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半導体製造装置、今年は史上最高だが、23年は16%低下の912億ドルに

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2022年の半導体製造装置が、過去最高だった昨年の1000億ドル超えよりもさらに年間で5.9%成長して1085億ドルになりそうだ、という見通しをSEMIが発表した。メモリ需要が緩み、在庫調整の時期が続いており、来年2023年には同16%減の912億ドルに低下するが、2024年には同17.5%増の1072億ドルに再成長すると予測している。

SEMI 2022 Total Semiconductor Equipment Market Forecast / SEMI

図1 世界半導体製造装置の売上額見通し 出典:SEMI


SEMIは世界的な不安定性やインフレなどマクロ経済から、半導体製品市場を予測して製造装置や材料の見通しを算出、SEMICON Japanの開催に合わせて、22年の見込み額から23年、24年の半導体製造装置の売り上げを見積もった。ただし、ここでの半導体製造装置とはウェーハ処理装置WFEと、検査テスト装置、アセンブリとパッケージング装置を含めた売上額となっている。

マクロ経済から半導体製品市場の見積もり、さらには現実的な数字として、建設中の工場の数なども予測のベースになっている。SEMIが調査した、建設が始まった半導体プロセス工場(ファブ)は、2021年に23工場に増えたが、2022年はさらに増えて33工場になる見込みだ(図2)。このことは、導入される半導体製造装置にとっては目の前の大きな市場となる。さらにその先の2023年は28工場とやや少なくなるとみており、製造装置の売り上げに反映されている。


New Semiconductor Facilities Starting Construction (Front end) / SEMI

図2 建設が始まる新しい半導体工場の数の推移 出典:SEMI


実は多くの市場調査会社によると、半導体製品そのものの売上額は2022年こそ1桁パーセントのプラス成長だが、来年は軒並みマイナス成長となっている。2022年は史上最高の5900億ドル程度だが、来年の23年は5500億ドル程度に落ちるとみられている。

(2022/12/14)

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