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ファウンドリのトップ10社ランキングから見るTSMCの独走、シェア60%に

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2023年第1四半期におけるシリコンファウンドリの世界ランキングが発表され、TSMCの市場シェアが60%を超えたことがわかった。上位10社の平均伸び率は前四半期比18.6%減となり、ファウンドリにも不況が押し寄せている。1位のTSMCは16.2%減の167億ドルに下がったものの、シェアはこれまでの50%台から初めて60%に達した。

Global Revenue Ranking of Top 10 Foundries in 1Q23 / TrendForce

表1 世界のファウンドリ企業トップ10社ランキング 出典:TrendForce


ファウンドリのランキングを発表したのは台湾系市場調査会社のTrendForce(参考資料1)。10社のファウンドリの内、大きく順位が変わったのはGlobalFoundriesで、UMCを抜いて3位に浮上した。同様にTowerはPSMCを抜いて7位になった。

ファウンドリの市場が前四半期よりも小さくなったのは、稼働率が低下し、出荷量が減ったことによる。TSMCの売上額は167.4億ドルであったが、パソコンとスマホの需要が落ちてきたことでTSMCの工場稼働率も下がったとしている。スマホやパソコンのプロセッサには最新の7/6nmや5/4nm相当のプロセスが使われていることから、それらの売り上げがそれぞれ前四半期比20%減、17%減となっていた。第2四半期には落ち込みは少し緩和されるが、回復したとは言えない状況が続いているとTrendForceは分析する。

2位のSamsungの売り上げには、自社向けのAPU(アプリケーションプロセッサ)やディスプレイドライバIC、CMOSセンサなども含んでいるが、前四半期比で36.1%減の34.5億ドルと大きく減少した。第2四半期は散発的な注文が来ていると言われているが、需要よりも在庫調整によるものらしい。それでも3nm相当のプロセスの売り上げが第2四半期に表れるだろうと見る。

3位に浮上したGFは、12.4%減の18.4億ドルとキズは浅い。自動車や防衛、産業機器などの需要に支えられているためだとしている。第2四半期でも、工業用IoTや航空・防衛、自動車などの固い需要から1Qとほぼ同様な売上額になるとTrendForceは見ている。

第4位のUMCは、17.6%減の17.8億ドルに売り上げが落ちた。同社の8インチラインの稼働率は60%しかないが、12インチラインの稼働率は80%と推定されている。8インチラインではPMIC(電源IC)やMCU(マイコン)を生産している。ただし、8インチの22/28nmラインはテレビ用や民生用のSoCを生産している。第2四半期ではASP(平均単価)が少し上がると期待している。

第5位のSMICは9.8%減の14.6億ドルとキズは最も浅かった。8インチウェーハラインの落ち込みが30%減もあったが、それを12インチラインでは1〜2%増であったために全体での落ち込みを減らすことができた。12インチラインでは製品のポ−トフォリオを広げたことと中国国内の需要があったことによるとしている。特にドライバICとNORフラッシュの注文が回復してきたという。

TrendForceは、第2四半期も依然として売り上げは減少する傾向にあるが、1Qよりは緩やかになると期待している。サプライチェーンは今年後半の需要高揚の季節に備えて、在庫を少しずつ増やしていく方向にあるとしている。

参考資料
1. "Top 10 Foundries Report Nearly 20% QoQ Revenue Decline in 1Q23, Continued Slide Expected in Q2, Says TrendForce", TrendForce (2023/06/12)

(2023/06/21)

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