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23年1Qの世界ファブレストップテン、Qualcommの首位揺るがず

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2023年第1四半期における世界ファブレス半導体のトップ10社ランキングが発表された。1位は前回同様、Qualcommで、Broadcomが続き、3位Nvidia、4位AMD、5位MediaTekという順になった。これは決算ベースの数字をTrendForceが集めたもの。Cirrus Logicがトップテンから消え、9位、10位にWill SemiとMPSが入った。

1Q23 Revenue Ranking of Global Top10 IC Design Houses (Unit: USD million) / TrendForce

表1 ファブレス半導体上位10社 出典:TrendForce


Will Semiconductorは中国上海を本社とするファブレス企業で、傘下に車載イメージセンサに強いOmnivisionを持つ。MPS(Monolithic Power Systems)は、PMICに強いパワーICのファブレス企業。

上位10社合計の前四半期比(QoQ)の成長率は0.1%増とマイナス成長ではなかった(参考資料1)。軒並みマイナス成長だったIDMやファウンドリ(参考資料23)とは異なる。ファブレス10社の合計売上額は338.6億ドルに達した。

1位のQualcommの売上額は、QoQで6.1%増の79.4億ドルだった。この号席をけん引したのは、最新5Gスマートフォン向けプロセッサであるSnapdragon 8 Gen2の出荷だという。

2位のBroadcomは、 QoQで2.7%減の69.1億ドルの売り上げとなった。サーバーストレージの弱い需要と、ワイヤレスデバイスの季節的な加工時期とが相まって、マイナス成長となった。

Nvidiaは、生成AIとクラウド需要が高まり、QoQで13.5%増の67.3億ドルの売上額となった。第1四半期は通常、前四半期よりも季節的要因で売り上げは少し減少するが、それに反してプラスとなったことは期待値が大きいことを意味している。ゲームとデータセンター向け製品もそれぞれ、20%増、10%増となった。同社は第3四半期の見通しを前年同期比(YoY)で64%増の110億ドル±2%になると見ており、Q2の実績と合わせて、同社の株価が急騰、時価総額が1兆ドルに達した。

4位のAMDは、季節要因と需要の弱含み、在庫調整などにより、パソコン分野の不調により、データセンター向けと低下したものの、組み込みシステムとゲームで売り上げを伸ばすことによって、全社で4.4%減に留まり、53.5億ドルの売上額を達成した。

5位のMediaTekはスマホ用のアプリケーションプロセッサとPMICがそれぞれ20%減、13%減となったが、TV関連の在庫が一掃したことで、全社売り上げはQoQで8.8%減に留まり、31.5億ドルの売上額になった。

次の第2四半期は、2022年の下半期と比べると、在庫の整理が進んでいるものの、そのペースは遅いようだ。一方で新製品開発による新規需要の期待は大きい。特にNvidiaのGPUに期待が集まっており、生成AI開発企業の間でNvidiaのGPUが取り合いとなっているという噂もある。

米国のアナリストからは、もはや「GAFAM」から「Magnificent Seven」へという表現も登場している。Google、Apple、Facebook(Meta)、Amazon、MicrosoftにTeslaとNvidiaを加えて、偉大な7社(Magnificent Seven)という訳だ。「Magnificent Seven」は、黒澤明監督の名作「七人の侍」をリメイクした「荒野の7人」の米国原題である。

参考資料
1. 「直近のファブレス半導体トップテン、20%減でもQualcommがトップ」、セミコンポータル(2023/05/02)
2. 「2023年第1四半期の世界半導体ランキング、1位はIntel」、セミコンポータル(2023/06/20)
3. 「ファウンドリのトップ10社ランキングから見るTSMCの独走、シェア60%に」、セミコンポータル (2023/06/21)

(2023/06/27)

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