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2013年上半期の世界半導体メーカートップ20社ランキング、メモリ復活

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2013年上半期の世界の半導体メーカートップ20社ランキングを米市場調査会社のIC Insightsが発表した。これによると1位Intel、2位Samsung、3位TSMC、4位Qualcommは前年同期と変わらないが、5位にメモリメーカーのSK Hynixが入った。

表1 2013年上半期の世界半導体トップ20社 出典:IC Insights

表1 2013年上半期の世界半導体トップ20社 出典:IC Insights


トップ20位に入っている日本のメーカーは、米国の8社に次ぐ4社で、6位東芝、11位ルネサス、16位ソニー、17位エルピーダである。欧州が3社、台湾3社、韓国2社が入っている。2013年の前半はメモリが供給不足で単価が上がりつつある。このためメモリメーカーはどこもみな潤っている。

2012年の上半期に対して、2013年の上半期の伸びが最も著しかったのは、韓国のSK Hynix社だ。前年同期比38%増という結果を残し、Qualcommの37%増を抜いた。特にこの4〜6月の四半期において、DRAMの平均単価が対前四半期比16%、ビット出荷数量は同20%と伸ばした。これは、DRAMメーカーがパソコン用DRAMからモバイルDRAMへとシフトした結果、パソコン用DRAMの単価も上がったことで大きく伸びたためである。Hynixは4〜6月期は売上・利益とも過去最高の金額だとしている(参考資料1)。

日本メーカーでは、東芝が3%増を示し、DRAM専業のエルピーダも5%増としたが、ルネサスは15%減、ソニーは26%減となった。富士通セミコンダクターは19%減で昨年同期の17位から圏外の22位に下がった。

日本メーカーの伸びが小さいのは円安の影響が大きい。2012年上半期は1ドル79.7円だったが、2013年上半期は95.47円にもなった。20%の違いがある。円ベースではむしろ円安効果により黒字に転換したところが多かったが、ドル表示では金額は減少している。例えば為替が変わらないとするならば、ルネサスはプラス2%、ソニーも減少幅が小さくなり12%減にとどまることになる。

ファブレス、ファウンドリの台頭はますます顕著になってきており、トップ20社ランキングの中にファブレス4社、ファウンドリ3社が入っている。IDMでメモリメーカーは5社、それ以外のIDMは、Intel 、TI、NXP、ST、ルネサス、Infineon、ソニー、Freescaleの8社だけになった。

参考資料
1. SK Hynix Reports Second Quarter 2013 Results (2013/07/25)

(2013/08/05)

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