2019年3月11日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高の発表が行われ、2019年のスタートの1月が$35.5 billionで、前月比7.2%減、前年同月比5.7%減となっている。前月比は昨年11月から3ヶ月連続のマイナス、前年同月比の方は2016年7月以来30ヶ月ぶりのマイナスである。この"スーパーサイクル"とまで呼ばれた熱い活況の期間の月次ピークは2018年10月の$41.8 billionであり、それから減少に転じて特に12月、1月と幅が拡大している。今年後半からの盛り返しを期待する見方もあるが、米中貿易戦争で市場の減速基調が強まる中、刻々先行きに注視を要する現時点である。
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2019年3月 5日
|服部毅のエンジニア論点
本年1月の本欄でISSM2018のメインテーマである半導体製造革新に関する講演を紹介した(参考資料1)。これとは別に、主催者は実情を掴みにくい中国の新興半導体製造勢力の状況を日本人参加者に知ってもらおうと、実は、中国の大物半導体経営者2名に基調講演をお願いしていた。
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2019年3月 4日
|長見晃の海外トピックス
恒例のMobile World Congress(MWC)(2019年2月25日〜2月28日:Barcelona)が開催され、次世代の通信規格「5G」を巡る熱い競い合いが見られる予想通りの展開である。昨年は平昌五輪でも話題になった「5G」であるが、今回は直前にSamsungが折り畳みそして「5G」コンパチのスマートフォンを打ち上げて先鞭をつけており、各社の発表があい続く見え方となっている。大画面で高精細な動画が楽しめる「5G」の普及でスマートフォン市場の減速感を打ち破るべく、各社間の戦略的連携、そして韓国のビジネス先手と、5Gを軸とした様々な動き、取り組みが世界的に繰り広げられる様相である。
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2019年2月25日
|長見晃の海外トピックス
かつての"デバイスのオリンピック"からますます佇まいを変えて、人工知能(AI)、5G、自動運転など新分野への傾斜が強まっているInternational Solid-State Circuits Conference(ISSCC) 2019(2月17-21日:サンフランシスコ)にて、最先端の技術への取り組みが多様な切り口でアップデートされている。その最中に、Samsungが折り畳みの、そして世界初、次世代5G技術コンパチのスマートフォンを打ち上げて、Mobile World Congress(MWC)(2019年2月25-28日:バルセロナ)を間近に各社の新製品打ち上げが相次ぐこのタイミングに熱気の拍車がかかっている。
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2019年2月18日
|長見晃の海外トピックス
制裁関税がさらに踏み上がるかどうか、3月1日の期限が間近に迫る中、米中間の詰めの閣僚協議が今週北京で行われ、続いて来週ワシントンでも予定されている。中国側は6年にわたって米国製半導体の輸入を$200 billion高める提示を1つとして行っている。当然ながら中国における春節消費、各国との輸出入など、減速の影が落ちるデータが相次いでいる。米中摩擦もさすがに打開を探る気運が見え始めてはいるが、一方で、最先端微細化、人工知能(AI)、自動運転など新分野・新技術の開拓&展開に絶え間なく向かっていくいろいろな切り口の取り組みがあらわれてきて、注目させられている。
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2019年2月15日
|服部毅のエンジニア論点
去る2月13日に東京で開催されたセミコンダクタポータル主催「半導体市場、2019年を津田編集長と議論しよう」に出席した。今後の半導体産業の先行きがますます読めなくなってきており、米中貿易戦争や中国経済減速の半導体産業への影響(参考資料1)や、最近の半導体売上高急落(マイナス成長)で、ますます怪しくなってきたスーパーサイクル論の真偽はじめ様々なテーマについて、いつになく熱心に議論された。
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2019年2月12日
|長見晃の海外トピックス
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高の発表が行われ、2018年12月とともに注目の2018年の年間データがあらわされている。その2018年は、13.7%増の$468.8 Billionとまたも最高を更新するとともに、出荷数量総計が初めて1 trillion個を上回る大きな区切りを示している。12月については$38.2 billionと、前年同月比0.6%増とぎりぎりプラス、前月比では7.0%減と減少の幅が増す内容である。2019年は伸びの鈍化を見る向きがすでに大勢であり、いろいろの要因が絡む在庫調整の一段落を経て勢いを取り戻す展開がいつになるかの読みにかかってくる。
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2019年2月 5日
|泉谷渉の視点
「確かに直近のメモリ市場は非常に悪い。世間ではスーパーサイクルはなくなったとの見方もある。しかし私は決してそう思っていない。データセンター投資が止まることはないからだ。さらにフラッシュメモリの価格がハードディスクに比べて20%くらい安くなれば、サーバ向けフラッシュメモリの売り上げは倍増するのである!!」。
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2019年2月 4日
|長見晃の海外トピックス
米中摩擦が引き続く中、市場に波乱を引き起こす要因が頭をもたげてきている。米国・司法省が中国のテレコム最大手、華為技術(ファーウェイ)とカナダで逮捕された同社副会長兼CFOを起訴したと発表、米中閣僚級協議が行われる中、両国関係の悪化が懸念されている。さらに、アップル、Samsung、Nvidiaなど主要プレイヤーの四半期業績発表が行われ、数年ぶりの大きな落ち込みがいずれも見られる内容となっている。このような局面を受けて、中国の景気対策そして台湾・Foxconn Technology Group(鴻海科技集団)の米中進出計画見直しと、方々で警戒の色合いが強まっていく情勢である。
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2019年1月28日
|長見晃の海外トピックス
中国の2018年の国内総生産(GDP)が6.6%増と28年ぶりの低水準、2018年10〜12月四半期では6.4%に低下、そして中国でのハイテク製品の生産が急減、さらには中国の半導体業界の売上げの伸びが鈍化傾向、と中国経済の減速が一層鮮明になっている。そんな中、最先端の微細化、新型メモリはじめ新技術およびIoT、5Gはじめ新分野に向けた主要プレーヤーの活発な取り組みが打ち上げられている一方、新たな応用でのpower-関連の問題、5Gと自動運転の連帯の問題などが提起されている。先行き鈍化懸念を払拭あるいは埋めるべく、戦略のリニューアル&検討が繰り広げられていく。
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