2024年12月30日
2024年も残りわずか、半導体関連の動きを振り返ってみる。AI(人工知能)関連需要が大きく引っ張っていく一方、引き続く米中摩擦はじめ地政学インパクトの渦中に置かれた2024年の半導体市場の様相である。世界半導体販売高で見ると、出だし低迷気味であったが、特に半ば以降増勢に転じて、月次最高を更新、年間販売高がこれまで最高の2022年を上回るのは確実な情勢である。半導体業界の景観も、AIをリードするNvidiaはじめ、TSMCおよびSK Hynixなどの好調さの一方、長年の業界の盟主、インテルの厳しい状況と大きな変容が見られている。新しい半導体市場圏としてインドおよび東南アジアの国々の取り組みが始まって、今後の進展に注目するところである。
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2024年12月26日
|市場分析
世界のファウンドリ市場で、TSMCの寡占化はますます進みそうだ。2025年にはその市場シェアは、24年の64%から67%に増え、70%も間近になってきた、と市場調査会社のTrendForceは見ている。台湾全体のシェアは25年には73%にも達すると予測する。ファウンドリビジネス全体の売上額は25年には20.3%成長の1638.55億米ドルになりそうだという。セミコンジャパンに合わせて東京有明で開催されたセミナーで明らかにした(図1)。
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2024年12月25日
|技術分析(製造・検査装置)
アドバンテストは、ダイシングフィルム上でパワー半導体をテストできるシステムを開発した。数百V、数十Aという高電圧・大電流を扱うパワー半導体では、安全性をしっかり確保することが何よりも最優先。このため、テスター装置の経験豊かなイタリアCREA(Collaudi Elettronici Automatizzati S.r.l.)社を2022年8月に買収、SiCやGaNなどのワイドギャップ・パワー半導体のテスターに進出した。
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2024年12月25日
|服部毅のエンジニア論点
米国政府は12月に入り、半導体商業製造施設向けCHIPSインセンティプログラムに基づく直接資金(いわゆるCHIPS補助金)を韓Samsung、韓SK hynix, 米Micron Technology, 米Texas Instrumentsなど、いままで未支給だった大手半導体メーカーに支給することを相次ぎ最終決定した(参考資料1)。
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2024年12月24日
|産業分析
セミコン・ジャパン2024期間中に、ファブレス半導体産業の先輩でもある台湾からの使節団によるセミナーがあった。「2024 AI & Semiconductor Forum」(参考資料1)と題したセミナーで、台湾国家科学及技術委員会(NTSC)が主催した。この委員会の蘇振綱(Chen-Kang Su)常務副主任委員(副大臣相当)が来日、その狙いを聞いた。
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2024年12月23日
|長見晃の海外トピックス
本年、2024年もあと1週間あまり、追い込み&締めのこのタイミングで、半導体業界における注目の仕掛かり懸案の動き&状況である。Biden政権による米国国内の半導体製造強化に向けたCHIPS and Science Actの助成金支給であるが、予備契約から正式本契約を得る各社の動きが相次いでいる。Trump次期政権を年明けに控えたまさに駆け込みの動きに映る。Armの知的財産の使用と、Qualcommによる半導体スタートアップ、Nuvia買収に関する契約を巡るArm vs. Qualcommの訴訟の裁判が行われ、特にArmのエコシステムへの影響がどうなるか、注目されている。苦境のインテルの今後についての動き&見方とともに、以下取り出している。
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2024年12月23日
|週間ニュース分析
JEITA(電子情報技術産業協会)が12月19日に発表した世界の電子機器とソフトウエアやソリューションを合わせた電子情報産業の市場は、2025年に前年比8%増の3兆9909億ドルになる。TSMCの熊本工場が稼働し始めているが、九州に続々半導体プロセスに使う装置や材料の企業が続々集まっている。ラピダスにEUV装置が入り始め、関連企業もEUVに備えている。キオクシアは18日、東京証券取引所の東証プライム市場に上場した。
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2024年12月20日
|産業分析
イギリスの西側にある島国のアイルランド。ラグビーやサッカーが盛んな国であるが、ここに大手半導体メーカーの工場がある。Intel Corp.とAnalog Devices Inc.の工場だ。特にIntelの工場には米国外の工場として最新工場であり、ADIの工場は1976年に設立され現在も稼働している。アイルランド政府産業開発庁(IDA Ireland)は企業誘致を活発に展開している。その企業技術部門のシニアVP(バイスプレジデント)であるAnne-Marie Tierney Le-Roux(アンマリー・ティアニー・レルー)氏(図1)がセミコン・ジャパン2024に来日、話を聞いた。
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2024年12月20日
|市場分析
世界の半導体市場は2025年に少なくとも15%以上成長する、と市場調査会社のIDCが予測を発表した。これによると2024年は19.7%と見積もっているが、25年はAIおよびデータセンターの成長に支えられて伸びると予想する。これは他の市場調査会社と同様で、AIが成長すると共にGPUなどのロジックプロセッサやHBMメモリが成長すると見る。
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2024年12月20日
|SPIフリーウェビナー
【概要】
2024年、Nvidiaが半導体企業初の時価総額1位となりました。GAFAMを抜いて世界一の企業に躍り出たのです。TSMCも時価総額1兆ドルで10位にランクインしています。
半導体が成長産業であることを理解し、世界各国が半導体に力を入れるようになりました。
半導体の地図が変わりつつある2024年を総括します。
【日時】
2024年12月18日(水)10:00〜11:00
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