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半導体製造装置は好調に推移、FPD製造装置も上向く

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日本半導体製造装置協会が発表した2014年12月における日本製半導体製造装置の受注額は前月比3.9%増の1202億3300万円、販売額は6.2%増の925億4500万円、B/Bレシオは1.30となり(図1)、好調さを示した。数字は全て3ヵ月間の移動平均値である。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


11月の数字は、販売額が下降傾向になり、受注額だけが伸びたためB/Bレシオが1.33まで上昇した (参考資料1)。しかし、この数字だけではバブル的な要素(2重発注、3重発注など)が含まれ、あまり好ましくないと述べた。12月のB/Bレシオは1.33から1.30に落ちたものの、受注額、販売額とも増加したため、一転して先月の不安が解消された形になった。好調さを維持していると考えてよい。

B/Bレシオだけが上下することで一喜一憂すべきではない。受注額と販売額が共に増えている方が望ましいのである。これまでの経験から、B/Bレシオは1.2前後を推移している時が最も安定していた。B/Bレシオが乱高下するほど大きく振れる場合には、その原因を注意深く分析することが重要である。

FPD製造装置は上下の振れが大きくなかなか安定しないことが多い。ここ数ヵ月間、B/Bレシオは0.5あたりを這いつくばっていたが、先月は受注額が上向きに転じ、明かりが見えてきたと述べた。12月は受注額が前月比51.1%増の155億7300万円、販売額は11%減の197億3800万円となり、B/Bレシオは前月の0.46から0.79へと伸びた(図2)。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


販売額が若干減ったことは懸念材料だが、受注が大幅に伸びたことは回復基調にあるといえそうだ。受注額の増加が販売額の増加を伴えば力強い回復だといえるのであるが。設備投資を絞り込み過ぎたことへの反動かもしれない。

参考資料
1. B/Bレシオ、1.33への増加が好ましくない理由 (2014/12/22)

(2015/01/23)

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