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Nvidiaの最新四半期売上額、前年同期比56%成長の6.87兆円

先週の目玉は、やはりNvidiaの2026年度第2四半期(2025年5〜7月期)における決算報告だろう。前四半期での発表時に同社が予想していた450億ドルを超えて467.43億ドル(6.87兆円)となった。前年同期比(YoY)では56%増、前四半期比(QoQ)でも6%増であった。本業の稼ぎを示す営業利益率は60.8%と驚異的な数字だ。

Nvidia本社

図1 Nvidiaの本社 三角形を組み合わせて絵を描くグラフィック計算手法で屋根を形成 出典:Nvidia


Nvidiaの決算発表において、前四半期発表での今期の予想はここの所、常に上方修正するような上振れだった。にもかかわらずアナリストたちの予想よりも低い、ということで発表翌日の株価は常に下がっていた。アナリストたちは常に過剰な予想値を上げてきていたが、この予想は当てにならないということだろう。

Nvidiaのビジネスは、中国向けには厳しい状況に置かれている。米中間は単なる貿易戦争だけではなく国の安全保障という点でも対立しているため、民間ビジネスはますます難しくなりつつある。この第2四半期での発表では、中国向けのGPU「H20」製品を販売しなかったものの、その他の地域にはこれまでの在庫の中から1.8億ドル分を販売した。

売上額の内訳は、データセンター向けがYoYで56%増の411億ドル、ゲームおよびAI PC向けがYoY49%増の43億ドル、プロの可視化技術向けがYoY32%増の6.01億ドル、自動車とロボット向けがYoY69%増の5.86億ドルとなっている。特にデータセンター向けが全売上額の87.9%を占めている。ゲーム機向けが9.2%に低下している。2〜3年前までゲーム用が最大売上を占めていたが、急速にAIデータセンター向けに増えており、データセンターは一大市場を形成しつつある。

特にデータセンター向けのGPUであるBlackwellは前四半期比でさえ17%増という驚異的な伸びで成長し続けている。Nvidia CEOのジェンスン・フアン氏は次のように語っている。「Blackwellは世界中が待っているAIプラットフォーム。(上位機種の)Blackwell Ultraはフルスピードで生産立ち上げ中だ。(GPU同士をつなぐ)NVLinkのラックコンピュータも生産開始したところであり、(しっかりした理由に基づく)Reasoning AIモデルに必要な桁違いの学習・推論性能が得られる」。

Blackwellを使った企業向けサーバーは、DisneyやFoxconn、日立製作所、現代自動車、Lilly、SAP、TSMCが最初の利用企業だという。その他、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国などの欧州にもBlackwellを出荷している。Open AIのgpt-ossモデルの立ち上げにも支援しており、Blackwell GB200 NV72ラックシステムで150万トークン/秒の性能でgpt-oss 1200億パラメータのモデルを処理する。

その他、プロ向けの可視化技術部門は、メタバースを表現するOmniverseソフトウエアライブラリや開発ツールなどがCADやCAE(シミュレーション)のベンダーとの協力関係を築いている。自動車とロボット部門は金額こそまだ小さいが、NVIDIA DRIVE AVソフトウエアや自動運転向けのGPUも少しずつ売り上げが増えている。

次の第3四半期(8〜10月)の売上額は、540億ドル±2%と見込んでいる。ここでも中国向けのH20の出荷は見込んでいない。

(2025/09/01)
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