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世界のスマホ出荷台数2022年第4四半期にYoYで17%低下

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2022年の世界のスマートフォン出荷台数は前年比11%減の12億台弱となった(図1)。それも2022年第4四半期には前年同期比17%減と大きく落ち込んだ。2022年4Qにおける企業別では、1位がApple、2位Samsung、3位小米(シャオミ)、4位Oppo、5位vivoという順番だった。

2022年第4四半期はスマートフォン出荷台数が大きく落ちた / Canalys

図1 第4四半期に大きく落ちたスマートフォン出荷台数 出典:Canalys


Appleは毎年4Qに新型のiPhoneを発表(発売)するため、同時期の出荷台数は例年1位になっている(図2)。2022年全体ではSamsungがトップで、その市場シェアは22%となっている。2位のAppleのシェアは19%と好位置を保っている。ただ、平年では4Qがクリスマスシーズンで1年間のピークが来るのであるが、今年はこれまでの中でも極めて厳しい年になった(参考資料1)。


アップルは過去最高のシェアを獲得したが、2022年全体ではサムスンがトップ / Cnalys

図2 Appleは毎年4Qに1位になる 出典:Canalys


代理店や流通系の在庫は、クリスマスシーズン中にもかかわらず調整段階に入っている、とシンガポールベースの市場調査会社Canalysは見ている。ローエンドからミッドエンドのスマホ製品はその前からずっと需要が弱かったが、4Qではハイエンド製品も弱くなったとしている。スマホメーカーは次の新需要に備えてコストカットに向かっており、代理店や流通系とのパートナーシップを強めることが重要だという。

Canalysは、2023年は厳しい状況が続くため、スマホ市場はほぼフラットか、マイナスになりそうだと見ている。欧米市場はミッドレンジからハイエンド製品はほぼ飽和気味だが、中国がゼロコロナ対策をやめ、経済を優先する方針に変えたため、消費者市場が再び少しは活性化するとみている。中国政府の経済刺激策は6〜9カ月しか続かないため、活性化しても短期間に留まるだろうという。ただし、東南アジアなど経済回復が早い地域は2023年後半には立ち上がるという。

参考資料
1. "Global Smartphone Market Shrink 17% in Q4, to end 2022 with under 1.2 billion Shipment", Canalys (2023/01/17)

(2023/01/26)

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