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強烈な円安の影響で、2013年の世界半導体市場は2.1%増に下方修正

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世界半導体市場統計(WSTS)が2013年の半導体市場見通しを、前回(2012年11月)の4.5%成長から2.1%成長へと下方修正した。この最大の理由は、円安によってドル換算での日本の市場規模が大きく押し下げられたためである。もし、為替レートが全く変わらなかったと仮定するなら、今回の予測は計算上4.0%増になる。

図1 WSTSの今年の半導体の見通しは2.1%増 出典WSTS

図1 WSTSの今年の半導体の見通しは2.1%増 出典WSTS


とはいえ、昨秋時点での4.5%よりはやや落ちている。これは、2013年の1〜3月の実績が予想よりも悪かったためだ。特にパソコンの売り上げが大きく落ちた。もちろん、スマホとタブレットは伸びた。もう一つは通信用ロジック(アプリケーションプロセッサ、モデムチップなど)もこの1〜3月に予想を裏切ったという。ただし、今年の後半には通信用ロジックは巻き返すが、全体としての伸びは微減という予測になった。

円安が下方修正最大の要因というのは、円ベースでの2013年の日本市場はわずか0.3%減にとどまるものの、2012年の年平均為替レートが1ドル=79.7円だったのに対して、2013年は92.2円で計算しているため、円安効果が強く表れた。日本を除く全世界は、全てプラス成長で、ドル表示では日本だけが13.8%減と大きく落ち込む格好だ。

分野別では、メモリ、特にDRAMの供給がかなり絞られてきたため値上げが始まり、2013年は10%台前半の伸びを示すと見ている。通信用ロジックは今年の後半盛り返し、やはり10%台前半の伸びを予測している。パソコンは今年の後半も弱含みになりそうだ。また、日本メーカーはマイコンに強いため、ドル表示のMOSマイクロは2.9%減という予想になっている(図2)。


図2 製品別の市場予測 出典:WSTS

図2 製品別の市場予測 出典:WSTS


なお、WSTSでは、MOSマイクロの定義をまだ変えていないが、今後検討課題に上ると見られる。というのは、通信用モデムメーカーだったQualcommやBroadcomがCPUやグラフィックスプロセッサも集積したアプリケーションプロセッサを開発し、パソコン向けMPUメーカーのIntelが組み込みプロセッサと称して、アプリケーションプロセッサ(同社はモバイルプロセッサと呼ぶ)を開発しているからだ。通信用からもパソコン用からもどちらも同じようなプロセッサにたどり着いているため、「MOSマイクロ」という分類を見直さざるをえなくなる。現在は、MPUとMCU、DSPをMOSマイクロと定義している。

(2013/06/04)

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