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半導体製造装置は依然好調、FPD装置は危険な状況に

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SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した日本製半導体製造装置の受注額、販売額はそれぞれ前月比3.6%増の1859億7100万円、同6.2%増の1372億4000万円となり、B/Bレシオは1.35、と依然として好調が続いている。一方FPD製造装置は前月下がり始めていた受注額がさらに20%減になり、危険な状況を示している。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


日本製半導体製造装置の受注額は依然として伸びているが、その伸び率は緩み始めている。1月は前月比8.9%増だったが、2月は同3.6%増に緩まったからだ。また、B/Bレシオは1月の1.39から1.36に少し落ちたものの、受注額、販売額とも伸びており半導体投資額が好調だとみてよい。

ただし、これらの数字は全て3カ月間の移動平均値であるから、1月は11月、12月、1月の平均値で、2月は12月、1月、2月の平均値をとる。単月で見ると11月よりは2月の方が受注額は高いが、2月は1月よりも下がっていることを示している。これが単月の季節要因なのか、これからのトレンドなのかは、今のところわからない。もう少し様子を見る必要がある。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


一方、日本製FPD製造装置は、受注額が20%減の409億3400万円、販売額は3.7%減の391億2200万円と、共に減少傾向が強まった。B/Bレシオこそ1.05とまだ1を超えてはいるが、3カ月の移動平均から、このトレンドは減少傾向が続いているとみるべきだろう。

FPD製造装置は、むしろ危険な状況になるとみるべきかもしれない。残念ながら再び下降曲線に入るだろうが、3月は期末に相当するため、販売額は増えるだろう。そうなると受注が増えない傾向なので、B/Bレシオは1を割ることは間違いなさそうだ。

参考資料
1. 半導体製造装置の受注が伸び続けている (2017/02/28)

(2017/03/22)

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