今日のニュースは、CadenceがUCIe規格に準拠したIPをTSMCN3Pプロセスでテープアウトした、2026年のメモリ市場は今年の倍増の4000億ドルへ、の2本です。チップレットの標準に準拠するIPが先端プロセスで入手できるようになると、チップレット実装の先端パッケージ市場が活性化します。また、メモリ市場は単価の値上がりと供給不足の問題が26年は顕在化し、メモリ売上は増えるという予測を市場調査会社が出しました。

一つ目のCadenceのIPは1レーン当たりのデータレートが64Gbpsと極めて高速のインターフェースを持つIPで、チップとチップの間をつなぎます。Cadenceにとって第3世代のUCIe IPとなり、AIやHPC（High Performance Computing）市場に向けた超高速な先端パッケージに実装できるようになります。Cadenceは2021年以来、第1・第2世代のUCIe IPに続く IPとなります。

二つ目のニュースは、市場調査会社のCounterpointがMicron Technologyの9〜11月の決算報告を受け、メモリ単価の上昇と供給不足は今年の第4四半期、そして来年の第1四半期の業績予測からも続くと見ています。メモリメーカーは稼働率を上げ、増産していますが、その解消には少し時間がかかることから2026年全体では今年の売上が2倍になると見ています。あまりの急な動きなので、その反動すなわち作りすぎによる落ち込み27年以降に来るのでは、と気になります。

Cadence、チップレット規格UCIeに準拠する64GbpsのIPをTSMCのN3Pプロセスでテープアウト
全文：Cadence tapes out UCIe IP at 64Gbps on TSMC N3P, EE News Embeded

2026年のメモリ市場は今年の2倍の4000億ドルになりそう、とCounterpointが発表
全文：Micron Achieves Record Performance Amid Surging Memory Prices, Counterpoint Press release