2015年5月18日
|長見晃の海外トピックス
世紀の変わり目、2000年以降大きく激しく引き続いてきている半導体業界の統合の動きであるが、またまた新たな局面が見られてきている。1つは、1980年代の日米半導体摩擦から米国が我が国の競争力に対抗しようとして発足させた企業連合体「セマテック」が、その役割が今では国際半導体コンソーシアムと銘打つ形になっているが、このほど米国ニューヨーク州の最先端研究教育機関、SUNY Polytechnic Instituteの傘下に入るという動きである。もう1つ、米国を軸とする統合のさらなる展開が表面化してきている。
また新たな時代の局面の節目に余韻、思いがさらに交錯するところがある。
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2015年5月11日
|長見晃の海外トピックス
米国Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高データが発表され、今回はこの3月および1-3月の第一四半期について示されている。モバイル機器が引っ張る現下の市場基調のもと、3月で23ヶ月連続の前年同月比販売高増となり、第一四半期も前年同期比6.0%増加して、年間販売高のまたまた史上最高更新の期待を膨らませている。今回から市場地域区分で中国を正式に分けて表示しており、この3月は全体の28.3%を占めていてその大きさに改めて注目させられている。
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2015年5月 7日
|長見晃の海外トピックス
2015年1-3月期業績発表から、アップルは中国でのiPhone売上げ急伸が支えて前年同期比27%増の売上高、一方、サムスンは全体では同12%減の売上高でスマートフォンの減速を半導体はじめデバイスソリューションが補う構図が続いている。米国SIAが発表している月次世界半導体販売高は、モバイル機器の活況が引っ張ってこの2月まで22ヶ月連続で前年同月比増加となっている。今後どうなるか、その対応に向けて、さらなるシェアアップを図るとともに新市場の開拓を具体化する各社の動き、読みの端々に注目である。
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2015年4月27日
|長見晃の海外トピックス
最先端技術を駆使し、しかも数量規模が並大抵でなく近年の半導体市場を大きく引っ張るモバイル機器分野の最前線の動きの1つを目にしている。発端は、この3月始めのSamsungの新しいflagship製品、Galaxy S6およびS6 EdgeスマートフォンのapplicationsプロセッサにQualcommのSnapdragonではなくSamsung自社の14-nm Exynosを用いるという発表にある。Qualcommの業績にも影響を与える内容であるが、そのQualcommがこんどは次世代Snapdragonの生産をTSMCから切り換えてSamsungの14-nmプロセスに委託するという入り組んだ現下の動きが見られている。
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2015年4月20日
|長見晃の海外トピックス
インテルがAlteraを買収するという噂が立ち上ってすぐさま話し合い中止となったものの依然くすぶりが見られるなか、インテルの第一四半期業績が発表され、パソコン低迷をそれ以外で補って前年同期比横這いの売上げおよび3%増の純利益となっている。売上げ拡大に向けて中国のhandset市場および今後のIoT展開へのアプローチ、食い込みが図られているが、スマートフォンの伸びそして中国経済の鈍化が一層鮮明になる中でのインテルの一挙一動に伴う波紋が半導体業界に与える影響、変動に注目させられている。
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2015年4月13日
|長見晃の海外トピックス
米Semiconductor Industry Association(SIA)から恒例の月次世界半導体販売高の発表が行われ、今回はこの2月分、旧正月があって短い2月ということで、1月との比較では2.7%減少であるが、前年同月比では6.7%の増加と22ヶ月連続の増加基調が続いている。モバイル機器はじめ旺盛な半導体需要を引き続き映し出しているが、SIAはこのほど「SIA Factbook」を発行、1980年代から現在に至る世界半導体業界の推移を表しており、特に日米半導体摩擦、DRAM市場を巡る当時の攻防を思い起こすところである。
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2015年4月 6日
|長見晃の海外トピックス
インテルが22-nm FinFETプロセスをサードパーティに開放、実質的にTSMCなどのようなファウンドリーとしての動きをとると発表したのが2013年2月のこと。続いてFPGAのAlteraの名前が出てくるファウンドリー製造対応合意の動きが出てきて、14-nm FinFETプロセス技術を用いるFPGAsという内容となっている。それから2年が経ったいま、インテルがAlteraを買収する可能性を検討しているというまだ噂の段階の見方があらわれて、今後の展開は如何にといろいろな切り口で市場、業界での波紋を呼び起こしている。
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2015年3月30日
|長見晃の海外トピックス
不揮発性メモリ、すなわちノンボラメモリについて2点の動き。まずは、NANDフラッシュの先端大容量化に向けて2013年にSamsungが先行して量産開始を発表した三次元NANDフラッシュ、3D NANDあるいは「V-NAND」について、競合各社の取り組みがここにきてまた出揃ってきて、やっとのこと本格的な展開の局面を予感させている。もう一つ、SoC化に向けたembeddedノンボラメモリについて、NXP SemiconductorとGlobalfoundriesの次世代開発および量産化に向けた連携の取り組みが発表されている。
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2015年3月23日
|長見晃の海外トピックス
スマートフォンの伸びの鈍化が方々から伝えられ、時あたかもApple Watchが発表されたのを受けて、IoT、wearableに向けた動きの急加速がグローバルな規模で見られている。世界最大のwatch fair、BASELWORLD(スイス・バーゼル)にて、スイス時計ブランド、タグ・ホイヤー(Tag Heuer)が米グーグル、インテルと提携してアップルに対抗するスマートウオッチのこの秋打ち上げを発表したのをはじめ、次のキラー・アプリとしてのIoT、wearableに賭ける具体的な連携、各社事業方針の展開が続いていく情勢となっている。
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2015年3月16日
|長見晃の海外トピックス
本年の革新的な新製品の目玉の1つとして待望、注目されていた米アップルのApple Watchをはじめとして、MacBookアップデート版などが発表されている。Apple Watchの顔としては3点、(1)画面を自由にカスタマイズできる時計、(2)コミュニケーションツール、(3)健康や運動に関する計測機器、が指摘されており、ジョギングランナーはじめ街の声でもある程度の評価を得ている模様である。世界各国・地域からも、特性、サプライチェーンについて評価分析、解析が即刻出てくるというひと喧騒を巻き起こしている。
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