで低下させている。

◇US halts orders to Chinese chip firm Hua Hong (4月30日付け Taipei Times)
→米国商務省は、半導体製造装置メーカーに対し、中国のHua Hong Semiconductor(華虹半導体)とHuali Microelectronics(華力微電子)への出荷を停止するよう命じた。対象は先端半導体製造装置である。この措置は、中国の最先端半導体およびAIチップ開発における進展を抑制することを目的としている。

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