日本製半導体およびFPD製造装置のB/Bレシオに変調
SEAJが発表した、7月における日本製半導体およびFPD製造装置のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)がそれぞれ、0.84と1.38になった。共に受注額が落ちてきており、要注意である。
図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額の推移 出典:SEAJ
半導体製造装置の受注額は前月の997億8000万円から917億4500万円へと8.1%減少となり(図1)、FPD製造装置の受注額は前月の401億4300万円から314億8300万円へと22%減少した。この統計の数字は全て3ヵ月の移動平均で表している。
半導体製造装置の販売額は、前月より5.3%増の1098億1500万円と少し増えているため、B/Bレシオは大きく下がることになった。下降の傾きはグラフからわかるようにやや急になっている。FPD製造装置は販売額も2%と、わずかながら減少し228億9400億円に下がっているため、B/Bレシオは1.0を超え、1.38という一見好調な数字に見えている。
図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額の推移 出典:SEAJ
しかし、1.0を超えているからといって、喜ぶ数字ではない。というのは、対前年比で見ると、受注額はほぼ横ばいなのに、販売額が25%も下がっているからだ。2010年の7月のB/Bレシオは1.01だったが、今年の7月は販売額が下がったために1.38と上がっているだけにすぎない。予断を許さない。