2014年1Qの世界半導体トップ20社ランキング
2014年第1四半期(1〜3月)の世界半導体20社ランキングを、米国市場調査会社のIC Insightsが発表した。最新のランキングデータである。スマホ向けチップメーカーは相変わらず好調、パソコンおよびサーバ向けマイクロプロセッサを生産しているIntelとAMDも共にプラス成長を記録した。
表1 2014年第1四半期の世界半導体トップランキング 出典:IC Insights
Intelは年間での売り上げはここ1〜2年微減が続いていた。パソコン市場ではWindows XPのサポートをMicrosoftが停止したことによる、パソコンの買い替え需要が影響を及ぼしたのではないか、と推測される。AMDは28%もの伸びを示し、昨年秋からコンピュータ以外の応用として、組み込みシステム向けに新製品をアグレッシブに発表し続けている(参考資料1)。
トップ20社で最も伸びが大きかった企業はMediaTek+MStarで、前年同期比48%増の16億800万ドルであった。次に伸びが大きい企業は韓国のSK Hynix。メモリが好調なので同36%増であった。3番目がAMDで、4番目がMicron+エルピーダである。Micronグループは27%増の41億7500万ドル。メモリ以外の純粋のIDMで伸びが大きいInfineonは19%増の14億4000万ドルであった。
マイナス成長を記録した日本のルネサスと東芝はそれぞれ1%減、5%減だが、1年前での円ドル為替レートの差が大きく、円ベースだとプラスになる。STは10%減という数字だが、ここではST-Ericssonの製品を除かれているため、もしこれも含むなら1%増になるという。
成長企業に特徴的なのは、企業買収で伸ばしたこと。MediaTekは2月1日にMStarと合併、AvagoとLSIは5月6日に合併した。Micronとエルピーダは昨年7月に合併している。このため、合併前の前年比となる2013年第1四半期の数字は、合併する二つの企業の売り上げを単純に加算して、買収の影響を除外した。もし富士通とパナソニックが合併する「新企業」を含むとすると、2014年の第1四半期には12億5000万ドルとなり、16位に来る。ただ、13年第1四半期も同様に両社を単純に合算すると14億4000万ドルとなり、2014年第1四半期の売り上げは13%減となる。
参考資料
1. 組み込みシステムになびくAMD/IPextreme/Mentor〜EuroAsia2013から(2) (2013/11/06)