AI半導体を巡る動き継続、一方AI不安も:Nvidia好業績他、メタ-AMD
AI(人工知能)ブームがなお冷めやらず、どこまでいくのか、一方過剰に膨らんだ投資の先行きはどうなるのか。そんな市場気分に覆われ続ける中、AI半導体を巡る動きも目が離せない推移&展開となっている。注目のNvidiaの直近四半期業績が発表され、売上高が前年比73%増、利益はほぼ倍増であり、ともに過去最高を更新している。発表されたばかりのサプライヤランキングでも、2位に倍を超える差をつけ、AI突出の様変わりが続いている。一方では、米中摩擦の狭間で、懸案の「H200」の中国への販売はまだ進まない状況が伝えられている。Nvidiaとに続いて、メタがAMDとAI半導体の大型提携を発表、目まぐるしい展開のそれぞれの、AIブームの中の進捗に注目である。
≪AI半導体に覆われる市場模様≫
Nvidiaの直近四半期、2025年11月〜26年1月期の決算発表について、業界各紙の取り上げである。
◇Nvidia delivers another quarter of stellar growth amid growing concern over AI economy―Nvidia posts strong Q4 amid AI-driven growth concerns (2月25日付け The Associated Press)
→エヌビディアは、AIチップへの旺盛な需要に支えられ、第4四半期の売上高が前年同期比73%増の$68.1 billion、利益がほぼ倍増の$43 billionに達したと発表した。CEOのジェンスン・フアン氏は、AIブームはまだ初期段階にあると述べたが、業績にもかかわらず、投資家は景気後退の可能性を懸念している。
◇Nvidia Q4 sales up 73% YoY profit up 94% YoY (2月26日付け Electronics Weekly (UK))
→Nvidiaの第4四半期の利益は$43 billionで、2024年第4四半期の$22.1 billionから94%増加した。売上高は$68.1 billionで、2024年第4四半期の$39.3 billionから73%増加した。粗利益率は75%で、2024年第4四半期の73%から増加した。
◇NVIDIA11〜1月最高益 ファンCEO「エージェント型AIの転換点到来」 (2月26日付け 日経 電子版 08:47)
→米半導体大手エヌビディアが25日発表した2025年11月〜26年1月期決算は売上高が前年同期比73%増の$68.127 billion(約10兆6000億円)、純利益は94%増の$42.96 billionだった。AI半導体が好調で、売上高、純利益とも市場予想を上回り、四半期ベースで過去最高を更新した。
一方、株価にはAI不安&懸念の方が勝る反応である。
◇NVIDIA、好決算でも時価総額40兆円減 AI不安で米国株伸びG7最低 (2月27日付け 日経 電子版 06:52)
→26日の米株式市場で米半導体大手エヌビディアの株価が前日比5%安と急落した。前日発表の2025年11月〜26年1月期決算は市場予想を上回ったが、AIを巡り市場でくすぶる警戒感を払拭するには至らなかった。米S&P500種株価指数も下げ、AI相場を代表する看板銘柄の相場押し上げ効果に陰りが出ている。
Nvidiaを巡る先週末から今週現時点に至る動き&内容である。
◇Nvidia reduces OpenAI plan to US$30 billion (2月21日付け Taipei Times)
→フィナンシャル・タイムズ紙によると、NVIDIAはOpenAIに$30 billionを投資する計画で、当初の$100 billionの提案から規模を縮小した。CEOのジェンスン・フアン氏はこの投資を肯定し、OpenAIを「現代で最も影響力のある企業の一つ」と呼んだ。
◇Nvidia's N1/N1X chips leak once again, this time tipped for release in first half of 2026 - hotly-anticipated chips to reportedly debut on Dell and Lenovo laptops―Report: Nvidia, MediaTek SoCs set for 2026 launch―N1 silicon is finally right around the corner. (2月24日付け Tom's Hardware)
→NvidiaとMediaTekは、2026年前半にN1およびN1Xシステムオンチップ(SoC)製品を発売する予定であると報じられている。このSoC製品はArmのアーキテクチャをベースとしており、Nvidiaの消費者市場への復帰を示すものとなる。
◇Nvidia’s new AI system Vera Rubin is 10 times more efficient than its predecessor - here’s a first look (2月25日付け CNBC)
→1)*CNBCは、今年後半に出荷予定のNvidiaの次期AIシステム「Vera Rubin」を独占初公開した。
*NvidiaはCNBCに対し、Vera RubinはBlackwellの約2倍の電力を消費するが、ワットあたりの性能は10倍向上し、はるかに効率性が高くなると述べた。
*NvidiaはAIチップ市場を席巻していますが、Advanced Micro Devices(AMD)、BroadcomおよびGoogleといった企業との競争が激化している。
2)Nvidiaは、次世代AIラックシステム「Vera Rubin」を今年後半に発売する準備を進めており、好業績に向けて備えている。この液冷プラットフォームはワットあたりの性能が10倍を誇り、大手顧客をターゲットとしており、AMDとの競争を激化させるであろう。
このところのソフトウェアメーカーへのAIの脅威を、Huang氏は打ち消している。
◇Nvidia’s Jensen Huang says markets ‘got it wrong’ on AI threat to software companies (2月26日付け CNBC)
→1)*「市場は誤った判断を下したと思う」と、NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は述べ、AIエージェントがエンタープライズソフトウェア業界を食い尽くすのではないかという懸念を否定した。
*むしろ、エージェント型AIはソフトウェアツールをさらに活用し、効率性を向上させるだろうとフアン氏は主張した。
*投資家は、AIハードウェアへの支出の急増が持続可能ではないかもしれないという懸念に警戒感を募らせていた。
2)NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏は、市場はAIがソフトウェア企業に及ぼす脅威を誤解していると述べ、エージェント型AIはServiceNowやSAPのようなエンタープライズツールを置き換えるのではなく、強化するものだと主張した。フアン氏は、NVIDIAがAI需要に牽引され、力強い四半期売上高の伸びと明るい業績見通しを発表した後にこの発言を行った。
「H200」の中国への売上げはいまだゼロ、とされている。
◇Nvidia still hasn’t sold its U.S.-approved China AI chips - and it’s worried local AI rivals could take over (2月26日付け CNBC)
→1)*エヌビディアは、中国への半導体販売ではまだ売上げを上げていないと述べた。
*テクノロジー競争の激化を受け、半導体販売はワシントンと北京の両政府から厳しい監視の目にさらされている。
*中国のAI企業は、IPOと低コスト技術によって優位に立っている。
2)エヌビディアは、米国の輸出規制が緩和されたにもかかわらず、中国での販売を回復できておらず、H200の売上げはゼロで、輸入をめぐる不確実性に直面している。同社は、新たに上場した中国のAI関連企業が急速に成長し、世界のAI業界における米国の優位性に挑戦する可能性があると警告している。
◇Nvidia has no H200 sales in China, US official says (2月26日付け Taipei Times)
→1)「法を遵守せよ」:米国商務省当局者は、輸出管理規則に違反する企業に対し、当局は厳格な取り締まり体制を敷いていると述べた。
2)エヌビディア社は、ドナルド・トランプ政権がH200チップの中国への輸出を許可してから2か月が経過したが、厳格な輸出規則により承認が滞っているため、H200チップを中国に販売していない。米国商務省は、チップ密輸と法執行違反の取り締まりを強化している。
直近四半期の半導体サプライヤランキングがあらわされており、Nvidiaの一層の突出の様相である。
◇Semiconductor Intelligence forecasts 30% semi growth this year―Semiconductor Intelligence: 30% growth forecast for semis in 2026 (2月27日付け Electronics Weekly (UK))
→*WSTSによると、2025年の世界半導体市場は$792 billionだった。2025年は2024年比25.6%増となり、COVIDからの回復期である2021年の26.2%以来の大幅な成長となったとSemiconductor Intelligenceは報告している。
*2025年第四四半期半導体メーカー売上げ
1 | Nvidia | $68.1B |
2 | Samsung SC | 30.0 |
3 | SK Hynix | 22.4 |
4 | Broadcom | 19.1 |
5 | Intel | 13.7 |
6 | Micron | 13.6 |
7 | Qualcomm IC | 13.3 |
8 | AMD | 10.3 |
9 | Mediatek | 4.8 |
10 | TI | 4.4 |
*2026年を見据えると、最近の予測は2つのグループに分かれている。低いグループでは、Cowan LRAモデル(過去の収益動向に基づく)は9.5%、Future Horizonsは12%と予測している。高いグループには、RCD Advisorsが23%、WSTSが26.3%、Semiconductor Intelligenceが30%となっている。
*セミコンダクター・インテリジェンスは、AI の力強い拡大は少なくとも2026年上半期まで続くと考えている。
AIブームをうけてのメモリ半導体の不足&価格高騰には、半導体市場の今後への影響という面でこれもいっそう目が離せないところとなっている。
◇メモリー半導体不足、車やスマホ生産に影響も 1〜3月の9指標分析 (2月27日付け 日経 電子版 02:00)
→世界の半導体市場は1〜3月期も好況が続くものの、メモリー半導体不足の影響が顕在化しそうだ。AI向けデータセンターでの需要が旺盛で、昨秋以降は争奪戦の様相が強まっている。一方、メモリー不足は自動車やスマートフォンなど最終製品の生産停滞や、幅広い電子部品の需要減少につながるとの懸念も出ている。
AI半導体を巡る動きとして、巨大ITの調達の取引関連が注目となるが、今週ではメタがAMDと以下の大型契約締結である。Nvidiaと結んだばかりでの動きである。
◇AMD and Meta strike $100 billion AI deal that includes 10% stock deal - 6 gigawatt agreement includes up to 160 million AMD shares―AMD, Meta reach $100B deal to boost AI infrastructure―AMD's share price has to hit $600 for the stock award to be fully realized (2月24日付け Tom's Hardware)
→AMDとMeta Platformsは、$100 billionを超える規模となる可能性のある複数年契約を締結した。AMDはMetaのAIインフラに最大6ギガワットのコンピューティング能力を提供する。両社は契約の長期的な性質を強調し、MetaのAI機能を迅速に拡張し、そして最先端のAIモデルの開発を支援する予定である。
◇AMD clinches second mega chip supply deal, this time with Meta (2月24日付け Reuters)
→*AMD、5年間で最大$60 billion相当のAIチップをMetaに売却
*この契約により、MetaはAMDの株式最大10%を取得するオプションを取得
*AMDは昨年、OpenAIとも同様の契約を締結している
アドバンスト・マイクロ・デバイセズは火曜24日、Facebookの親会社であるMeta Platformsに、今後5年間で最大$60 billion相当のAIチップを売却することで合意したと発表した。この契約により、MetaはAMDの株式を最大10%取得できる。
◇メタ、AMDからAI半導体調達契約 16兆円相当の株式10%取得 (2月24日付け 日経 電子版 22:11)
→米メタは24日、米AMDと最大6ギガワット相当のAI半導体の5年間の調達契約を結んだと発表した。契約額は明らかにしていないが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると最大1000億ドル(約16兆円)規模とみられる。メタは今回の取引を通じて、AMDの株式の10%を取得する。
◇Meta strikes AI chip deal with AMD days after committing to deploy millions of Nvidia GPUs (2月24日付け CNBC)
→1)*Metaは、AMDとの複数年契約に、AIデータセンター向けに最大6ギガワットのAMD製グラフィック・プロセッシング・ユニット(GPUs)を導入することが含まれていると発表した。
*先週、MetaはAI事業の拡大に向け、数百万個のNVIDIA製プロセッサを使用することを表明した。
*AMDはMetaに対し、同社株式の約10%に相当する1億6000万株を取得するパフォーマンスベースのwarrantを発行した。
2)Nvidiaとの大型契約締結から1週間後、Metaは最大6ギガワットのAIチップを導入する複数年契約をAMDと締結した。このパフォーマンスベースの契約(株式ワラントを含む)は、AMDのAIへの野心とインフラ規模の変革的な拡大を示すものだ。
先行き凝視の市場模様が続くこのところであるが、半導体の視点での動き&内容も焦点を合わせたままとなっている。
激動の世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。
□2月24日(火)
AI&関税不安そしてイラン緊迫を受け、中3日は上げ、出だしと締めが下落した今週の米国株式市場である。
◇NYダウ820ドル安 AIと関税不安が交錯、金や米国債にマネー退避 (日経 電子版 06:35)
→23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前週末比821ドル安の4万8804ドルで取引を終えた。トランプ米政権の関税政策を巡る先行きの不透明感やAIを巡る懸念を受けて、リスク回避の動きが拡大。金や米国債に資金を退避させる動きが出ている。
落ち着かないトランプ関税の行方の様相である
◇トランプ新関税が発動へ、150日のつなぎ策 最高裁の無効判決受け (日経 電子版 09:31)
→トランプ米政権は米東部時間24日午前0時1分(日本時間午後2時1分)に米連邦最高裁が無効とした相互関税の徴収を停止し、新たな関税に切り替える。「1974年通商法122条」に基づき、150日間限定の措置として10%の関税を発動する。
トランプ米大統領は税率を法律が許容する最高値の15%にするとしており、実際の関税率がどうなるかは不透明だ。
□2月25日(水)
◇NYダウ反発、370ドル高 セールスフォースなど「SaaS銘柄」に買い (日経 電子版 06:13)
→24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比370ドル44セント(0.75%)高の4万9174ドル50セントだった。AIが既存事業のビジネスモデルを揺るがすとの「AI脅威論」を背景に前日に相場が大きく下げた後で、一部の主力株に買いが入った。
ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやIBMなどが上昇した。ともにAIがもたらす影響が警戒され、前日にかけて売られていた。
◇トランプ氏「歴史に残る大転換」 一般教書演説で1年の実績強調 (日経 電子版 11:14)
→トランプ米大統領は24日夜(日本時間25日午前)、米連邦議会で一般教書演説に臨んだ。11月の米上下両院を改選する中間選挙を見据え、内政・外交で第2次トランプ政権発足後1年の実績を訴える。
ホワイトハウスによるとトランプ氏は演説で第2次政権は「歴史に残る大転換をなし遂げた。少し前のような状態に戻ることは絶対ない」と宣言する。
□2月26日(木)
◇NYダウ、続伸し307ドル高 ソフトウエアや半導体に買い (日経 電子版 06:14)
→25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比307ドル65セント(0.62%)高の4万9482ドル15セントだった。ソフトウエア株や半導体株に買いが入り、相場を支えた。ダウ平均の上げ幅は340ドルを超える場面があった。
IBMの上昇が目立った。AI開発のアンソロピックが24日に既存のソフトウエアにAI自動化ツール「コワーク」を組み入れられる機能を発表した。AIがソフト事業の脅威になるとの懸念がやや薄れている。ソフト関連株に買いが続き、セールスフォースとマイクロソフトも高かった。
□2月27日(金)
◇NYダウ、小幅続伸し17ドル高 エヌビディア安は重荷 (日経 電子版 06:16)
→26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、終値は前日比17ドル05セント(0.03%)高の4万9499ドル20セントだった。前日に四半期決算を発表したセールスフォースを中心にソフトウエアやIT銘柄が買われた。半面、エヌビディアなど半導体株の下落は重荷だった。
□2月28日(土)
◇NYダウ、イラン緊迫で521ドル安 米長期金利4%割れ・原油急伸 (日経 電子版 06:21)
→27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比521ドル(1.1%)安の4万8977ドルで引けた。イラン情勢の緊迫によりリスク回避の動きが鮮明で、日中の下げ幅は一時820ドルに及んだ。安全資産である米国債に資金が流入し、米長期金利は約3カ月ぶりに4%を割り込んだ。供給制約の観測から原油先物は急伸している。
≪市場実態PickUp≫
【各国政府関連】
各国・地域の半導体主権がいっそう声高になるなか、それぞれ懸案に向けた取り組み&動きを以下示している。特に、トランプ大統領の台湾に対する発言は、関税に対する米国最高裁の判決直後で痛切、ストレートなものと受け止めている。
[中国]
◇[News] China Reportedly Ramps Up Chip Tool Push, Sets 70% Target by 2027; SMEE, NAURA at Forefront (2月20日付け TrendForce)
→中国は米国の制裁強化に伴い、半導体製造装置の自給自足を加速させており、SMICやHiSiliconといった企業はリソグラフィー、エッチング、およびEDAツールの国産化を迫られている。北京は2027年までに装置国産化率を70%にすることを目標としており、14nmプロセスとEUVシステムの試作を進めている。
◇中国、軍民両用品の対日輸出禁止 三菱造船など日本の20社・団体対象 (2月24日付け 日経 電子版 13:41)
→中国商務省は24日、三菱造船など日本の20企業・団体を輸出規制の対象リストに加えたと発表した。輸出管理法などに基づき軍民両用(デュアルユース)品の輸出を禁止する。同日から適用した。
対象企業は防衛関連産業が中心で、三菱重工航空エンジンや川崎重工業航空宇宙システムカンパニー、IHIエアロスペースなどのほか、防衛大学校といった学校や宇宙航空研究開発機構(JAXA)も含まれている。
◇China aims for 5-fold increase in advanced chip output to meet AI demand (2月25日付け Nikkei Asia)
→1)北京政府の支援を受け、ファーウェイとSMICは7nmおよび5nmレベルの製造技術開発を主導している。
2)強力な政府支援を受け、中国の大手半導体メーカーは、国内のAI開発を支援するため、先進的な半導体生産を増強している。米国による規制が続く中、半導体の自立性を高めるため、生産能力の拡大と技術革新を進めている。
◇中国、「軍事力向上に関与」主張 輸出禁止が民生品に波及 企業を名指しで圧力 レアアース調達に懸念 (2月25日付け 日経)
→中国商務省が24日に軍民両用品の輸出禁止リストに「軍事力向上に関与」するとして日本企業を追加したのは、高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁に強く反発していることを改めて示すためだ。軍民両用品の輸出審査を厳しくする監視リストには、日本が得意とする電子部品などを生産する企業が含まれた。輸出規制はレアアース(希土類)が対象になるとみられる。経済的威圧を旅行業界などから民生品に広げ、日本側に譲歩を求める姿勢を崩さない。
[米国]
◇Trump renews attack on Taiwan’s chip sector after US Supreme Court tariff ruling―Trump accuses Taiwan of undermining US chip sector (2月22日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)トランプ大統領は、台湾が米国の大手半導体メーカーを追い抜いており、台湾企業は関税を回避するために米国に工場を建設していると発言した。
2)ドナルド・トランプ大統領は、台湾が米国の半導体産業を弱体化させていると非難し、「台湾は米国の半導体事業を盗んだ」と主張した。トランプ大統領のこの発言は、米国最高裁判所がInternational Emergency Economic Powers Act(IEPA:国際緊急経済権限法)に基づき大統領が課した関税の一部を無効にする判決を下したことを受けて行われた。台湾は、関税引き下げと引き換えに、米国に$500 billionの投資を行うことを約束している。
[韓国]
◇[News] South Korean Fabless Sector Hit by 2025 Losses as AI Lifts Foundry Costs and China Competition Grows (2月25日付け TrendForce)
→韓国のファブレス半導体メーカーは、AI関連のファウンドリコスト、EDA費用、そして中国からの価格圧力の上昇を受け、64%が営業赤字を計上し、損失の深刻化に直面している。韓国政府は、このセクターを支えるため、M.AXアライアンスと1兆ウォン規模のAIチッププロジェクトを立ち上げている。
[日本]
◇ラピダス、政府議決権を1割強に抑制 経営悪化時は半数超に引き上げ (2月26日付け 日経 電子版 21:22)
→最先端半導体の量産を狙うラピダスへの政府出資の全体像が26日わかった。政府の議決権を1割強に抑えつつ、筆頭株主になる。株式の大半は議決権のない形で保有し、経営が悪化して再建が困難な場合は議決権を半数超に引き上げられるようにする。重要な経営判断に拒否権を行使できる「黄金株」も持ち、経済安全保障上のリスクに備える。
【インテル関連】
インテルが、AI半導体スタートアップ、SambaNovaと連携、Nvidiaに対抗するとしているが、いきさつ含め以下の通りである。
◇Intel partners with AI chip startup SambaNova after acquisition talks reportedly failed (2月24日付け CNBC)
→1)*インテルは、AIチップのスタートアップ企業であるSambaNovaへの$350 millionの投資に参加し、同社と提携もしている。
*インテルのCEOであるリップ・ブー・タン氏は、2017年からSambaNovaの会長を務めており、初期の資金提供者でもあった。
*SambaNovaは、同社の新型SN50チップは、NVIDIAのB200システムに搭載されているグラフィックカードよりも優れた性能を提供すると述べている。
2)インテルは、SambaNova Systemsに投資し、同社のAIチップを採用することで、NVIDIAに対抗する複数年にわたる提携関係を結んでいる。$350 millionの資金調達ラウンドを背景に、この提携はAIチップの売上増加とクラウド展開の拡大を目指しています。
◇Sambanova introduces new AI accelerator, partners with Intel to deploy Xeon CPUs for inferencing and agentic workloads - Sambanova claims SN50 chip is three times more efficient than Nvidia B200―Intel, SambaNova to collaborate on AI inference solutions―Intel teams up with a new kid on the block. (2月25日付け Tom's Hardware)
→インテルは、AIチップ市場における地位強化のため、AIチップのスタートアップ企業であるSambaNova Systemsへの投資と提携を発表した。インテルはSambaNovaの$350 millionの資金調達ラウンドに参加しており、両社はインテルのサーバーチップとグラフィックスカードの統合において協業する予定である。SambaNovaのSN50 AIプロセッサは、NVIDIAのB200を上回る性能を持つとされている。
◇SambaNova Abandons Intel Acquisition, Raises Funding Instead (2月26日付け EE Times)
→SambaNovaはIntelと提携したが、AIチップの該スタートアップ企業がTeam Blueに約$1.6 billionで買収されるという以前の報道に反して、両社は複数年にわたるパートナーシップを決定し、IntelもSambaNovaの$350 millionのシリーズEラウンドの一環として戦略的投資を行っている。
【Samsung関連】
世界DRAM市場での首位の座をSK Hynixから奪還、ファウンドリ稼働率を80%以上となり年末までに黒字転換の見通し、と盛り返し気分の以下の内容である。
◇Samsung Electronics Reclaims Top Spot in Global DRAM Market ―Samsung reclaims DRAM market lead with HBM4 launch (2月23日付け The Korea Times (Seoul))
→1)サムスン電子は、2025年第4四半期に世界DRAM市場で首位の座を奪還した。同社は、世界初の量産となる第6世代高帯域幅メモリ(HBM4)の投入により、DRAM市場における地位をさらに強固にすると期待されている。
2)市場調査会社、Omdiaが22日発表したデータによると、昨年第4四半期の世界DRAM市場売上高は$52.47 billion(約75兆9000億ウォン)で、前四半期比12%増加した。サムスン電子のDRAM売上高は前年同期比40.6%増の$19.15 billion(約27兆7000億ウォン)となり、市場シェアは2.9ポイント上昇して36.6%となり、首位の座を確保した。一方、SKハイニックスの売上高は25.2%増の$17.22 billion(約24兆9000億韓国ウォン)となったが、市場シェアは34.1%から32.9%に低下し、2位となった。
◇Samsung Electronics Foundry Shines Resurrection (2月23日付け Maeil Business Newspaper)
→サムスン電子は、新型Galaxy S26にExynos 2600チップが採用されたことを受け、第1四半期のファウンドリ稼働率を80%以上に引き上げた。
NVIDIA、Tesla、Qualcomm、およびAMDからの受注増加により、非メモリ事業は年末までに黒字転換する見通しである。
◇Samsung foundry’s Q1 utilization rate surpasses 80% (2月24日付け Pulse)
→サムスン電子は、次期Galaxy S26向けExynos 2600の量産に牽引され、第1四半期のファウンドリー稼働率が80%を超えた。AI関連と2ナノメートル関連の受注増加により、メモリ以外の事業は年後半に収益性が回復すると予想されている。
◇Samsung Electronics reclaims No. 1 spot in global DRAM market in Q4 (2月26日付け Yonhap News Agency)
→サムスン電子は第4四半期に世界DRAM市場で首位の座を奪還した。
HBM販売が好調だったため、売上高は43%増の$19.3 billion、シェアは36%となり、SKハイニックスとマイクロンテクノロジーを追い抜いた。
◇Samsung reportedly exits 2D NAND, converts Hwaseong Line 12 to 1c DRAM end fab―Samsung ends 2D NAND, converts fab for DRAM production (2月26日付け DigiTimes)
→サムスン電子は華城第12ラインでの2D NANDフラッシュ生産を停止し、同施設を1c DRAMエンドファブに転換し、正式に平面NAND製造から撤退して、生産能力を高度なメモリノードに再配分する。
【SK Hynix関連】
SamsungとくればSK Hynixはどうか、となるが、韓国内での大型投資、そして今後に向けたhigh-bandwidth flash(HBF)でのSandiskとの連携が、以下の通りである。
◇SK hynix to invest additional 21.6 tln won in Yongin chip cluster (2月25日付け Yonhap News Agency)
→SKハイニックスは龍仁半導体クラスターに21兆6000億ウォンを追加投資し、2030年までの資金総額を31兆ウォンに増やす。同社は、HBMや先進DRAMを含むAIメモリの生産を拡大し、急増する世界的なデータセンター需要に対応することを目指している。
◇SK hynix, Sandisk kick off standardization of HBF―SK Hynix, Sandisk team up to standardize high-bandwidth flash (2月26日付け The Korea Times (Seoul))
→SKハイニックスとサンディスクは、AIアクセラレータの進化における新たなブレークスルーと期待される高帯域幅フラッシュメモリ(HBF)のグローバル標準化に向けて提携した。
SKハイニックスは木曜26日、フラッシュメモリ大手、サンディスクのカリフォルニア州ミルピタス(Milpitas, California)本社で、HBF仕様標準化コンソーシアムのキックオフイベントを開催したと発表した。
◇SK hynix teams up with Sandisk to standardize next-generation memory solution (2月26日付け Yonhap News Agency)
→SK hynix Inc.は、AIメモリのイノベーションを加速し、HBFソリューションを商品化し、急成長するAIチップ市場での地位を強化することを目指し、Open Compute Projectの下で高帯域幅フラッシュを標準化するためにSandisk Corp.と提携した。
【EUVリソグラフィー関連】
ウェーハスループット向上に向けた取り組み2件。ASMLの光源、そしてimecの研究について、以下示されている。
◇ASML 1000W light source to deliver 330wph EUV processing by 2030―ASML's 1,000W light source to boost EUV processing (2月24日付け Electronics Weekly (UK))
→1)ASMLは1000Wの光源を開発した。これにより、高開口数(NA)のEUV装置のスループットは、2030年までに220枚/時から330枚/時に向上する見込みである。
2)ASMLは、NAのEUV装置のスループットを、2030年までに1時間あたり220枚から330枚に向上させると期待される1000Wの光源を発表した。この進歩は、溶融スズ滴を二酸化炭素レーザービームに照射してEUV光を放出するプラズマを生成する速度を2倍にすることで実現した。ASMLは昨年、NAの装置8台を出荷し、2027年までに年間20台まで生産を増強する予定である。
◇ASML announces breakthrough in EUV light source to boost chip output (2月24日付け New Electronics (UK))
→ASMLは、EUVリソグラフィーシステムに用いられる光源の出力が大幅に向上したことを発表した。同社によれば、この開発により、半導体メーカーは向こう10年末までに半導体の生産量を最大50%増やすことが可能になるという。
◇Gas control speeds EUV wafer throughput―Imec shows gas control boosts EUV lithography (2月26日付け Electronics Weekly (UK))
→1)Imecは、露光後EUVリソグラフィ工程におけるガス組成の精密制御が、必要な露光量を最小限に抑え、ウェーハスループットの向上につながることを実証した。
2)Imecは、露光後極端紫外線リソグラフィ工程におけるガス組成の制御が、露光量を低減し、ウェーハスループットを向上させることを実証した。この研究では、露光後ベーク中の酸素濃度を高めることで、金属酸化物フォトレジストの線量応答が15%〜20%向上し、コスト削減と効率向上が期待できることが示されている。
◇Imec demonstrates breakthrough technique to reduce EUV lithography dose requirements (2月26日付け New Electronics (UK))
→Imecは、EUVリソグラフィーの露光後工程でガス組成を慎重に調整することで、パターン形成に必要な露光量を大幅に削減でき、ウェーハのスループットを向上できる可能性があることを示す新たな研究を発表した。
【Anthropic(アンソロピック)関連】
倫理&安全性を巡って路線対立、OpenAIから分かれて設立された経緯のアンソロピックが、AIの軍事利用を巡って米国政府と対立、トランプ大統領も同社は使用しないよう指示する経緯となっている。「SaaSの死」に続く大きな取り上げであり、当面動向が見逃せないところである。
◇ヘグセス米国防長官、アンソロピックCEO呼び出し AI兵器利用で対立 (2月24日付け 日経 電子版 03:59)
→米ニュースサイトのアクシオスは23日、ヘグセス米国防長官がAI開発新興の米アンソロピックのダリオ・アモデイCEOを呼び出し、24日午前に面会すると報じた。両者はAIの軍事利用を巡って対立している。
米国防総省は「あらゆる合法的な用途」でAIを使うことを望んでおり、一方のアンソロピックは独自の倫理基準に伴う利用制限を設ける。
◇米IBM株13%急落 アンソロピックAIが「COBOL」事業の脅威に (2月24日付け 日経 電子版 07:59)
→23日の米株式市場で米IBM株が前週末比約13%急落した。1日の下げ幅としてはITバブル後の2000年10月以来。AI開発の米新興アンソロピックがプログラミング言語「COBOL」を使った従来システムの改修をAIで速められると主張し収益を脅かすとの見方が広がった。
◇米アンソロピックがAI安全基準緩和 競合相手が高性能なら開発止めず (2月26日付け 日経 電子版 04:05)
→安全性重視のAI開発を掲げていた新興の米アンソロピックは24日、自社が設けていた安全指針を緩和すると発表した。これまでは安全性が疑われるAIモデルについては慎重に開発する方針だったが、今後は競合他社の開発状況に応じて続ける。AIの開発競争で後れを取らないためと説明した。
◇米アンソロピックが新興買収 「Claudeがパソコン操作」技術開発へ (2月26日付け 日経 電子版 09:52)
→AI開発の米有力企業アンソロピックは25日、米新興企業バーセプトを買収したと発表した。金額は非公表。バーセプトの人材を取り込み、自社のAI「クロード」が人間の代わりにコンピューターを操作する技術を開発する。
◇アンソロピック、米国防総省の要求を拒否 AI軍事利用巡り (2月27日付け 日経 電子版 09:26)
→AI開発の米有力企業アンソロピックは26日、AIの軍事利用をめぐり、米軍のあらゆる合法活動に同社のAI「クロード」の使用を認めるように迫った米国防総省の要求を拒否すると発表した。ダリオ・アモデイCEOは声明文で「良心に従い、要求を受け入れることはできない」と述べた。
◇アンソロピック、国防総省と決裂間近に AI軍事利用めぐり対立 (2月27日付け 日経 電子版 14:30)
→AIの軍事利用を巡り、米アンソロピックと米国防総省の決裂が間近に迫っている。ダリオ・アモデイCEOは26日、米軍による自社AIの無制限の使用を拒むと表明した。国防総省は同社との調達契約を打ち切り、防衛分野の供給網から排除すると報復する構えを見せている。
◇DeepSeekなど中国3社が「蒸留」でAI能力抽出 アンソロピックが主張 (2月28日付け 日経 電子版 08:54)
→AI開発新興の米アンソロピックは中国のAI企業3社がアンソロピックが提供する生成AIサービス「Claude」の能力を不正に抽出したと発表した。「蒸留」と呼ばれる技術を使い、自社のモデルの改良に利用したと主張している。


