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厳しい状況は依然として続くが、少しずつ回復へ向かい始めた製造装置業界

日本半導体製造装置協会(SEAJ)とSEMIおよびSEMIジャパンがまとめた4月分の世界の半導体製造装置売り上げ実績「World SEMS Report」が発表された。それによると、4月に全世界における販売額は8億9621万ドルになった。これは前年同期が28億2395万ドルであったから-68.3%ということになる。

半導体製造装置 月別売上推移


依然厳しい数字ではあるが、前年同期比で比べると、2月が-76.4%、3月が-71.1%であったから、落ち込みの程度は少しずつ少なくなっているといえよう。セミコンポータルは2月を底と見ていたが、徐々に回復に向かっていることが実証されつつある。ただし、真の回復からはまだ遠い。

4月における地域市場別販売額はどうか。ここ1〜2年、常に市場をリードしていた日本と台湾、韓国が抑え気味で、特に日本・台湾の販売額はこの数年を見てもこれほど低い数字はない。日本は対前年比で-81.3%、台湾も-82.8%、韓国は-77.3%だが、北米が唯一のプラス成長を示し、+8.8%となっている。むしろ北米が持ち直してきているとみてよいだろう。すなわち、インテルが2月を底に投資を再開したものとみえる。グラフを見る限り、北米以外の地域の製造装置への設備投資は山谷が険しい様子がうかがえる。


半導体製造装置 地域別市場月推移


(2009/06/10 セミコンポータル編集室)

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