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日本製半導体製造装置のB/Bレシオは1.23に回復

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日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した2012年12月における日本製半導体製造装置のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は、ほぼ1年ぶりに1.0を超えた。今回は販売額が11月の714億1500万円から589億5300万円と下がり、受注額が11月の636億2100万円から722億7700万円と増加したことで、B/Bレシオは1.23となった。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


B/Bレシオの数字だけをみると悪くないが、2011年12月の受注額1007億8800万円と販売額の843億1800万円という絶対額にはまだ遠い。ただ、受注額は10月を底として11月、12月と伸び続けているので、回復傾向にあると言ってよいだろう。販売額が上向きになれば回復は本物だといえるが、まだ喜べない段階だ。

一方、日本製FPD製造装置は、12月にB/Bレシオが1.22という値を示したが、こちらも喜べない。というのは、B/Bレシオは2012年9月の2.45をピークとして、下がる傾向にあるからだ。B/Bレシオで2.0を超える数字は異常であり、9月の販売額が108億8700万円に対して受注額は267億1000万円とその差が大きすぎただけである。販売額がその後、148〜167億円で推移してきたが、受注額は徐々に減っているため、B/Bレシオは1.0を超えてはいるもののやはり下がってきている。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


12月におけるFPDの受注額が前年同月比で49.2%増だが、販売額は50.4%減とまだ回復していない。もう一つ気になることは、販売額が9月を底に増加傾向を示していたが、11月の167億8800万円から12月は157億1200万円に減少し始めたことである。パソコン市場がノートからタブレットに移行している状況と照らし合わせると、LCDの面積は増えない方向に向かっていることも要注意といえる。

(2013/01/24)

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