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独占禁止&公正取引の壁を巡る様々な動き:Nvidia、AMD、インテル

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜28日時点、世界全体で3億6629万人に達し、6日前から約2118万人増と依然勢いを高める急拡大を示している。我が国では、「まん延防止等重点措置」が34都道府県に拡大されている。米中摩擦の中での半導体の世界的不足の事態に端を発して、各国・地域での半導体製造の自己完結を図る動きが展開されている一方、米国・GAFAM、中国・BATHなど巨大ITへの規制圧力が引き続き強まっている現時点である。独占禁止&公正取引の壁を巡って、半導体各社にも様々な動き&インパクトがあらわれてきており、NvidiaのArm買収、AMDのXilinx買収それぞれの提案、そしてインテルへの制裁について現下の変転ぶりに注目している。

≪予断ならない展開≫

Nvidiaが、2020年、Armの親会社、ソフトバンクグループ(SBG)と合意した$40 billionのArmの買収であるが、米国そして英国の独占禁止法規制当局による反対があらわされて、膠着状態に陥っている。つい先ごろも、NvidiaとArmで、英国の当局に説得を試みる動きが見られていたばかりである。

◇Nvidia and Arm fight back as U.K. competition regulator considers blocking deal-Arm and Nvidia challenge antitrust regulators in the UK (1月11日付け CNBC)
→Nvidiaが提案した$40 billionのArmの買収はが、世界中の独占禁止法規制当局によって精査されており、両社は英国のCompetition and Markets Authority(競争市場局)に書面提出、該取引の推進が納得されなければならないとしている旨。

ここにきて、この買収取引が完了する見込みはなく、中止する動きになっている、とBloomberg発である。

◇Nvidia Quietly Prepares to Abandon $40 Billion Arm Bid-Report: Nvidia may walk away from Arm buy-Nvidia reportedly ready to give up on $40B purchase of Arm (1月25日付け Bloomberg)
→1)*Nvidiaがパートナーに、取引は完了の見込みがない、と語っている旨。
  *Armの現在のオーナー、ソフトバンクは、該事業についてIPOを図っている旨。
 2)Nvidiaは$40 billionのArm買収を中止する準備をしているとの報道、Nvidiaはコメントしていない旨。該買収は、Arm拠点を置く英国、および米国において独占禁止法規制当局による反対が見られている旨。

これを受けて、該買収放棄の方向の取り上げが続いている。

◇Nvidia planning to say bye-bye to troubled Arm deal, sources say (1月25日付け FierceElectronics)
→匿名筋を引用、Bloomberg発。Nvidiaが、Armの$40 billionの買収を放棄しようとしている旨。一方、火曜25日のpublicationによると、Armのオーナー、ソフトバンクが、ArmのIPOを準備している旨。

◇Nvidia is reportedly preparing to abandon its $40 billion takeover of Arm (1月25日付け CNBC)

◇Nvidia said to be preparing to abandon $40B plan to buy Arm (1月25日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Nvidia社が、Arm Ltdを買収する$40 billionの計画からの脱却に向けて「静かな準備」をしている旨。Bloombergによると、同社がパートナーに対し、この英国の半導体設計メーカーをソフトバンクグループから買収する取引の規制当局の承認を得る見込みがない、と語っている旨。

◇Nvidia preparing to abandon acquisition of Arm - Bloomberg News (1月25日付け Reuters)

◇米半導体エヌビディア、アームの買収断念か、米報道 (1月26日付け 日経 電子版 09:37)
→米ブルームバーグ通信は25日、米半導体大手エヌビディアが英半導体設計アームの買収計画を取り下げる準備に入ったと報じた旨。エヌビディアは2020年、アームの親会社であるソフトバンクグループ(SBG)と約400億ドル(約4兆5600億円)の大型買収で合意した旨。各国が競争環境に与える影響などを調査しており、米連邦取引委員会(FTC)は反トラスト法(独占禁止法)に基づき差し止めを求める訴訟を起こしている旨。

来たる3月に完了のメドは、各国の独禁当局の厳しい姿勢が変わらず、難しくなっている現時点である。

◇ソフトバンクG、英アーム売却が難航、独禁当局の壁厚く (1月26日付け 日経 電子版 14:13)
→ソフトバンクグループ(SBG)による英半導体設計大手アームの売却が難航している旨。米半導体大手、エヌビディアに保有するアーム株を最大400億ドル(約4兆5500億円)で売却する計画だったが、米連邦取引委員会(FTC)が反トラスト法(独占禁止法)に基づき差し止めを求める訴訟を起こすなど、各国の独禁当局は売却に対し厳しい姿勢を崩さない旨。当初見込んだ2022年3月をめどとする売却完了は難しくなっている旨。

やはり2020年に発表されたAMDによるXilinxの大型買収提案であるが、こちらはこのほど中国の当局が条件付き賛成の判断となっている。AMDの中国への供給継続が条件とのこと、米中摩擦の背景が思い浮かぶところがある。本件は、米国当局の承認待ちとなっている。

◇China Approves AMD's $35 Billion Acquisition of Xilinx-AMD's $35B purchase of Xilinx gets green light from China (1月27日付け Bloomberg)
→*監視機関は、AMDが中国に供給し続けなければならないと規定の旨。
 *史上最大の取引の1つであるこの取引は、2020年に発表された旨。

◇AMD is now one step closer to closing its planned $45B purchase of Xilinx (1月27日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→中国の規制当局は木曜27日、CEO、Lisa Su氏が率いるAMDによるXilinxの買収計画に賛成した旨。米国の規制当局の承認により、AMDとXilinxは現在、第一四半期に該取引を完了する予定の旨。

◇AMD-Xilinx deal gets conditional approval from China (1月28日付け FierceElectronics)
→multi-billion-dollarの取引で別の半導体を買収しようとしているある半導体の巨人が、中国から本当に良い待望のニュースを受け取った旨。
Reuters他のメディア報道によると、AMDがXilinxを買収する$35 billionの取引が、中国・State Administration for Market Regulationから条件付きの承認を得ている旨。

次に、だいぶ遡ってCPU販売を巡るインテルに対する欧州連合(EU)の制裁についてであるが、こんどはEU司法裁判所が独禁法再審理の結果、インテルに巨額の制裁金を科す判断を無効とする判決が示されている。ここでは、インテルがEUに先端fabs建設を検討している現時点が思い浮かんでくる。

◇Intel has $1.2 billion antitrust fine overturned by EU court-EU court overturns Intel's $1.2B antitrust fine (1月26日付け CNBC)
→*罰金は、Intelがライバルから不当に搾り取ろうとしたことに基づいて、EUの執行部門である欧州委員会により科された旨。
 *具体的には、委員会は、Intelが2002年から2007年の間にx86の2プロセッサの世界市場での支配的な地位を乱用したと主張した旨。
 *欧州連合司法裁判所の構成裁判所である第一審裁判所は、水曜26日、該罰金を却下、委員会がリベートスキームの適切な経済分析を行っていない、としている旨。

◇EU司法裁、インテルへの制裁「無効」、独禁法巡り再審理−欧州の競争政策に影響も (1月27日付け 日経 電子版 05:22)
→欧州連合(EU)司法裁判所の一般裁判所(ルクセンブルク)は26日、欧州委員会が2009年にEU競争法(独占禁止法)違反で米インテルに巨額の制裁金を科した判断を無効とする判決を示した旨。欧州委の競争政策に影響を与える可能性がある旨。
欧州委は2009年、インテルが2002〜2007年にかけて自社製のパソコン向けのCPUの販売を巡って市場の独占的な地位を利用して公正な競争を損ねたと判断し、10億6000万ユーロ(約1400億円)の制裁金を科すことを決めた旨。大手パソコンメーカーに自社製CPUの採用を迫ったり、小売店に自社CPU搭載のパソコン以外は売らないよう求めたりする見返りにリベートを支払っていた旨。

独占禁止&公正取引の壁を巡るほか関連として、以下いくつか。まずは、巨大IT規制について分かれるシリコンバレーについてである。

◇Silicon Valley is split on a new bill aimed at curbing the power of Apple, Google and other Big Tech companies (1月21日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Bay Areaのハイテク業界が、ビジネスにおける最大の企業を抑制しようとする新しい独占禁止法案で分かれている旨。

中国では、さらに強大な圧力が巨大ITに加わっている模様である。

◇中国テック株、真冬の苦境、「独占は腐敗」強まる圧力 (1月23日付け 日経 電子版 15:00)
→中国のテック株の苦境が一段と深まっている旨。主要5社の株式時価総額はピークと比べて約1兆1000億ドル(約130兆円)減った旨。アリババ集団の予想PER(株価収益率)は2014年の米国上場以来、最低水準となっている旨。中国政府による巨大IT企業への圧力は、データ安全・金融サービス分野での統制強化から、「反腐敗」にまで広がりつつあるからの旨。

欧州での巨大IT規制への乗り出しである。

◇欧州、巨大IT規制を承認、違法コンテンツ排除の法案可決、罰金、世界販売6%にも、ルールづくりを主導 (1月25日付け 日経)
→欧州連合(EU)が大手IT企業への規制を本格化させる旨。欧州議会はグーグルやメタ(旧フェイスブック)といったネット事業者らに違法コンテンツの削除や広告の適正な表示を義務付ける法案を可決した旨。プラットフォーマーと呼ばれるこうした米巨大IT企業のサービスは市場や世論への影響が大きい旨。法律で責任を明確化させ、利用者保護につなげる旨。
欧州議会が20日に「デジタルサービス法案」を可決した旨。EU人口の10%に相当する4500万人以上の利用者を抱えるなどの条件を満たす企業を「大手」と定義し、厳しい規制の対象とする旨。事実上、GAFAなど米IT大手に対象を絞った内容。

Googleへの提訴がまたぞろ行われている。

◇米ワシントン司法長官、Googleを提訴、位置情報収集で (1月25日付け 日経 電子版 09:48)
→米首都ワシントンのカール・ラシーン司法長官は24日、米グーグルがスマートフォンの利用者らの位置情報を不正に収集しているとして、同社を提訴したと発表、テキサスなど3州の司法長官も各州で同様の訴えを起こした旨。グーグルは「不正確な主張に基づく提訴だ」などと反発している旨。

GAFAMサイドも、独禁改正急先鋒の若い女性法学者、Lina Khan氏が米連邦取引委員会(FTC)委員長に就いている中、ロビー活動費が過去最高とのこと。

◇米IT5強、ロビー費が過去最高に、独禁法改正を警戒 (1月28日付け 日経 電子版 05:16)
→米IT大手のロビー活動費が膨らんでいる旨。アマゾン・ドット・コムなど大手5社は2021年に7000万ドル(約80億円)近くを投じ、過去最高を更新した旨。各社は米議会で反トラスト法(独占禁止法)を改正する機運が高まっていることへの警戒を強めているが、対策が奏功するかは不透明。

世界の脈流に当たるべく、いろいろな関連する諸案件の推移に注目するところである。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□1月25日(火)

ここにきて景況感が冷えてきて、IMF(国際通貨基金)の世界経済成長予測が下方修正されている。米欧も、1月急減速である。

◇IMF cuts 2022 global growth forecast as U.S., China recovery wanes-IMF shaves global growth projection, warns of challenges (CNBC)
→International Monetary Fund(国際通貨基金)が、2022年の世界経済成長の予測を0.5パーセントポイント下げ、昨年の5.9%の成長と比較して、今年は4.4%の成長、来年は3.8%の成長を予測している旨。 IMFは、米国と中国の減速、supply chainの問題、パンデミックの長引く影響など、複数の課題を挙げている旨。

◇米欧の景況感、1月急減速、米は1年半ぶり低水準 (日経 電子版 04:01)
→英IHSマークイットが24日発表した1月の購買担当者景気指数(PMI、総合)の速報値は米国で50.8となり、2021年12月より6.2ポイント下がった旨。3カ月連続の低下で、1年半ぶりの低水準となった旨。新型コロナウイルスで感染力の強い「オミクロン型」がまん延し、製造業、サービス業ともに人手不足に伴う供給制約が景況感に悪影響を及ぼした旨。

FRBの金融引き締め、ウクライナ情勢に反応して、乱高下の様相が続いた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ乱高下、FRB・ウクライナ警戒で一時1100ドル安 (日経 電子版 08:04)
→24日の米株式市場は値動きの荒い展開となった旨。ダウ工業株30種平均の下げ幅は一時1100ドルを超えたが、午後から買い戻しが優勢となり、前週末比プラスで終えた旨。米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化やウクライナ情勢の緊迫が警戒されている旨。長期投資家が様子見姿勢を強めるなか、投機筋の短期売買で相場が大きく動きやすくなった旨。

□1月26日(水)

「オミクロン型」感染が日々急拡大、「まん延防止等重点措置」が34都道府県に拡大された我が国である。

◇まん延防止34都道府県に拡大、政府決定、沖縄などは延長 (日経 電子版 01:29)
→政府は25日、新型コロナウイルスに対処する「まん延防止等重点措置」の対象に大阪など18道府県を追加すると決めた旨。すでに適用中の東京など16都県と合わせて全国の7割超にあたる34都道府県へ拡大する旨。変異型「オミクロン型」の感染急増に対応する旨。

◇NYダウ反落66ドル安、連日の乱高下、金融引き締め警戒 (日経 電子版 06:47)
→25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比66ドル77セント(0.2%)安の3万4297ドル73セントで終えた旨。26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの積極化を警戒した売りが優勢となった旨。押し目買いが入って午後に一時上げに転じたが、買いの勢いは続かなかった旨。

□1月27日(木)

FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長が3月利上げを示唆、株価が敏感に反応する以下の内容である。

◇FRB、3月利上げ示唆、「まもなく引き上げるのが適切」 (日経 電子版 06:54)
→米連邦準備理事会(FRB)は26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明文で、政策金利を「まもなく引き上げるのが適切だ」と表明した旨。パウエル議長は記者会見で「委員会は(次回の)3月会合で利上げに適切な条件が整うと想定している」と語った旨。保有資産の縮小も「利上げプロセスの開始後に取り組む」と述べ、インフレ抑制に向けて金融引き締めを進める考えを示した旨。

◇NYダウ続落129ドル安、パウエル議長会見中に下落 (日経 電子版 08:14)
→26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比129ドル64セント(0.4%)安の3万4168ドル09セントで終えた旨。前日夕に発表した決算が好感されたソフトウエアのマイクロソフトが買われ、ダウ平均は午前に500ドル強上げる場面があった旨。だが、午後に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表され、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見が始まると長期金利が上昇し、ダウ平均は急速に伸び悩んで下げに転じた旨。

□1月28日(金)

米国の2021年10〜12月期のGDPが6.9%増と持ち上がったが、先行き減速懸念が早くも取り沙汰されている。

◇米GDP6.9%増に加速、10〜12月、個人消費が堅調−1〜3月は再び2%台も (日経 電子版 05:05)
→米商務省が27日発表した2021年10〜12月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は前期比年率換算で6.9%増えた旨。新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ7〜9月期の2.3%増から加速した旨。ただ高インフレが長引き、堅調な個人消費が先行き減速する懸念も出ている旨。

◇NYダウ小幅続落、金融政策に不透明感、不安定な値動き (日経 電子版 06:48)
→27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日続落し、前日比7ドル31セント(0.02%)安の3万4160ドル78セントで終えた旨。午前中に600ドル強上げた後は急速に伸び悩み、下げに転じて終えた旨。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融引き締めに前向きな方針が示されたが、引き締めのペースには不透明感が強い旨。金融政策の先行きが読めず、不安定な相場展開が続いた旨。

□1月29日(土)

◇NYダウ反発564ドル高、アップルなど好決算銘柄に買い (日経 電子版 06:51)
→28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比564ドル69セント(1.7%)高の3万4725ドル47セントで終えた旨。朝方は売りが先行し、一時は350ドル強下落したが持ち直した旨。市場予想を上回る四半期決算を発表したスマートフォンのアップルやクレジットカードのビザが買われ、指数を押し上げた旨。米長期金利が低下し、高PER(株価収益率)のハイテク株が買い直された旨。


≪市場実態PickUp≫

【「米国競争法案」関連】

ホワイトハウスでのインテルのオハイオ州新工場建設の打ち上げ発表を前回取り上げたが、半導体の米国内での製造強化が含まれる「米国競争法案」の推進を図る動きが以下の通り続いている。

◇Biden urges Congress to pass legislation to help address semiconductor shortage-Biden: Congress should pass bills to support IC manufacturing (1月21日付け CNN)
→Joe Biden米国大統領が金曜21日、世界的な半導体不足に対処するためにsupply chainsに向けた研究開発と製造を強化する法案を可決するよう議会に促した旨。

◇UPDATE 1-U.S. House to unveil chip investment bill this week -report-House reportedly set to introduce a chip investment bill (1月24日付け Reuters)
→Punchbowl News、月曜24日発。米国下院民主党が今週、中国との米国の競争力を高め、半導体への連邦政府の支出を増やすことを目的とした法律を導入する旨。

◇House Bill Funds CHIPS Act, Stresses R&D (1月25日付け EE Times)
→America COMPETES Actは、米国の技術の優位性と中国と競争するための最善の方法について下院-上院での議論を設ける旨。
今週、米国の半導体製造の復活とハイテクサプライチェーンの強化を目的とした取り組みが進み、広範な技術の研究開発に投資しながら、米国製半導体の「生産増大」に資金を提供するキャッチオール法案が導入された旨。下院で導入されたAmerica COMPETES Act of 2022は、以前に上院によって承認され、最新の国防授権法案に含まれている$52 billionの資金を充当する旨。半導体製造に加えて、該下院法案はまた、再生可能エネルギーやサイバーセキュリティからAIや量子コンピューティングに至るまでの分野での研究資金を後押しする旨。

世界的な半導体の不足の事態に対して、米国商務省が世界の半導体各社に調査を行った結果が、次の通りあらわされている。

◇Chip Shortage Leaves U.S. Companies Dangerously Low on Semiconductors, Report Says-Survey: US manufacturers have scant supplies of chips -Commerce Department survey shows companies typically had 40-day supply in 2019 (1月25日付け The Wall Street Journal)
→米国商務省が、新しい調査結果を引用、米国メーカーの半導体供給が5日間の半導体在庫に減少している、と報告の旨。「半導体の供給問題に関係しており、我々は困難乗り越えに至ってもいない」とGina Raimondo商務長官。

◇半導体需要家の在庫、5日分未満に、米政府調査 (1月26日付け 日経 電子版 08:04)
→米商務省は25日、半導体のメーカーや需要家への聞き取り調査の結果を発表、企業は、半導体不足の問題が最低でも今後半年は続くとみていることが分かった旨。半導体の品薄が続けば、高インフレが長引く一因になる旨。商務省は2021年9月から11月まで、生産能力や在庫など半導体の情報を募った旨。台湾積体電路製造(TSMC)、韓国サムスン電子などの主な半導体生産会社、半導体を使う自動車や医療機器のメーカーなど計164件の回答を得た旨。

◇Commerce pushes for chip fab funding from Congress (1月26日付け FierceElectronics)
→Gina Raimondo商務長官が火曜25日、いくつかの前向きな進展を報告しているが、半導体の不足の困難を米国は乗り越えていない、としている旨。
「半導体のsupply chainは依然として脆弱であり、議会が半導体の資金(国内半導体業界に新たな活力を与える$52 billion法案)をできるだけ早く通すことが不可欠」と声明で同氏。

「米国競争法案」を米国下院で通過させる努力が続いている。

◇U.S. House leaders unveil chips, China competition bill-House introduces its own IC tech bill (1月25日付け Reuters)
→下院の指導者たちが、「America Competes Act(アメリカ競争法)」を導入、米国でより多くのmicrochipを生産するための連邦資金を供給する旨。 2,900ページの該法案は、昨年上院で可決された「US Innovation and Competition Act(米国の革新と競争法)」とは異なるため、下院議員は2つの法案の違いについて協議する必要がある旨。

該法案は大いに求められるが、中国対抗には不十分との見方もあらわされている。

◇America COMPETES Act of 2022 Is a Much-Needed Bill, but Not Sufficient to Compete with China, Says ITIF (1月26日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→米下院から昨年6月に上院を通過したU.S. Innovation and Competition Act(USICA:米国イノベーション競争法)に付随する法制化、America COMPETES Act of 2022(2022年アメリカ競争法)が導入された後、主要な科学技術政策シンクタンクであるInformation Technology and Innovation Foundation(ITIF:情報技術イノベーション財団)が発表した声明について。

米国・SIAから、下院審議入りを歓迎するステートメントである。

◇SIA Applauds Release of House Competitiveness Legislation-America COMPETES Act includes $52 billion to fund the semiconductor research, design, and manufacturing provisions in the CHIPS for America Act (1月26日付け SIA Latest News)
→Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、America Creating Opportunities for Manufacturing, Pre-Eminence in Technology, and Economic Strength (America COMPETES) Act of 2022と呼ばれる競争力法制化の下院における昨日のリリースについて、President and CEO、John Neuffer氏からの声明を発表の旨。該法制化には、CHIPS for America Actの半導体研究、設計、および製造の規程に資金を提供するための$52 billionが含まれている旨。上院は、2021年6月に超党派のUnited States Competition and Innovation Act(USICA)の一部として該CHIPS Actへの資金提供を可決した旨。

◇米、半導体補助金5.9兆円案、下院公表、支給へ前進、安定調達へ中国に対抗 (1月27日付け 日経)
→米議会下院は25日、中国に対抗するため先端技術の競争力向上をめざす包括法案、「米国競争法案」を公表、半導体の生産や研究開発に$52 billion(約5.9兆円)を投じる旨。上院は既に可決しており、補助金の支給に一歩前進した旨。バイデン政権も半導体の安定調達に向けて法案の早期成立を訴えた旨。

【インテル関連】

オハイオ州新工場の発表の余韻が続いている。

◇Intel to build two fabs in Ohio for $20B, launch $100M college partnership (1月21日付け FierceElectronics)
→インテルが、New Albany, Ohioに$20 billionを上回る費用をかけて2つの半導体工場を建設、最終的には合計$100 billion相当の8つのfabsを持ち、この地域に数万の長期雇用を創出する旨。同社はまた、該地域の大学やcommunity collegesとのパートナーシップ構築に向けて10年にわたって$100 millionを出資、学部と準学士号につながるlabsとカリキュラムを含める旨。

◇Intel Invests $20 Billion in Ohio for Advanced Fabs First major chip plant in the U.S. Midwest slated to begin production in 2025 (1月21日付け IEEE Spectrum)

欧州でも製造工場建設を検討、とインテルのCEO、Pat Gelsinger氏発である。

◇Intel CEO hopes to announce European manufacturing site in coming months-Intel CEO: Plans in the works for a European fab cluster (1月21日付け Reuters)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、同社はウェーハfab拠点に向けてEuropean Union(EU)における立地を検討している旨。 Gelsinger氏によると、最終的に8つのウェーハfabsが建設されるOhio州での立地選択と同様に、該欧州fab拠点には複数のfabsがある旨。

米欧におけるファウンドリ能力確立、とインテルのIDM 2.0戦略の推進が確認されている。

◇Ohio Fabs Help Advance Intel's IDM 2.0 Strategy (1月24日付け EE Times)
→オハイオ州に2つの新しいチップ工場を建設するために200億ドルを上回る投資を行うインテルの計画は、米国と欧州におけるファウンドリ能力の主要プロバイダーになるための同社のより広範な統合型デバイス製造、すなわちIDM 2.0戦略を強調している旨。
オハイオ州の最近の製造業の不運にもかかわらず、インテルの幹部は先週、Columbus近くの新しい1,000エーカーのファブサイトに大きな期待を寄せていると公言した旨。 Intelは、オハイオ州のキャンパスを選択する前に、米国全体で30から40の潜在的なサイトを偵察したと述べた旨。
IntelのCEO、Pat Gelsinger氏は、今回の決定は、エネルギー、水、近くのオハイオ州立大学を含む利用可能な人材などの要因に大きく影響されたと述べた旨。

先端技術面に目を移して、2-nm未満の半導体製造に絡む特許申請が行われている。

◇Intel May Bet on Stacked Forksheet Transistor Tech for Sub-2nm Chips-Intel crafts stacked forksheet transistors for sub-2nm ICs-Showcasing improvements at the level of a node jump. (1月24日付け Tom's Hardware)
→Intelが、2 nanometers未満のfeaturesを備えた半導体の製造方法に関する特許を申請の旨。同社は、2019年にさかのぼる技術である「stacked forksheet transistors」と呼ばれるものを謳っている旨。

こんどは、業績関連。インテルの2021年第四四半期および年間の業績発表が行われて、関連含め以下の通りである。2021年売上げが過去最高を記録しているが、メモリ半導体が大きく引っ張ったSamsungにサプライヤランキング首位の座を譲っている。

◇Intel beats Q4 expectations as datacenter sales grow (1月26日付け VentureBeat)
→Intelの第四四半期売上げが$19.5 billionでnet incomeが$6.1 billion、前年同期比でデータセンター向け半導体販売高は上回り、client computing半導体販売高は下回った旨。

◇Intel beats expectations but weak margin outlook sends shares down (1月26日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

◇Intel hits record $79B revenues in '21, $20.5B for 4Q (1月27日付け FierceElectronics)
→Intelの第四四半期売上げが$20.5 billion、ガイダンスを上回り前年同期比3%増、一方、2021年売上げが前年比1%増の$79 billion、過去最高を記録の旨。

◇インテル、第四四半期売上高は過去最高、供給制約は来年にかけ持続へ (1月27日付け ロイター)
→米半導体大手インテルが発表した第四四半期の売上高は過去最高を更新したものの、併せて公表した第一四半期の利益見通しは市場予想を下回った旨。インテルの株価は時間外取引で当初約3%下落。その後、同社が自社半導体に対する需要とサプライチェーン管理能力に自信を示したことで幾分値を戻した旨。
ただ、パトリック・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は電話会見で、半導体に対する「前例のない需要」が続く中、供給制約は今年から来年にかけて持続するとの見通しを示した旨。

◇米インテルの第一四半期、利益が市場予想を下回る見通し (1月27日付け 朝日新聞DIGITAL)
→米半導体大手、インテルが26日、市場予想を下回る第一四半期の業績見通しを発表、これを受け、引け後の時間外取引で同社株は4%下落した旨。
ただ、第一四半期の売上高予想は約$18.3 billionで、市場予想の平均である$17.62 billionを上回っている旨。世界的に半導体が不足する中、旺盛な需要に応えられるか、自社の製造能力に期待がかかっている旨。

◇Gelsinger's 'rearchitected' Intel takes shape (1月27日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Pat Gelsinger氏がIntelのCEOに就いて1年足らず、同氏が短期間で行ったすべての変更と投資からは知れない旨。

◇Intel's Rebirth Could See it Become the US National Chip Champion, Says GlobalData (1月28日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Intelの2021年第四四半期および年間業績発表を受けて、データ&分析会社、GlobalDataのアナリストのコメントについて。

【Samsung関連】

インテルとほぼ並行、Samsungの業績発表が以下の通りである。やはり過去最高を記録とともに、インテルを上回ってのランキング首位があらわされている。

◇Samsung records highest revenue in 2021 with chip business leading profitability-Samsung recorded its highest revenue to date in 2021 propelled bystrong mobile and chip sales. (1月26日付け ZDNet)

◇Samsung outpaces Intel in chip sales-Samsung's 2021 chip sales hit more than $78B -After record year with chips, Samsung to navigate uncertainties in 2022 (1月27日付け The Korea Herald (Seoul))
→Samsung Electronicsの半導体製品からの2021年売上げが過去最高の$78.36 billionに達し、前年比29%増。microchipsのグローバル販売高で、Intelはその売上高が$74.7 billionでSamsungに次ぐ第2位であった旨。

◇サムスン、半導体営業益55%増、前期 (1月28日付け 日経)
→韓国サムスン電子が27日発表した2021年12月期の部門別業績で、半導体事業の営業利益は前の期比55%増の29兆2000億ウォン(約2兆8000億円)。在宅勤務や遠隔授業の浸透でパソコンやデータセンター向けの半導体メモリの販売が伸びた旨。スマートフォンやディスプレイなど全部門で増益だった旨。半導体売上高は29%増の94兆1600億ウォンで、3期ぶりに過去最高を更新、半導体の売上高では米インテルを上回り、世界首位に返り咲いた旨。

ファウンドリー事業部門も、第四四半期の売上げが最高を記録している。

◇Samsung foundry revenue sets record high in 4Q21-HPC chips drive Q4 revenue growth for Samsung foundry business (1月28日付け DIGITIMES)
→Samsung Electronicsの2021年第四四半期連結売上げが、KRW76.57 trillion($63.65 billion)と最高を記録、ファウンドリー事業が四半期売上げ新記録となっている旨。

Samsungについても先端技術の切り口から、gate-all-around(GAA)プロセスの立ち上げ予定である。

◇Samsung Readies Gate-All-Around Ramp (1月28日付け EE Times)
→Samsung Electronicsが、今年の後半にgate-all-around(GAA)プロセスに基づいた世界初の半導体の商業生産を開始する予定と語った旨。この新たなプロセスは、台湾積体電路(TSMC)が支配している5nmノードで使用されている現在のFinFET技術に比べてトランジスタ密度の利点が得られる可能性がある旨。

【中国関連】

目に入った後退の動き2件。苦境のTsinghua Unigroup(紫光集団)が、メモリfab拡大計画を破棄する予定とのこと。

◇Tsinghua Scraps 3D NAND and DRAM Fabs: May Affect Memory Prices-Tsinghua restructuring puts fab expansion plan in limbo-Investors force restructuring of Tsinghua Unigroup. (1月26日付け Tom's Hardware)
→Nikkei発。債務に苦しむTsinghua Unigroup(紫光集団)が、リストラ計画の一環として、2つの新しい大型3D NANDおよびDRAMファブを建設し、Unisocを改造する計画を破棄する予定の旨。 どちらの動きも、中国の「'Made in China 2025'(中国製造2025)」半導体自立計画の大きな後退を表している旨。

Micron Technologyが、上海のDRAM設計拠点を閉鎖、以下の通りである。

◇Micron to shut DRAM chip design operations in Shanghai - SCMP (1月26日付け Reuters)

◇US-China tech war: chip maker Micron to close DRAM design operations in Shanghai, move key engineers to US, India-Micron to close its Shanghai DRAM design operations (1月26日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→Micron Technologyが、上海のDRAM設計拠点を閉鎖し、そこで働くエンジニアの一部に米国またはインドに移ることを提案している旨。 「多くの米国のメモリ半導体設計会社は、そもそも設計チームを中国国外に置くことを選択しており、Micronはその方向に進んでいる。」と、半導体コンサルタント会社、ICWiseのアナリスト、Wang Lifu氏。

【自動車用半導体の不足】

まだまだ尾を引く自動車用半導体の不足であるが、出荷数量で見ると昨年は大きく踏み上がっている、とIC Insightsの見方である。需要急増の為せる業の一側面の可能性である。

◇The Real Reason Behind the Automotive Industry IC Shortage-A Step-Function Surge in Demand!-After years of moderate increases, IC suppliers blindsided byautomotive IC demand spike in 2021. (1月25日付け IC Insights)
→IC Insightsの見解では、ICサプライヤは、昨年、自動車業界に膨大な量のICデバイスを供給し、立ち上げたという驚くべき成果を認められるべきである旨。 しかし、2021年の自動車産業のように、ICの需要が「階段関数」の急上昇を遂げると、需給の状況に一時的なミスマッチが生じることになる旨。これが、車載electronics業界におけるICの不足の背後にある旨。
※車載用IC出荷数量(million個):

2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
(予想)
36,289
41,033
41,254
40,383
52,422

◇The Real Reason Behind the Automotive Industry IC Shortage - A Step-Function Surge in Demand (1月27日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

【東芝関連】

大分県での地震による現地半導体拠点への影響関連が、以下の通りである。
傷被害を受ける中、一部再開の現時点である。

◇Toshiba halts operations at chip manufacturing site after quake-Toshiba's Oita fab site shuts down following earthquake (1月24日付け Reuters)
→東芝が月曜24日、週末に発生した強い地震で、大分の半導体R&Dおよび製造グループ拠点の操業を停止した旨。
東芝は声明のなかで、一部の機器が損傷しており、まだ生産への影響を分析していると述べた旨。

◇東芝系、大分の半導体拠点停止、地震で一部装置破損 (1月25日付け 日経)
→東芝子会社の東芝デバイス&ストレージは24日、大分、宮崎両県で22日未明に発生した地震により、大分市内の半導体生産・開発拠点の操業を停止していると発表、24日正午時点で一部装置で破損が確認され、被害規模などを調べている旨。従業員にけが人はいなかった旨。再開の見通しは立っていない旨。

◇Toshiba says has restarted some chip production at quake-hit plant-Toshiba resumes chip production at Oita fab after an earthquake (1月26日付け Reuters)
→東芝が水曜26日、大分市の半導体工場の生産を部分的に再開したと発表、週末の強い地震発生により生産が停止された旨。

◇東芝、大分の半導体拠点一部再開 (1月27日付け 日経)
→東芝子会社の東芝デバイス&ストレージは26日、操業を停止していた大分市内の半導体生産・開発拠点「ジャパンセミコンダクター大分事業所」について、同日から一部で稼働を再開したと発表、22日に大分・宮崎両県を中心に発生した地震で操業を停止していた旨。全面復旧の見通しは立っていない旨。

東芝グループ3社分割の関連、注視せざるを得ないが、現時点の状況である。

◇東芝、分割後も共同研究――分割実現、なお不透明、大株主から反対意見も (1月24日付け 日経)
→東芝は2月7、8日に分割に向けた戦略説明会を開く予定。企業価値の向上に向けた中長期の成長戦略を示し、株主に分割案への理解を求める旨。ただ、大株主の一部からは反対の意向が示されるなど、分割の実現には不透明感が増している旨。

◇東芝、分割後も共同研究、生産ライン効率化やAI、技術維持・向上が焦点 (1月24日付け 日経)
→東芝はグループ全体を3社に分割後、人工知能(AI)や生産ラインの効率化など重複する重要分野では共同で研究開発を続けることを検討する旨。
3月中に分割計画について株主の意向を確認する臨時株主総会を開く予定だが、一部の大株主からは反対の声が上がる旨。競争力を生み出す研究開発体制の行方は焦点だった旨。株主の理解を得られる分割後の枠組みを設計する旨。
東芝は2021年11月に、
・発電システムや鉄道・産業機器などを手掛ける「インフラサービス」と、
・電力の供給・制御に使うパワー半導体やハードディスクドライブ(HDD)などを扱う「デバイス」の2社を2024年3月期に分離独立させる計画を表明。
・東芝は、キオクシアホールディングスや東芝テックの保有株式などの資産管理会社となる旨。

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