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2月における世界の半導体製造装置市場、これが本当の底を表している可能性大

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半導体製造装置の2009年2月の世界市場における販売額が最低を更新した。全世界で7億2872万ドルと対前年同期比で-74.6%と、もっとも低い比率だ。その絶対額もここ1年で最も低い。このデータを発表したのは、SEMIとSEAJおよびSEMIジャパンの3者。各国ごとの集計も採っている。

半導体製造装置 月別売上推移


減少率、絶対額とも、今回の低い数字はこれが最低なのか、あるいはさらにもっと下がるのか、気になるところではある。しかし、この2月が底だという声を業界からよく聞く。絶対額としてはおそらくこの2月が最低ではないだろうか。


半導体製造装置 地域別市場月推移


というのは、世界的な半導体製造装置の毎月の推移は、3ヵ月ごとの周期を持つが、この2月がその3ヵ月周期の底になるからだ。3月から次の周期に入りピーク値を記録するはずだ。そして3月をピークに、4月、5月と落ちて行き、6月にふたたび跳ね上がる。この推移はこれまでの3ヵ月周期説が当てはまると仮定しているが、今のところ、景気変動にかかわらずこの3ヵ月周期説は保たれている。

次の底になる5月はどうか、を考えると、少なくとも2月の底よりは上がるだろう。というのは半導体デバイスの在庫が減りすぎてデバイスは生産量を上げる方向にあるからだ。製造装置はデバイスほど早く動かないという意見もある。これも正しい。ただ、半導体製造装置は次の浮揚期に向けて用意するものであるから、早めに手を打ちむしろ、景気の底に投資する、という考えもある。昔とは違い、今はキャッシュ重視の経営だけに、全く資金が動かない底の底では投資はできないだろうが、やや将来に日差しが指し始めた今、5月の底は2月よりはましなはずだ。


半導体製造装置 販売統計〔世界規模〕


(2009/04/13 セミコンポータル編集室)

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